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趣溢るゝ、Instagram。

「インスタやらない。趣がないので。」

思い出は記録せず、他者に見せず、心の中にだけ残る。それこそが趣である。したがってInstagramは美学に反するのです。

そんな和のポリシーを持つJK(筋肉質の美脚)だった私。

とはいえど結局人脈が物をいう世界。
耳をすませばInstagramを渋々はじめて一年経たJD(程よく肉のついた美脚)による世界レベルの手のひら返しの音。

くる。

御Instagramのストーリー機能。
一日で消える最長15秒のpost。
15秒(絶妙な尺)
1日で消失(儚)
非常にいとをかし。

高校時代の男友達に彼女ができた。彼のインスタから、私との写真が消えた。刹那。
「加工で荒くした1200万画素のスマホで撮った写真」にエモさで勝利。

素朴で真面目だった女の子。大学に入って化粧を知り、男の味を知り、めちゃめちゃ垢抜けて高校時代の投稿全消し。
人間臭くて超hip。

毎秒帰りたいと思うような地獄空間から投稿するあたかも最高の思い出刻んでるようなストーリー。
これは、わかってもらえなくてもいいんだけど私はほぼ芸術だと思ってます。現実逃避や見栄張りとは違うちょっとした悪戯心。

"あえて投稿しない"という概念の誕生。アダムとイブもびっくり。
誰と会ったか、どこへ行ったか。それを一方的に逐一発信することが日常となった今、"何もしないこと(投稿しないこと)"は"秘密を作ること"。
二人だけの思い出の価値が大暴騰。エロすぎる。

DMから始まる出会いはキモい。

奨学金返済に充てます。