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【#映画】支配と自由【ONE PIECE FILM GOLD】

おはこんばんちは。
ONE PIECE「麦わらの一味」推しメンは、”チョッパー”一択!のぐっさんです。(らいまる風に初めてみました。)

早速、今回はそのONE PIECEの映画作品から『FILM GOLD』を!


●あらすじ ※ワンピースの世界観そのものの前提等はカットします

舞台は世界中最大のエンターテイメントシティ「グラン・テゾーロ」。「金」を操るゴルゴルの実の能力者であるギルト・デソーロが支配する、見渡す限り黄金でできたギャンブルの街では「騙されたら負け」の世界。
そんな街でVIPとして招かれた麦わらの一味は、早速カジノへ。カジノに興じる中、VIPルームでギルト・テゾーロとご対面。ゲームに勝ちまくるルフィに対して、ギルトが勝負を持ちかける。
まんまと相手の土俵で勝負に乗ってしまうルフィ。ラキラキの実、という運を吸い取るバカラの能力で、あっさりと負けてしまう。
勝負に負けて膨大な借金を背負うことになったルフィたち。借金の額はゾロの懸賞金と同額。金を操る能力でギルトに捕らえられたゾロ。翌日22:00までにお金が用意できなければ、ゾロを処刑されてしまう。麦わらの一味は果たして、ゾロを助け出すことができるのか!?

今回、なぜONE PIECEの映画をチョイスしたのか。

1つ目は、最近観た映画のように、情報量が多い・暗い気持ちになる・考えさせられる…といった脳に重い映画がしんどいなー、と思っていから。
…のはずが、結果的に過去最長の文章が出来上がりました!笑

お付き合いくださいませ。

2つ目は、最近フォローしているメルマガでONE PIECEに関する記述があったから。

一部引用します。

【ONE PIECEの「自由」を考える】

基本的に自由を大事にしてるやつがルフィの「味方側」になります。
ルフィが自由を大切にするという設定は初めからブレてなくて、
1巻1話でシャンクス率いる赤髪海賊団が自由を謳歌している姿にルフィの「海賊観」は強い影響を受けている。
現代は、「自分勝手に生きたいし、そう生きるべき」
と、みんなが思ってる時代です。
そういう時代なので、必然的に「自由」が尊重され、「自由」を奪うやつを敵視してよい、
という暗黙の理解みたいなものが存在してることも覚えておきましょう。

このようにみると、ONE PIECE世界と現代の感覚は近いように思うかもしれません。

以上、2つの理由からONE PIECEの映画を探していたところ、Netflixで発見。

そもそも、ONE PIECEの映画をサブスクで観られることにまずびっくり。
公開当時に映画館で鑑賞したことのある作品でしたが、Netflixで公開されている中で一番新しいこの作品を選びました。

■エンターテイメントとして

単純に「映画を楽しむ」という点でも十分に楽しめる作品でした。

今作は、原作の尾田栄一郎先生が総合プロデューサーとして作品に関わっていて、原作ファンも楽しめる要素がたくさん含まれていました。一部では、「詰め込みすぎ」という声もあったみたいですが、詰め込みすぎるくらいが映画としての豪華感を演出できるかな、と。

ストーリーとしては、やっぱり子供向けということもあって、「起承転結」がはっきりしてわかりやすい展開。
冒頭からエンジン全開、迫力ある演出でつかみは完璧。
事件が起こって、それを回収していく。

「騙し騙され」のギャンブルの街がテーマということもあり、最後に待っているどんでん返しのクライマックス。満足感のあるストーリーになっています。

そして、なんと言ってもアニメ映画の醍醐味である豪華俳優陣によるアテレコ。

満島ひかり、菜々緒、濱田岳、ケンドーコバヤシ、北大路欣也、竹中直人、三村マサカズなどなど…。
この辺りは主要キャラなんですが、隠れキャラにも小栗旬、三吉彩花、西野七瀬などなど、こちらも豪華なキャスティング。

とっても満足感のある作品になっています!

