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「月の金魚」・・・果敢なチャレンジが伝わる旗上げ公演

「月の金魚」MKA企画 鵺の宴 旗揚げ公演 


苦労は多かったのだろう。
その片鱗は、終演後の役者たちの挨拶や、
ロビーにおけるスタッフと協賛企業の方とのやり取りを見れば良く分かる。

私が見たのは初日の第一回公演だったので、
表にも裏にも色々と混乱が残っていたのは想像に難くない。
しかし、そういう事に絡む様々な思いを、ある者は軽々と流し、ある者は芝居に落とし込み、それぞれの考えを持ちながら一つの舞台を務めていた。

居心地の良さ、手触りの良さよりも、その内側に含んだ本質を高める事がいかに難しいかがこの舞台からは伝わって来る。
そしてそれこそが、「芝居」を生み出すという「挑戦」に他ならないと痛感させてくれる。(勿論それは自戒を含めてのことである。)

恋の擬人化(擬魚化?)、上位存在としての金魚の神様、ハンディキャップのある人物など、扱いが慎重になる素材を混在させた舞台は、たくさんの協賛や様々なおまけ(特典)を付けたチケット、応援金など、経済的な部分でも挑戦を混在させていた。

それらが、今後どのような展開を見せるかは、この企画集団の楽しみのひとつである。

いずれにしても、芸術で一般的によく言われることを当てはめると、
本当の試金石は、旗揚げ公演の次、次回作ということになる。
その際は、舞台のみならず周辺の展開への新たな「挑戦」にも注目していきたい。

       おわり


「月の金魚」MKA企画 鵺の宴 旗揚げ公演 内幸町ホール

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