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「よみかたり」・・・色々な思いを込めた朗読会。


少し前だが、招待を受け友人とともに朗読会、「よみかたり」を拝見した。

今回で第14回。コロナで中断した年もあるので、足掛け15年以上続いているということだろうか。
会場は六本木のギャラリー。ギャラリーらしく真っ白で無垢な空間は、語り手の言葉や思いを素直に送り出してくれる。

今回のパンフレットには、「水野俊介さんを偲んで」「千葉真一さん追悼」の文字が並んでいた。
水野俊介さんは、これまでウッドベースでこの会の朗読に音楽を着けておられた方、その佇まいと存在感は、時に朗読者を凌駕するほどであった。

千葉真一さんは、俳優やアクション監督として晩年まで活躍されてきた日本を代表するアクション俳優の第一人者。

今回追悼として、千葉さんの愛弟子でもある若山騎一郎さんが、生前千葉さんが映像化の企画を考えていたという小説を朗読された。
千葉さんがやるはずだった役のセリフを読む時に、師匠そのままの語りとなっていた事は感慨深い。

老若男女、バラエティに富んだ朗読会であった。
安定の語りを聞かせる大ベテランから、この朗読会に初参加と言う若者もいる。セリフで聞かせる人、ト書きで感じさせる人、それぞれにアプローチも能力も違うがそれが朗読会の面白さでもあろう。

それにしても世に朗読会というものは多い。
実際に朗読会を企画している人によると、そのほとんどは、持ち出しの多い鍛錬と広報の場だと言う。
確かに、俳優・声優は数をこなし、常に鍛錬を積むことが大切なのかもしれない、と朗読会に行くたびに思う。鍛錬を積んでいる者、経験を積んだ者には、やはり手堅い技術が見受けられる。

鍛錬、広報、追悼、祈念、挑戦、コロナ禍からの復活。様々な思いを込めた言霊は、まさに生きとし生ける者の命の叫びなのだろう。

次回も楽しみである。

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