■ONE PIECEから学ぶ「支配」と「自由」

さて、ここからはいつも通り映画作品からの「学び」を僕なりに。
冒頭で書いたように、最近は「自由」について考えることがあり、それがフックとなりメルマガの記述が目に留まった訳ですが。

今作も、ちょうど「自由」を考える良い題材になっていると思います。

今作のヒール役である、ギルト・テゾーロの座右の銘は「金で買えないものはない」

「金のないものには何もできない。支配されるしかない」ギルト・テゾーロvs「そんなものに支配されねぇ!」ルフィという構図になります。
「支配」vs「自由」ということですね。

この「支配」vs「自由」という文脈を考えるには、この作中に多くのシーンというか、設定が詰め込まれていました。

①政治と金

ゾロを助け出す作戦として、麦わらの一味と共同戦線を張るのが、この作品でのオリジナルキャラクターであるカリーナ。

カリーナはかつて、ナミと一緒にイーストブルーで泥棒を働いていた過去があり、このストーリーではギルトのもとで働いていた。
そして、その彼女が突き止めたのは、テゾーロが天竜人に巨額の天上金を納めていたということ。

巨額な金を収めることで、「グラン・テゾーロ」は海軍が介入しない完全中立地として成り立っているという訳です。

「自由」を愛する海賊を「支配」する海軍とその上の天竜人という存在…。
尾田先生がどこまで現実世界を暗示しているかわかりませんが、この作品だけでなく、様々なエピソードでこのような構図をみることができると思います。

ちなみに、カリーナとナミの過去がサイドストーリーとして描かれますが、語られるエピソードが『走れメロス』を思い起こさせる…。
相棒を信じる心。そして、裏切り。
味のあるサイドストーリーとなっています。

②自由を支配するお金

作戦実行のため、ルフィとフランキーには任務が与えられます。
別行動をとっていた二人ですが、途中でテゾーロに見つかり「グラン・テゾーロ」の地下に落とされてしまう。

そこに広がるのは「黄金の牢獄」。
ここには、金はあるが水も食料もない。
つまり、金なんかになんの価値もない世界が広がっているのです。
ギャンブルに負けた人たちは次々と落とされ、白骨化するまで働き続ける…。(←カイジやないかい!)

「こんな場所で死んでたまるか!」
ルフィの無謀とも見える諦めない姿勢に、囚人たちも感化され力を合わせて牢獄から脱出する。

ルフィはいつも「支配」から力づくで脱却しようとするんですが、その原動力となるのはいつも弱き者のため。

自分の正義=「自由」を貫くためにどんな困難にも立ち向かう!というのがルフィの根底にある思想ですよね。

③戦い方のルール

強き者の支配から「自由」を勝ち取るために戦う麦わらの一味。
ルフィは、とにかく「拳でぶっとばーす!」なんですが、今回の見所は残念ながらそこではない。
カリーナとナミが展開する、「騙し騙され」の戦略ゲーム。

支配者の土俵で戦わざるを得ない状況というのは、戦いの場ではかなり不利。そんな状況を打破するためには「戦い方の枠組みを変える」ということ。

そもそも、この土俵で戦わなくていいじゃん、っていう発想。
こういう発想も、「自由」が根本にあるから生まれる発想だな、と思います。

④「それが貴様の正義か?」「いや、自由だ」

クライマックスの戦闘シーンはかなりカオスな状況になるのですが、その中でさらっと出てくるセリフもかなり味わい深い。

暴走するギルトと戦うルフィ。
横からを砲撃するサイファーポールのルッチ率いる海軍。
その海軍を止めに入る革命軍のサボ。

その、ルッチとサボのやり取りが、
「それが貴様の正義か?」(ルッチ)
「いや、自由だ」(サボ)

「正義」を「自由」という観点で語る尾田先生。

深すぎます!

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ということで、今回はアニメの王道ワンピースを書いてみたのですが、
書き始めたら止まらなくなる悪いクセが出てしまいました…。

次は簡潔にまとめられるように頑張ります!


それでは。

See you next time...

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