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SCP-126〜130

SCP-126

アイテム番号:SCP-126
オブジェクトクラス:Euclid

説明: SCP-126は、音だけを介して識別することができる、目に見えない無形の実在です。 SCP-126は、女性の声で複数の言語で話す事が可能で、範囲内の任意の対象者との会話に従事する能力を持つように感じられます。 現在、SCP-126は、いかなる種類の光、放射線、熱または電磁力を発さないため、SCP-126を視覚的に検出することは不可能です。その声を元に推測される位置を三角測量によって明示することで、SCP-126が空間に「出現」します。 SCP-126はまた、あらゆる種類の床材と圧力センサーが彼女の存在を示さないにもかかわらず、一貫して、約55から60キロの体重の人間がハイヒールを履いた時の足音を、移動するときに発します。 SCP-126は、固形物が占有する空間を、その固形物になんの影響も与える事なく通過することができますが、 通常の人間が通過できない障害(例えば、閉じたドアなど)を通過することができません。未知の理由で、SCP-126は、 特定の被験者に対し、"物理的に"要求に応じることができない場合でも、被験者がその後立ち去るかも知れなくても、質問をせずに、被験者に付いて行くか、特定の場所に移動させるためのすべての要求に従うでしょう。

SCP-126は収容セル内に居るどんな人物とも会話に従事しようとします。 芸術や自然、哲学などといったトピックを好みます。SCP-126は、現在のトピックについて、大卒程度の知識と、中程度の注意欠陥性障害を示します。SCP-126は定期的に理由もなく言語を変更し、予告なく話がトピック外に飛ぶでしょう。 SCP-126について生い立ちや外見を質問する試みは、SCP-126がそのような質問を与えられると混乱を示しはじめ、直ぐに別の話題へ飛んで行く為、成功していません。どんな家具や器具も使用したり、必要とする気配が無いにも関わらず、SCP-126は、ベッドやドレッサー、鏡、その他のそこに無い雑貨などを要求し、そのようなものが用意されている場合、セル内にとどまる可能性が高くなります。

被験者の内の少数が、SCP-126との会話に従事した後、異常な振る舞いを示します。彼らはSCP-126が長年の知り合いであるだけでなく、SCP-126が親友であるか、最愛の人であると信じます。 処置されなかった場合、これらの人々は、SCP-126と会話を継続するために基本的な欲求を無視し始め、最終的に脱水や飢餓で死亡します。

SCP-126は家が幽霊に取り憑かれたという幾つかの報告の後、[編集済]の郊外の家で発見されました。 財団の収容チームは迅速にSCP-126を発見することができ、数分間会話して、SCP-126が地方の財団の収容サイトに移送されるために使用される携行収容装置に入る事を納得させました。

音だけで存在する、なんかおかしな存在。

SCP-127

アイテム番号:SCP-127
オブジェクトクラス:safe

説明: SCP-127は、一見したところごく標準的なMP5K短機関銃に見えます。試験の結果、この銃器は金属製の外殻を除く全てが有機体であり、生きていることが明らかになりました。本品の弾丸は、当初人間のそれに似た生物の歯であると思われました。しかしながら、「弾丸」のDNA鑑定結果は、地球上のどの種とも合致しませんでした。

SCP-127の機能調節はセミオートとフルオートの2つです(セレクターを切り替える際、低い呻き声が聞こえます)。撃ち尽くすことで「マガジン」(装弾数は正確に60発)を空にすると、新たな弾丸が再生長しきるまでに3~5日を要します。マガジンは本体にしっかりと密着しており、取り外そうとする試みは失敗に終わりました。

SCP-127に繁殖が可能であるようには見えず(スキャンでは明らかな生殖器は発見できませんでした)、水とカルシウムおよびタンパク質のほかは何も栄養物を必要としません。

