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【私のnoteの書き方】①「書きたい」より「伝えたい」だった頃

noteを始めて1年9か月ほどになるが、気がつくと、初期の頃から想像できないものを書いている。
ここで、少し振り返りをしてみたくなった。

noteをつづけて、書きたいこと、書くことに対しての思いがどう変わったのか?

noteの街にいる方々は、皆さん「書くこと」に関して並々ならぬこだわりがある。
でも私は最初「書きたい」より、「伝えたい」が強かった。

それは私がしばらく、音楽について集中的に書いていたからかもしれない。
今はだいぶ考えが変わってきたのだけど、この「書きたいより伝えたい」期にどんなことを考えて書いていたのかを、まず振り返りたい。




私がnoteを始めたきっかけは、2年前突然「オフコース」にはまったこと。
リアルタイム世代でない私が彼らにはまり、周りに熱く語れる相手もおらず、これはもうブログを開設して、その魅力を語るしかない!と思い立ったのだった。

(ちなみにnoteを選んだのは、
広告がなくて読みやすいし、サイトのデザインも今風でかっこいいから)

圧倒的に伝えたいことであふれていたので、文章はそれを表現するツールというか、伝えたいことが伝わればよかった。
ただ、伝わらなければ何の意味もないので、どうしたら多くの人にわかりやすく書けるか? 興味を持って読んでもらえるか? ということにはとても気をつかった。

夢中で書いた「オフコース愛を止めないで!」全5回。
全部で2万何千字だったか。

もちろん、最大限の愛とリスペクトを込めた。
でも無理にリアタイの方々の感覚に寄せることはせず、あくまで自分の感覚を大事にした。
そうしないと、リアタイで聴いていない自分があえて書く意味はないと思ったから。

しかしオフコースは、リアタイ世代の熱いファンが多い。
そんな中これを書くのはそれなりの勇気がいり、「重鎮だらけのオフコース学会ではじめて論文を発表する」くらいの悲壮な覚悟だった。

本当に私にとっては、ほぼ論文だった。オフコースは、楽曲やメンバーの変遷にとても複雑ないきさつがある。それを語るために、楽曲も書籍もデータも徹底的に調べた。卒論かってくらい。

そして結果、たくさんのリアタイ世代の方から温かい反響をいただいた。
中にはきっと「生意気なことを書いてるやつがいる」と苦々しく思った方もいるだろうが、叱られたことは今のところない。オフコースファンの方々の寛大さには本当に感謝だ。

(記事はGoogle検索結果に表示されているようで、今でもおそらくnote外から、週に数十のアクセスがある。この前オフコース関連番組の再放送があったようで、先週は特にアクセスが多かった)

このシリーズを書ききって受け入れてもらえたことが、私の最初の成功体験になった。これで「伝えること」に自信が持てるようになった。


オフコースのことをひとまず書き終えて、
私はこのアカウントを当面、好きなアーティストや曲について書くアカウントにしようと決めた。

それで始めたのが「Good music」シリーズ。

私は、演奏経験がない。ずっと「聴く」専門。
だから、好きなアーティストや曲に関して、何がどういいのかと語ることが、すごく難しい。
でも、語りたい!

演奏知識がないと、語っちゃいけないのか? そんなことはないはずだ。
だって音楽は、知識がある人に向けて作られているわけではないのだから。

毎回あるアーティストを取り上げ、何かひとつテーマというか切り口を見つけて、そのアーティストや曲への「好き」を語ることにした。


中西圭三さんの回では、シンガーとしての彼と、ソングライターとしての彼で、回を分けて書いた。
私は中西さんを、稀代のソングライターだと思っている(もちろんシンガーとしても大好き)。
だって「Choo Choo TRAIN」と「ぼよよん行進曲」作った人だよ、「Choo Choo TRAIN」は小室ファミリーより沖縄アクターズ系より前だよ、すごくないですか? という思いを込めて書いたのがこれ。


久保田利伸さんの回では、80年代当時彼の曲を聴いて受けた衝撃が、どう書いたら伝わるだろう、と考えながら書いた。
まだ元号が昭和だった頃これを作り、歌い踊っていた久保田さんの凄まじさが、どうやったら伝わるのだろう、と。


大江千里さんの「Rain」の回ではカバーした秦基博さんと比較して、お2人の歌い方のちがいについて語った。シンプルにまとまると思ったが、このちがいをそれぞれの時代の「歌い方の流行り」にまで広げて語ったら、案外長くなってしまった。


迷走したものもある。
noteで「文章はこうやって書くものだ」的な記事をよく見かけた時期があり、「noteなんて素人集団のくせに」くらいの辛口なものもあって、私は軽く震えていた。
そうかもう少しそれっぽく書かなくてはならないのかな、とビビりつつ書いたのがSuchmosサチモスのこの記事。「808」については特に「ちょっと何言ってるのかわからない」状態になってしまった。

※2024/9 書き直し済み

「若者向けのかっこいい車のCMって近年ずっとなかったのに、それを成立させたSuchmosの曲はすごいよね」みたいなことを言いたかったんだけど……

これもGoogle検索結果に表示されているのか、今でもアクセス数が多くてちょっと恥ずかしい。今度書き直そうかなぁ。基本書き直しはしないんですが。
Suchmosはこの夏はまっていてまた取り上げたいので、その時一緒に書き直すか。(でも彼らの曲って本当にかっこいいから、結局またかっこつけて書いちゃいそう)


「Good music」シリーズで、アクセス数コメント数など1番人気なのが、バービーボーイズのこれ。

その軽薄さから子どもの頃は正当な評価ができなかったけど、今聴いたらめちゃくちゃかっこいいね、なんならその軽薄さも計算だったのかもね、粋すぎるね!という記事。
興奮気味に書いたところで愛が伝わったのか、はじめましての音楽好きの方々からたくさんコメントをもらい、驚くほどだった。

やはり専門知識のない私は、愛がなくては書けないな、、とつくづく思った。




……そんな感じで、しばらくやってきて。

「Good music」と並行して、ときどき雑記や、大好きなプロ野球関連の記事も書いた。
そちらはやわらかく話しかけるような「ですます」調になることも多く、文体も臨機応変、適当な感じで定まらず。

思いを言語化できている充実感だけで満足していて、文体を整えたり、書く技術をみがくことにはあまり興味が持てなかった。

その考えが変わってきたのは、突如創作に目覚めてから。
noteを始めてしばらくして、小説を書いてみたくなったのだ。


なぜ突然創作に目覚めたのか、
「書く技術」とこれからどう向き合っていくものか、、

その話は、また次回に……!


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