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「個性は役者の数以上にある」・・・A.R.P.公演


舞台「フェスティバル」A.R.P.公演。二子玉川

7本のショートコメディを連続で見せてくれた。
手慣れた感じのする「出会いが人を追い込む」型のコメディが連なる。

案内をくれた、野良のりオさんだが、今回はいじられるシチュエーションが少なかった。)「醜女(しこめ)」タイプのキャラとして扱いすぎる」と言ったからかな?いや、そんなことは無いだろう)。

代わりに、と言っては何だけど、ダンスを披露してくれた。
意外だった。体幹のしっかりした役者らしいダンスで、ストレートプレイのコメディエンヌだけではない、新しい側面である。

これは、野良さんだけではなく、他の役者さん方にも言えるのだが、
どの役者さんにも多くの可能性や伸びしろを常に感じるのである。
冒頭、7本のショートコメディと聞いて、その辺りの役者の意外性がたくさん見られるかな、と期待したのはこちらの勝手な思い込みだった。
このあたりは、次回以降に期待したいと思う。(勝手に思っているだけの妄想です)

さて、
7本のショートコメディは、軽快な切れ味で見せてくれるが、
前回のスタジオ公演の狭い会場とは違って、ややハコが大きすぎたのであろうか、座る位置によっては舞台との距離が遠く、見せ場や役者の芝居が生かし切れていない印象があったのはやや残念だった。
関係者が何度も空調の説明をし「寒くないですか?」と気を使っていたが、
そういう事も影響したのかもしれない。

狭い会場だと窮屈で芝居に集中できなくなることもあるが、
広すぎるのも弊害が多い。何より観客を集めるのが大変だ。
どちらも苦労が多いのは確かなのだ。

観劇中に思い出した出来事があった。
突然の企画発注で締め切りまで時間がありえないくらい短い仕事のこと。

打ち合わせに行くと、会場側の意向がとても多いのに驚かされたのだ。
というか、制作のガイドラインが厳しかったのである。
「エロ過ぎる話は止めてください」
「残酷な印象を与える話もダメです」
「社会批判などの政治的思想は感じられないものにしてください」
などなど。それで面白くなるのか?
というほど制限があった。
同時期に演出陣のプライベートの混迷が重なり、結局暴走と迷走が交互に現れる大変な仕事だった。

話がそれてしまったが、
この団体の公演は、決して嫌いではない。
毎回役者の個性を生かした登場人物、2重3重の人間関係が交錯する台本、
何より役者陣が醸し出す雰囲気が楽しい。

次回の公演も楽しみにしています。

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