SCP-127は、元々ジェームズ・█████████████氏の家に存在しました。█████████████氏は1991年11月17日夜に心臓発作で死亡していたところを発見されました。█████████████氏についての検死報告書によると、彼が死亡したのは11月8日の朝頃でしたが、1週間以上後まで誰にも気付かれませんでした。彼の死に不審な事情はなかったため、ATF1とFBIは彼の膨大な銃器コレクションを回収したと発表しました。SCP-127はその調査および目録作成の間に発見され、SCPエージェントによって速やかに回収されました。

結構好きなSCPかもしれない。生きている銃。

SCP-128

アイテム番号:SCP-128
オブジェクトクラス:Euclid

説明: SCP-128は物質的な実体を持たない運動エネルギー発生源であり、視界内(発生源が存在すると思われる位置から視線が通っている範囲)に存在する無生物の固体に運動エネルギーを与える性質を有しています。発生源の位置は固定されておらず、動き回ることが可能ですが、現在は収容室の壁沿いや室内中央の回し車付近に留まろうとする傾向が見られます。SCP-128の視線は、鉛、鋼鉄、紙などの不透明な物質によって容易に遮断可能である一方、防弾ガラスのような透明な物質によって遮ることはできません。放射線が透過可能な物質であっても不透明でさえあれば視線遮断効果が得られることから、エネルギーの伝達は可視光線の波長で行われているものとも思われますが、暗闇によって運動エネルギーの伝達が妨げられることはありません。

SCP-128の視界内に存在する無生物は、何かに固定されていない限りは全て加速現象の対象となり、場合によっては非常に危険な速度にまで達します。質量100g未満の物体であれば、0.1秒の間に秒速900m程度(マシンガンの弾速と概ね同等の速度です)までの加速が可能なようです。加速中の全物体の質量と速度の総量を測定した結果、系全体の線型運動量は常に2,500kg m/s(2,500kgの質量が秒速1mで移動するのに等しい量)を保っていること、および大きさのみで方向を持たない(通常の物理法則からは逸脱している特徴です)ことが判明しています。このため、急激な加速によって危険が生じるのを防ぐには、SCP-128の視界内に質量の大きい物体を多数配置するという手段が有効です。

SCP-128は前述の通り物質的実体を持っておらず、目に見えることもありませんが、極度に小さい空間には収まることができません。SCP-128を圧縮できるサイズは、半径2cmの球に等しい容積が限界です。しかしながら、不透明なコンテナを用いてSCP-128をこのサイズの空間に隔離した場合、空間内の塵などの微粒子が極度に加速されて高熱を発し、コンテナを破裂させる恐れがあるため、注意が必要です。

SCP-128は、加速対象とする物体をほぼランダムに選んでいると思われます。統計分析の結果、古い物体よりも新しい物体のほうがわずかながら対象として選ばれやすいことが明らかになっていますが、意識的な対象選択が行われている様子はありません。例外として、生きている物体は決して加速対象となることはありませんが、どのような物体が「生きている」と見なされるかについては独特の基準が存在します。自律移動可能な人間やロボット、およびそれらに固定されている装備・部品類などは加速対象とはなりません。死亡ないし意識不明状態にある人間や動物も、同じく「生きている」ものとして扱われます。意識のある人間が全く動かずにいる場合、被験者の報告によれば、わずかに「引っ張られるような」感覚がするとのことです。この感覚は、被験者が少しでも動いたり生物的な様子を見せたりすると即座に消滅するとも報告されています。植物や菌類も、生死に関わらずSCP-128の加速対象とはなりません。一方、動力の切れたロボットは「生きている」とは見なされず、通常の物体と同じように加速効果の影響を受けます。

色々な物を動かすことができるらしい。

SCP-129

アイテム番号;SCP-129
オブジェクトクラス:keter

説明: SCP-129は少なくとも██種類の種からなる一群の菌類で、粘膜を持ついかなる生物にも感染します。SCP-129による感染は5段階にのぼる経過をたどり(どれだけの種類のSCP-129に暴露されたかやその個体の抵抗力、その他の要因によります)、各段階は次の段階の感染に対する免疫力を弱めることで、次のステージへの進行を促進します。

