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果てのない道

32歳。最後の月が始まった。
ひとりぼっちだ。
休日も誰かと出掛けるわけじゃない。気軽に会える友達も恋人もいない。ひとりぼっちだ。
生きてても死んでても同じだな、と思う。人生簡単に終われないから困るんだけど。病気になったら怖いし、わたしがいなくなったあとの親や兄弟のことを思うと、なんとか親が生きてるうちは笑っていなくてはと思う。

どこもかしこも幸せそうに見える。あの子の笑顔は本物で、わたしの笑顔は偽物なのかと思う。
人生本当の迷子だ。地図があっても迷うような人間なのだから、これが正解だよと言われてもそこには辿り着けないだろう。

弱さが顔を出す。幸福の二文字が自然に寄ってくる人、掴み取れる人。みんななるべくしてなってる。
この世に平等などどこにもない。満たされている人間が分かったようなふりをして弱者の気持ちに寄り添えるものか。
分かるよその気持ち、とか。わたしもそんな経験あるよ、とか。一緒にするなと言いたい。

あの子の涙とわたしの涙は違う。
もう一度言う。自分に言い聞かせる。この世に平等などどこにもない。

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