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猫じゃらし

 福岡県大野城市という片田舎に小学校4年生まで住んでいた不肖は、通学路でよく猫じゃらしを見かけました。

 確か僕が2年生のころだったと思います。東京から泊まりに来ていた一つ上の男の子が、これを見て自信満々に断言しました。

 「この先っぽがそのうち、毛虫になる」

 僕は「そげなはずがなかろうが!」(そんなはずはないでしょう、の意)と言い返したのですが、いとこ君は「いや、絶対になる」と譲りませんでした。

 11年後、彼は京大工学部に進学しました。


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