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創作(小説)に役立つ記事

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noteで出会った、ためになる面白い記事を集めました。
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#作家

【リアリティーを出すためには?】創作のひきだしを広げるためにすべきこと(2012年12月号特集)

馬齢も重ねれば強み 十代でデビューした作家の処女作は、自宅と学校、アルバイト先とその周辺が舞台で、ほんの少しの体験を想像力で広げて書いていたりします。そうした実例を目の当たりにすると、実体験などなくても想像力があれば小説は書けるという意見にも頷けます。  しかし、その手の小説はどうしたって世界が狭くなりますし、知りもしない世界を想像力だけで書けばいつかはボロが出ます。リアルでもない。  大人なら会社員の一日を書くのは容易ですが、高校生が書いたら薄っぺらなものになりそうです

Webtoonとマンガ、企画の考え方はどう異なるのか?(後編)

はい、というわけで前回に引き続き「Webtoonとマンガ、企画の考え方はどう異なるのか?」について考えていきたいと思います。 ザックリ前回のおさらいをしますと、Webtoonの企画を考えるためにはまず「土地勘」を持つ必要がありますよね、ということで「Webtoonとマンガの状況の違い」について解説しました。 まとめると、Webtoonはマンガに比べると未成熟なジャンルで ・市場規模が(まだ)小さい ・配信先が(まだ)少ない ・認知度が(まだ)低い ・ウケるジャンルの幅が(

小説にしかできないことってあるのだろうか?

これだけエンタメコンテンツがあふれている時代において、小説にしかできないことってあるのだろうか?  あります。いえ、あると信じたい。 今回は、物書きなら誰しも一度は考えたことがあるテーマ、小説の唯一無二性について作家の視点から話そうと思います。 1 まず小説の特徴を考えてみる そもそも小説ってなんでしょうか。映像、音楽、そしてドラマ。この3つを使って目と耳と心に訴える映画と比べて、小説は文章しかない。ぼーっとしていても勝手に流れてくる映像系のコンテンツと違って、小説は

修飾語は文字数で並べ変える/作家の僕がやっている文章術002

修飾語を数多く並べて、一文に書きまとめることは多くの人が経験すると思います。 修飾語は、並列で記述されることが多いわけですが、読みやすく、伝わりやすくする法則があります。 それは“修飾語は少ない文字数から順に並べる法則”です。 重要度は重要ではない修飾語 <例文1> 美樹は口ひげを生やした、童顔の、しゃべり出すと止まらない、プロの作家の男である。 これを多くの人は、修飾する内容を意識しないで並列させて書くか、書き手にとって、重要度の高い順番に並べて書くかのどちらかで

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的・性・化とは書かない/作家の僕がやっている文章術003

文章が「堅苦しくて分かりにくい」「何を言っているのか分からない」なんて感じることがありませんか。 「的」「性」「化」などの尾語をやまと言葉に変換するだけでも、文章は格段に読みやすくなります。 ここではわかりやすい例を挙げましょう。 「的」「性」「化」を封印する 「的」「性」「化」などは漢語的表現の代表です。 <文例1> 日常的にうっかり使いがちである。 <文例2> 必要性を感じない。 <文例3> 執筆作業を効率化したい。 文例1を書き直してみましょう。 ■ 日

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名詞+する は書き換える/作家の僕がやっている文章術004

私が心がけているのは安直に「する」と書かないことです。 「する」と書いてしまうと、意味が正しく伝わらないことがあります。 「する」と書いてしまうと、重たくて難しい文章になってしまうことがあります。 簡易だから多用される「する」 例を挙げましょう。 「する」の解決の文例も紹介します。 ■開催する → 〇〇を開く ■交付する → 〇〇を渡す ■使用する → 〇〇を使う ■停止する → 〇〇を止める ■併設する → 〇〇を並べる ■確認する → 〇〇を確かめる ■出発する

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