歴史的な事象の組み合わせにより、ほとんどの人間と動物は生来SCP-129-04からSCP-129-██までの種に対しては免疫があります。しかしステージ3感染のアウトブレイクは極めてまれであるものの、迅速に隔離・収容されなければ広域感染の可能性があります。SCP-129の既知の事例は以下の5ステージの進行に従いますが、恐らく変異によって[データ削除済]。


ステージ1: 第一の生体1であるSCP-129-01は犠牲者の粘膜を攻撃し、迅速かつひそやかに増殖します。微かなイーストのような臭いが検知されますが、SCP-129-01はそれ以上の症状を示しません。それから第二の生体(SCP-129-02)が宿主に感染することが可能になり、犠牲者は急性ウイルス性鼻喉頭炎(普通の風邪)に特有の症状を経験します。SCP-129-02の感染によって宿主の免疫系は効果を弱められ、それによってSCP-129-01はさらに深入りできるようになります。

SCP-129-01と-02はおおよそ4~6日で宿主の体を離れます。いずれもかなり広く存在していますが、ほとんどの人々についてこれらの生体に何の保護もない人はわずかで、それら自身は大した危険を示しません。ただし、SCP-129-03の感染を促進することを除いて。

ステージ2: SCP-129-03は通常は生来の粘液で阻止されますが、ステージ1の感染によっては宿主の粘液の成分はSCP-129-03への抵抗力を顕著に喪失しています。一旦宿主に定着すると、SCP-129-03は宿主の粘液、リンパ、血液を改変し、SCP-129の他の種が宿主の中で増殖できるようにします。

ステージ2での症状は、粘液の大幅な増量、過剰な痰による執拗な咳、長引く微熱、汗や唾液の増加と、なぜか野菜への好みが強まり、ある種類の果汁ジュースの「味が変」と不満に感じることを含みます。SCP-129-03の感染は、宿主がステージ3感染に突入しなければ、免疫機構によって排出されるまでおおよそ2週間から4カ月続きます。少なくとも██%の人間はどこかでステージ2感染を経験しますが、(ステージ2の感染にも関わらず)生来の免疫とステージ3の種が比較的まれであることから、ステージ3に進むのは██%のうち█.██%以下にとどまります。

ステージ3: SCP-129-03がなければ、ほとんどすべての動物はステージ3感染を引き起こす3つの種に対して免疫を持ちます。しかし、ステージ2の犠牲者の少数はこれらの種の1種類以上に感染します。これらの場合、菌類は宿主に根付き、外科的手段によらなければ取り除くことができません。

3つのステージ3原因種は、それぞれに宿主に異なった症状を引き起こします。

  • SCP-129-04は涙の生成を増加させます(流涙症状)。目は微かに黄変し、[データ削除済]

  • SCP-129-05は[データ削除済]、宿主の爪は肥厚し耳垢の生成が著しく増加します。

  • SCP-129-06は[データ削除済]、特に、宿主の尿は明るい黄色を呈し便には小片が見られます。いずれも強いイースト臭がします。

しかしこれら3種の全てに感染した犠牲者は、数時間以内にインフルエンザ様の(あるいはそれより重篤な)症状を発し、3~5週間は寝たきりになります。その後犠牲者は完全に回復したように見えますが、実際はSCP-129は宿主の体の全ての系に広がっており、ステージ4への道を開きます。

ステージ4: ステージ4に達した犠牲者はおおむね健康そうに見え、実に最初にSCP-129に罹患して以来で最も活動的でエネルギッシュであるかもしれません。実際には、SCP-129-01から-06は宿主の体中に広がっており、完全に対象の免疫系、呼吸器系、循環器系、生殖器系、[データ削除済]、そして中枢神経系にまで浸透しています。

