❇️Good music❇️ 久保田利伸〈Dance If You Want It〉〈TIMEシャワーに射たれて〉 それまでの「かっこいい曲」をあっさり超えた!
Dance If You Want It(1988)
私が小学生の頃、ラジオから突如聴こえてきたこの曲。
♪ Dance if you want it!
♪ Dance if you want it tonight
♪ Dance if you want it!
♪ Dance if you want it tonight
イントロから、何度も繰り返すフレーズ。
単調なようで全然単調じゃない、聴くほどにテンションが上がっていく。ものすごく都会的で大人な感じなのに、踊り出したいほどワクワクする。なんなんだ、この最高にかっこいい音楽は!
R&Bもヒップホップも知らない、ナンノちゃん(南野陽子さん)と男闘呼組が大好きだった田舎の小学生は、すっかり久保田利伸さんの虜になった。
このミュージックビデオも、今みてもとてもおしゃれでかわいい。色あせない、久保田さんのかっこよさ。
冒頭約30秒の男女の語りが、サブスク全盛の今は考えられない。これはCDにも同じように入っていて「いつ曲始まるんだろう..」と思ったものだった。なんでもありの、大らかな時代。
TIMEシャワーに射たれて(1986)
「Dance~」はそれでも、久保田さんとしてはかなり抑えめでクール。もっと彼の凄まじさを堪能するなら、この曲がいい。
デビュー2作目の1986年。私はリアルタイムでは知らず、後にリリースされたベスト盤「the BADDEST」で知った曲。
歌の最初はアカペラのゴスペル調だが、歌い出すと激しいリズムに身を委ね、怒涛のラップを繰り出す(1:25頃~)。ダンスの振付も決まっているのかいないのか、ただただグルーヴ感のかたまりのように踊り、歌う。
最初からすごいんだけど、2番に入るとよりエンジンがかかってくる(3:00頃~)。Cメロ(4:25頃~)での、コーラスとの応酬もド迫力。
これはリリースの翌年のライブでの映像だが、この曲の、別の映像をみたことがある。この曲が出たての頃のものらしく、何かのテレビ番組のスタジオで、少ない観客を前にして久保田さんが歌う映像。
演奏後にチラッと写った観客は、感動、絶賛というより、「ポカーン」という感じだった。私たちは何を見せられたんだろう、というような。
1986年、昭和61年。日本でR&Bやヒップホップがブームになるのは、この10年以上先のこと。
久保田さんは優れたシンガー、パフォーマーなだけでなく作詞作曲も行っていて、「Missing」や「Indigo Waltz」などのバラードも絶品。
突然変異的な、野球の大谷翔平選手みたいな天才だったと思う。その後彼に匹敵する人が現れたかはわからないけど、今の多くのミュージシャンに影響を与えたのは、確か。
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