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ゾンビとテルアキの共存


みんな大好きゾンビくん。

でもな、みんな1回よく考えてみ。

『ゾンビ』って、定義上は墓から蘇った死体やろ?
火葬の日本やと、葬儀社か病院でしか基本出てこぉへん存在やねん。

それなのにすーぐ映画とか漫画で街中うろつくやん。そもそも「ウイルスに感染した人がゾンビ化した」なんてのもおかしいねん。もうそれゾンビちゃうやん。

なーんて、みんな大好きゾンビをゾビったところで本題に入ろか。
今回はワシとゾンビの関係性についてのお話やで。


★★★★★★★★★★★★★★★


ワシらみたいな80年代にガッコへ通った世代にとって、ゾンビっちゅうもんは意外に身近な存在やねん。

若い人らには分からへんやろけど、ワシら世代なら必ず聞いたことある有名なゾンビがおるのを知ってるか? 中には知ってる人もおるやろけど、そんならあらためて問題を出すで。

80年代を席巻した有名ゾンビといえばなーんだ?



簡単やろ?
ほら、中国で有名な、あの御札付けたアレやん。


ピョンピョン跳ねるアレやん。


もう分かったやろ。
正解はそう、『キョンシー』や。

ゾンビって言われると、あんまりピンとこぉへん人もおるみたいやけど、アレ、厳密に言えばゴリゴリのゾンビやねんで。
何らかの恨みをもって死んだヒトが埋葬されずにいたら、魂抜けてキョンシーになるって話やからな。話の中身なんて誰も覚えてへんから、ピンとこんのも当然かもしれへんけど。

てことで、
30,40歳世代にとってのファーストゾンビは、だいたいキョンシーで決まりやねん。

日本で大ブームになった88年頃、ワシはもう中学生やったから、正直ガッツリハマるなんてことはなかったんやけどな。今回の話はさらにその数年前に遡んねん。


あれはちょうどワシが6年生くらいの時やったかな。
北海道から東北のとある街に移り住んで、多分10回目くらいに転校したガッコでのことやったと思うわ。


ワシはいつも「どーせまたすぐ転校すんねやろ」と思ってたから、どのガッコでも友達なんてもんは作らへんかってん。なにせすぐ逃げて音信不通やからな。友達作ったところで虚しいだけやもん。

せやけどたまにな、そんなワシに興味持って話しかけてくるもんがおるんや。話しかけてくる言うても、厳密に言えば、2つのパターンがあるんやけどな。


まず1つ目は、たんに興味本位で話しかけてくるパターンや。正義感の強い子やったり、面倒見のええ子がいるクラスやと、そんなパターンが確かにあったわ。ま、結局ワシは全無視やったけどもな。


そしてもう1つ。
ホンマに面倒なんは、実はこっちのパターンやねん。

それは、「もともと教室で孤立してた子」が話しかけてくるパターン。
これや。

意外やろ?
でもそんなもんやねん。やっぱ人間1人は辛いんやろな。藁にもすがる思いで話しかけてくるんや。ま、オンラインで繋がることのできる今の時代も同じかどうかは知らんけどな。昔のことやと思って聞いてや。


そんなこんなで、半ば助けを求めるよに、
ワシが1人になった瞬間を見計らって奴らは声をかけてくんねん。

「ぐず夫君はどこから来たの?」なーんて。

ワシは毎回雑に「北や。北」としか答えへんもんやから、大概はこれでコミュニケーションを諦めんねん。でもほんの稀にな、さらに畳み掛けてくるチャレンジャーもおんねんな。

「ならなして大阪弁なの?」

そんなふに聞いてきたんが『テルアキ(仮名)』やってん。
ちゃんとした名前覚えてへんからあくまで仮名や。ごめんやで。


それからというもの、なんか知らんけど、テルアキはワシにひっつき回るようになってん。ワシにとってはただの迷惑やねんけど、なんや知らんけど勝手についてくんねんな。適当にあしらっても、一方的に話しかけてくんねん。テルアキにしてみれば、ワシが話を聞いてくれるだけでも良かったんやろな。ワシには理解でけへんけども。

そんな生活が続いたある日や、
今度は突然、テルアキがこんなことを言いだしてんな。

「来週、霊幻道士さ見さ行がねぁ?」

簡単に言うと「キョンシーの映画見に行かへん?」てことなんやけど、でもウチは貧乏やから映画なんか見に行く金あるわけないやん。せやから、

「金ない。1人で行ってき」

こう答えるしかないやん。でもな、それを見越してたように、テルアキの奴がワシに紙を差し出したんや。

いわゆる映画の招待券てやつやな。
まさかそんな提案する思わへんやん。ワシもなんか、らしくもなく嬉しくなってしもて、結局一緒にキョンシー見に行ってん。

隣でキラキラ目ぇ輝かせながらゾンビ映画みてたテルアキの顔だけはよーく覚えてるわ。ワシは映画の中身も、なんならテルアキの本名すら全く思い出せへんのに。ホンマごめんやで。脳が穴のおっきいおっきい水吸わへんスポンジやねん。スカスカやねんな。

と、まぁそんなこんなで何事もなく映画は見終わったんやけど、異変はそれから起こってんな。


なんや知らんけど、…その日を境にテルアキが変わったんや。

何かと言えば、キョンシーの話ばっかや。
映画見て、よっぽどキョンシーにハマったんやろな。ワシのことなんかそっちのけで、ずーっとキョンシーの話してんねん。

そのうちワシよりキョンシーがメインになって、ワシよりキョンシーに詳しいクラスの別の奴と仲良くなって、それこそ勝手に友達として喋るようになってたわ。ワシ1人を置き去りにしたまんま。


そん時な、ワシ思ってん。

「 ワシャゾンビ以下かい! 」


ってね。

★★★★★★★★★★★

友達やろうが、ゾンビやろうが、
結局のところ、ホンマは何でもええねん。

ただただ1人が嫌なだけやねん。
1人になるくらいやったら、たとえそれがゾンビ以下のワシでも一緒にいたいと思うだけやねん。

そしてそのゾンビを踏み台にして、
また新たなステージへ登っていくだけやねんな。


世界中のワシと同じ1人ぽっち民や。

これでもう分かったやろ?
どうしても1人が嫌やったら、まずは何かに興味を持つことや。

無気力・無関心のままやと、いつまでたってもワシと一緒。
ずーっと1人ぽっちのままや。

でもな、でもやで?
なかなか簡単に興味持てるもんなんかできるわけと違うやん?




そんな時にワシが出会ったのが、
この一杯の青汁。

これを飲むと、見る見る間に頭がスッキリして体も元気になんねん。
無気力だった心にも、見る見る間に活力が戻っちゃうぞ!


これで君も、
スッキリ頭、スッキリ体で、
明日から楽しい人生へまっしぐらや!

どや!
最後まで読んで損した気分になったやろ!


これがいつもの青汁のやり口や。
青汁はいつ何時もゾンビのように現れんねん。
よーく覚えとけ!!


ということで本日も、お後がよろしいようで…

そこのお兄さん、ワシのnote、オススメやで。えへへへ。 ほれ、さっさとサポートしてんか。ほれ、ほれ!