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直感と論理的思考

スポーツでも勉強でも、人の考え方を「直感派」「論理的思考派」かに分けることがよくあります。

そして、行動や結果の良し悪しに関わらず、「論理的思考派」の方が優れていると考えがちです。

私も大抵は「論理的思考派」の方を評価しがちですが、「直感派」が必ずしも劣っているとは考えません。

では「直感」と「論理的思考」の違いについて考えていきたいと思います。

「論理的思考」とは、ある事象について、その要素を分析し、結果と要素にどのような因果関係があるのかを把握することを指します。
これはよく考えてから行動するということであり、そういった思考は何をするにおいても必要なことです。
ですから「論理的思考派」の人は評価されやすいです。

一方、「直感」とは、その人の感覚によって判断がなされることを指します。
その感覚が他人に理解されることもあれば理解されないこともあり、万人に理解されないため評価されにくいという特徴があります。
また、その感覚が間違っていた場合に最悪の結果を引き起こす可能性が高いため、評価を極端に下げることがあります。

では「直感」が悪いことかと言われるとそうでもありません。
スポーツや学問における天才と呼ばれる人たちはこの「直感」が鋭く、大きな成果を残すことが多いと言えます。

こうした「直感」は先天的なものであると考えられるため、「直感派」の人で成功している人は天才と言われ、崇められるわけです。

しかし、「直感」は本当に先天的なものなのでしょうか?

「直感」が鋭い人は、なぜ大きな成功を収めることができるのでしょうか?
それは「直感」の中に「論理的思考」が備わっているからだと思います。

スポーツで「直感派」と呼ばれる人に、よく擬音語、擬態語を使う人がいます。
ここでガッと力を入れて、とか、相手がこう動いたら大体こうなる、とか、一般人からすると理解できないことを言います。
ですが、これがあながち間違いでないところが面白いところです。

勉強においても受験勉強などで、こういう問題はこうやっておけば間違いない、などと言って、なぜそう考えたのか理解に苦しむような感覚を持っている人がいます。
不思議なことにそういう人の「直感」は間違っていないことが多いです。

こうした「直感」とは何なのか。

「直感」とは、「論理的思考」を刹那の中で行うことなのです。

「直感」の中の「論理的思考」は、物事を分析する力と経験の蓄積によって培われるのだと思います。

私たちは「直感派」の人たちには到底及ばないと、途中でその人たちに追いつくことを諦めてしまいがちです。
しかし、トライ&エラーを繰り返し、その成功と失敗を分析することによって、限りなく「直感派」の人たちに近づくことができるはずなのです。

それは、誰しもが天才になれる可能性を秘めているということであり、そのためには莫大な努力が必要だということでもあります。

何事も諦めずに挑戦し続けなさいという教訓は、天才の「直感」を手に入れるためのものだったのだと考えると、ただのキレイゴトではないと気付かされました。

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