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プライド捨てれば?

好きな禅の教えに
「放下著」(ほうげじゃく)
という言葉があります。

"すべてを投げ捨ててしまえ"という意味だとか。



"プライドと自尊心って違うねぇ。"

なーんて ふと 

お客様の頭を洗いながら考えたことがあって。

シャンプー中 よく そんな
取り止めのないことを考えてしまう。


私にとって水の音と 
一定の動きが静かに合わさると 
どうやらそういうスイッチが入るらしい。



"プライド"って
『プライドが高い』だの
『プライドを捨てろ』だのと
手放す方が良さげなモノかと思いつく。

"自尊心"って

『自尊心が高い』とか
『自尊心を持て』などと
持った方が良い、持ちたいモノなのかしら、と思われる。


仕事中感じる肌感だけど、
なんか どうやら
一緒くたに捉えている人もまだまだ多い様に感じる。

だけど、まるで真逆。

髪のことを話す時に、
それにまつわることを伺う度に
とても感じるのです。

自尊心(Self-esteem)とプライド(Pride)の違いを整理してみると、自尊心(Self-esteem)は、
自信に由来するのに対して、
プライド(Pride)は、自信の欠如=劣等感に由来しています。

従って自尊心は、自分の存在そのものに価値があると感じるのに対して、
プライドは、他者との比較において、自分が上(または下)と認識してしまいます。
常に自分の価値がいつも他者との比較の中で決定するので、自分の価値は常に揺らいでおり、不安にさいなまれるのです。

リカレントcounselor


まさに。

何にでも当てはまるはずだけど
特に髪って 

なんかこれまた
上下や良し悪しの基準が
まだまだ はっきりと 

古き伝統、美の象徴が
更新されない型として 
多くのヒトの意識の中に残されたままなような気がします。


本質に触れずにやんわりとやり過ごす日本人特有の 
表向き真似っこ上手な器用さが仇となり

昨今主流の液体から個体までの様々な「油」を貼り付け 
美しいとされる”それ”を演出しようとする風潮が
逆にイタ見え、
遠回りしてしまってる事、

否めないんじゃないかと思うのですよね。

以前 『髪をきちんと洗う事』を書いた記憶はありますが
自信を持つ事に通じるのではないかと思うんです。
髪を良くすることって。

まずは 
何を持ってるか、
どこを磨くか、
何に向かうか、
どう魅せるか、

そのものに向き合ってこそ
素材をまず整えることから 
見つけられるのかと思ってまして。

仕事術とかもなんでも 
まず テクニックを身に着けようとさせる風潮に疑問を感じること 
よくあるんですよね。

中身ないのに 
テクニックやルールばっかり知ってる、とか 
なんか変じゃないですか。
本末転倒っていうか。

自覚なくして比較ばっかりしてるから 大事なモノ見失ってるんじゃないのかなって思うこと多いんですよね。

確かに 
自分から見たら劣等感、な部分って  

正直誰しもあると思います。 


しかし それって
他人から見たら、長い目で見たら
長所、チャームポイントに化ける可能性 大ですし。


プライドを塗り固めて
分厚い鎧で武装するのが美容だと
勘違いするのも 
ある程度の年齢までは
出来ちゃうし 余裕なんですよね。

しかも少し前の時代なら、
それが普通だと思わされてしまう
風潮が 普通にあったように感じます。

私もその一人でしたが、 
長い時間をかけて現場でもまれるうちに少しずつですが見つけたことは、
武装している"それ"への違和感でした。

歳を重ねるごとに 
勇気を持って 削ぎ落とすことを
心がける様にして、

仕事への向き合い方も
作るものも 
リラックスした素材そのものを
磨き活かすものに魅力を感じます。

時代の流れと 
技術や薬剤 
変化と維持
人気やトレンド。

それこそ 
多様性があって然るべき
答えが一つ なんてことが
あってはならないものが美容だと思う。

攻め だったり
盛る だったり
『化ける』為のアレコレ。

そういう美容があるのは 
一切否定もしませんし、
むしろ必要な部分だとも思ってます。

ただし計算無くして"武装がち"になり、
自信を失ったり
進むべき道を見失いやすい人が
とっても多い時代だなってとこが
問題点だと思ってます。

ヒトって やっぱり
認めてほしい動物じゃないですか。

でもだからこそ プライド捨てて、
自尊心を身に着け磨かなければ 
いつまでたっても
"武装しなきゃいけない状況"
または"心境"って終わりがないと思うんです。

楽じゃないし、結構 きついはず。

たぶん そんなの長く続けられないから パサパサの灰みたいになっちゃう気がするんですよね。

または 
誰かのエネルギーを奪い続けるか。

どちらにせよ あんま 
本人にとっても 
周りにとっても良い感じではなさそうだから 
やめた方がいいかもですよね。

認めてほしい人って 
何かをまず認めるといいみたいです。

一番身近なとこで言うと 
鎧を脱いだご自分を認めてあげると
きっといいと思います。

一番強いのって、
武器を持たないことらしいじゃないですか。
そんな感じでしょうかね。

私はまだ少しは握りしめていますけど
そのうち、

全部ぜーんぶ手放しても大丈夫な様に
磨くことを怠らず、


手ぶらで 
身軽に生きていきたいって 
思ってます。


ヒト様のアタマを洗いながら考えた
プライドと 自尊心、についてでした。

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