SCP-129の菌糸体は宿主の皮膚にも浸透し、ある程度の割合(██%まで)の毛髪を置き換えます。これらの菌糸は宿主のもともとの毛髪とほとんど区別がつかず、他の宿主にSCP-129をばらまくために使われます。抜け落ちた菌糸と接触した潜在的宿主は9█%の可能性でSCP-129に感染します。菌糸は宿主の体のいかなる部分からも同等の感染性を持つように見えますが、もし[データ削除済]の結果性的に伝達されたならば[データ削除済]。

SCP-129にますます感染しやすくなっているにも関わらず(あるいは、おそらくそれゆえこそに)ステージ4の犠牲者は非感染対象よりもウイルスや病原性バクテリアに強い抵抗力を持ちます。ステージ4に到達した既知の犠牲者は全てステージ5に進行し、██週間以内には死亡しました。

ステージ5: ステージ5の症状は諸条件により様々です。この条件にはどのようなステージ5の原因種が存在するか2、遺伝的なもの、生理学的なもの、外部環境によるもの、その他多数の未知のそれを含みます。しかしながらステージ4と同様、全てのステージ5の犠牲者は高い感染性を持ち、以前は完全な免疫を示していた犠牲者にも感染力を持ちます。

主なステージ5の症状の発現例です:

████年2月: [データ削除済]で通勤列車に乗っていた目撃者の話では、女性が突然風船のように膨れ上がって爆発し、車内は血と臓物の代わりに胞子と細い糸で覆われました。分析官は後に犠牲者はSCP-129-09、SCP-129-14、SCP-129-██に感染していたことを示しました。影響範囲内のすべての人員と物体は手順に則り隔離・安楽死処置され、焼却されました。被害者は██人の財団職員を含め、███人でした。

████年5月: [データ削除済]での一連の消失事件を追ったところ、町から数kmのところにある洞窟にたどり着きました。その中で、調査員は脈打つ肉と植物性物質の山を発見しました。ほとんどは判別不能でしたが、わずかな実体はいくぶん人間の特徴を残しており、行方不明になった市民の何人かと特定されました。

研究者は、このSCP-129の複合体の犠牲者は通常通り住民に作用し、他者に感染を試み、ある程度の時間が過ぎると洞窟へとやってきたのだろうとの説を立てました(いかにして、またなぜ彼らが洞窟へ連れて行かれたのかは不明です)。到着すると犠牲者は脈打つ植物性の肉塊に変化しました。この肉塊はSCP-129に長期間にわたって栄養を供給するよう調整された生体であるらしく、分析官が示したところによると肉塊は███年生存する可能性があったとのことです。検死の結果SCP-129-10、SCP-129-11、SCP-129-14、SCP-129-██が発見されました。現地は手順に則り隔離・消毒されました。分かっている被害者の数は██人です。

[データ削除済]

どんどん拡大していく菌類みたいな。いわゆるコロナの上位互換みたいな。

SCP-130

アイテム番号:SCP-130
オブジェクトクラス:Euclid

説明: SCP-130は18██年に南アフリカの████████に建てられた郵便局です。SCP-130は19██年に閉鎖され、██年間放置されていました。年月のわりに建物の状態はきわめて良く、適度の構造修理を含む人間の介入なしに自らを維持します。SCP-130は南アフリカ政府の同意を得て史跡サイトに指定されました。

週当たり5回、現地時間の日の出と日の入りにいくつかのカバンと箱が集荷室に出現します。SCP-130-2に指定される荷物の括りは、現在の█████ ████の郵便休業日を除き、平日にのみ現れます。荷物の括りは上に述べた通りの特別収容プロトコルで扱われるべきです。

ロビー内には郵便箱と共に「差し出し用」とラベルの貼られた差し込み口があります。差し込み口は幅40cm、高さ6cmまでの荷物を受け付けることができ、見たことろ長さには制限はありません。一旦差し込み口に挿入すると荷物は消失し、以前にそうなったことがなければ最終的に外部向けの手紙の束の中に現れます。

なんかこれは郵便物が箱に入るとどっかいっちゃうんかな…?よくわからん。

出典

本家様

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