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SCP-068〜070

SCP-068

アイテム番号:SCP-068
オブジェクトクラス:Euclid

説明: SCP-068は針金製の棒人形で、身長9.8cm、未知の金属でできています。この人形は一本の針金を一筆書のようにして作られています。針金は複数の箇所で何度もねじられています。

SCP-068に電流が流されると、それは動き始め、自らの周囲をうろつきます。SCP-068の『関節』は普通の人間にあるだろうところにあります。一度動き出したら、SCP-068はなにか金属製の物質を探し始めます。一旦金属を発見したら、SCP-068はそれを捏ね始め、薄い小片を剥離することでしょう。そうしたら、SCP-068は自らに似た人形を構築することになります。新たに創造された人形は残りの金属を本体のそばで捏ね始め、新たな人形を創り、かわるがわる、さらなる複製を生み出します。

SCP-068は二つのうち一つの条件を満たした後に次の段階へと進むことになります。条件の一つはさらに人形を生み出すのに十分な量の金属が周囲にもうない場合、もう一つは複製が上限である102個まで作られた場合です。これらどちらかが満たされたら、全ての人形たちは一箇所に集まり、自らをもって可能な限り大きな人形を形成します。最大である102個の『小人形』をもって出来上がる人形は高さ二メートルに達します。SCP-068自らは胴体、腕、頭の交点にあたるところに位置します。この合体ののち、SCP-068はガンマ、ベータ、シータ波を発しだします。それからSCP-068は、さらなる人形を創ろうとして再び金属を探し始めるでしょうが、ただ複製のサイズは現段階での068のものにスケールアップされます。これら複製は068のように脳波を発することはありません。068がこの合体の後でもそのサイズが上限でないなら、限界に達するまで人形を創り自らに付加し続けます。

一旦第二段階に達したものの人形を形成するための金属が手近にないとなったら、SCP-068は4分32秒活動した後に休眠状態に戻ります。本体の周りの素材は融け去って元の姿の068が残ります。

SCP-068は手元にある金属ならなんでも捏ね回し操作する能力を持ち、それは素材の性質に依りません。SCP-068には損害を与えようとする、あるいは破壊しようとするどんな試みも通用しないようです。SCP-068の写しは、しかしながら、それが構築された金属と同じ性質と傷つきやすさを持ちます。

SCP-068は現在未詳の過程を通じ視界から隠された金属を見つけだせます。068は手に入れるのがあまりに困難な金属のところに行こうとはしないのですが、その手足で突き破るのに十分柔らかいものはなんであれ引き裂くことでしょう。なにが『十分柔らかい』と考えられるかは、そのときSCP-068が取っている形態に依り変化します。

謎の金属でできている、電気を流すと動く、ガンマ波を放つ…強すぎます…

SCP-069

アイテム番号:SCP-069
オブジェクトクラス:safe

説明: SCP-069はあらゆる姿を持つと推測される人型の存在です。未知の能力を通し、SCP-069は最近死亡した人体と一緒に単独で放置されるとその人体を消し去ります。そしてSCP-069は死んだ個人の外観、癖、知識を引き受けます。

大規模な実験を通してSCP-069は、扮する元の個人の指紋、DNA、および[データ削除済]がほぼ完璧な精度で一致しており、偽装した個体と完全に区別がつかないことが示されています。SCP-069はその能力や前回の偽装に関する知識を持っていません。SCP-069は怪我や痛みに正常に反応し、死亡するとどんな保存の試みにも関わらず急速に腐敗してチリとなります。SCP-069はその後、最も近い時間に死んだ人間の現場に再出現します。この現象のおよぶ最大範囲は判明していませんが、これまでに675kmまでのジャンプが観察されています。

SCP-069は無期限に一個人に偽装することができます。しかしSCP-069の偽装した個体は本人と違い「自らの身辺の整理をしたい」という圧倒的衝動を持っています。以下の事例もありますがこれに限定されるわけでありません; すぐれた財政や個人証券であってもすべて解約し、親族を訪問して彼らの望むように遺言を更新、他の行為も終えて行きます。何か質問をされても、SCP-069は突然の怪我を負ったりや死んでしまった時のため整理したい、という以外の動機は話しません。

SCP-069が最初に財団の注目を引いたのは、199█年█月██日、ジョン M███████ █████████市消防士が、2人の消防士と11人の民間人が亡くなった3アラームレベルの建築火災から奇跡的に生還した、という報告でした。報告は消防士の機器が認識できないほど破損していたという事、そして消防士が無傷で出てくるのはほぼ不可能であるという事から、地方自治体に勤務している秘密エージェントはSCPの可能性があると通知しました。およそ3週後に、推定ジョンM███████はもう一つの大規模な建物火災に向かいました。彼は密室に単独で突入し、その後決して見つかりませんでした。建物内の重度の煙との報告にもかかわらず、一人の民間人がほぼ無傷で再び建物から救出されました。翌日SCP-069と指定され、機動部隊クシー-3("死体泥棒")の隊員により財団保護施設に提出されました。

死んだ人間のものをそのまま受け継ぐSCP。危険ではないけどなんか不思議。

SCP-070

アイテム番号:SCP-070
オブジェクトクラス:safe

説明: SCP-070はネイティブ・アメリカンの末裔である人間男性であるようにみえ、その背中から出現している錆びた金属製の『翼』を除けば普通の外見をしています。翼はそれぞれ幅およそ6cmの平らな鉄製の棒幾つかで成り、両端で旋回可能なリベットで接続され、長さ2mを越える多関節のものとなっています。これら棒からぶら下がっているのは様々な長さの鎖で、それぞれの翼に二十二本、先端はどれも返しのある鏃となっています。SCP-070はこれらの翼を措けばなにも他に特異な性質をもっていないようです。

SCP-070の翼はそれを取り付けられた人物とは独立に振る舞うようであり、それらは制御できないとSCP-070は繰り返し述べています。しかしながら、翼に損傷を与えられたときにはSCP-070は生理学的苦痛の徴候を示し、それには発汗、顔面血流の減少、痛みの叫びといったものが含まれます。翼については、畳んだり広げたり、その鎖を(個別にかつ選択的に)高速に撃ち出し鞭打ち、その鏃をコンクリート、木、その他任意の素材に打ち込んだり、といったことが観察されています。SCP-070は職員に対し明白な敵意を表したことはない一方で、脅威を知覚したらしばしば暴力的に反応し攻撃者をその鎖で打ち据え、また防御姿勢では鎖を体の周りに巻き付けます。その制圧手段として最も効果的と分かっているのは泡状粘液(非致死性武装)であり、安全な距離からSCP-070の鎖を確実に捕えることができます。

その錆びた見た目に関わらず、SCP-070の翼と鎖は高品質合金鋼と同じくらい丈夫です。しかしながら、密度も鋼鉄と同じであり、SCP-070は翼の重さのせいで普通の人間と同じようには動き回ることができません。いまのところ、SCP-070はできないのかする気がないのか、人体の移動を楽にするのに翼を使いはしません。ほとんどの時間、SCP-070は壁に投錨し収容房に鎖を張って過ごし、普段は落ち着いています。

鉄の翼がついている男性。結構移動が大変そうですよね…

出典

本家様

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