緊張との付き合い方

緊張について考えてみる

ベースのレッスン中に生徒さんと

緊張の話になりました。

「なんで今は曲弾けてるのに、録音とか本番になると弾けないんですかね」と。


弾けない時って、おそらく

ナーバスになってる緊張状態か

興奮しすぎて舞い上がってるかのどちらかだと思うのですが

今回は前者の方について書きます。

そもそも、楽器を演奏する事を前提にしてるので状況が違えば参考程度にしかならないかもしれません。

緊張をするタイミング

まず緊張するタイミングってどう言う状況の時でしょう。

考えられるのは

人前で何かを披露する時初めての場所へ行く時、初めて何かをする時

ベース演奏だと、ライブで緊張するだとか、レコーディングで緊張するだとか

レッスン中に僕の前で演奏する時に(撮影録音もされながら)緊張するだとか。

音楽やってて緊張する時って大体このような場面ではないでしょうか。

あとは凄い人に会うとか、作ったものを聞いてもらうとか。

人からの評価を気にするときとか。

細分化すれば結構たくさんあると思います。


それをもう少し根本的なところを深くみてみると、

緊張するタイミングに共通しているのはおそらく

「自分でその物事をコントロールできない時」

なのではないでしょうか。


自分一人で何かをやるときに緊張する人はほとんどいないと思います。

一人で初めて行く土地を旅するのに緊張はしませんが、

行ったこともない場所に、いつまでに行って〇〇をしてきて欲しいと人に頼まれれば、ちょっとは不安になるでしょう。

その違いです。

誰も見てない路上ライブでは緊張しなくても

お店でお客さんを相手にしっかり演奏しなくてはならない時は緊張するでしょう。


ちょっとそこを具体的に見ていきましょう。


自分でコントロールできないもの

これを考えたときに状況的に思いつくもので

まず一番に来るのは「人の目」

というか、もうこれがほぼ全てだと思います。

人からの目はコントロールできない。

自分が何をするかによってその人からの見られ方が決まる。

その中で自分の中の不安が上回れば、体は緊張する。


多分何やっても褒めてくれる優しさ100%の人の前で演奏しても緊張しないでしょう。失敗してもいいし。

人前で話すような時も同じです。家族を前にプレゼンしてもきっと緊張はしない。

話した時に受け入れてもらえないかもしれない。そんな

自分の手に負えない何かを前にした時に緊張するのです。


加えて二つ目に

音楽だと、そこにがやってきます。

曲にはリズムがあり、テンポがある。

ひとたび曲が始まれば、一定で進んでいくテンポは待ってくれません。

そこに乗り続けながら演奏しなくてはならない事を考えた時に、緊張する。

「このフレーズ弾けるかな」とか「弾きながら楽譜ちゃんと読めるかな」とか。

テンポというのは曲に限ったことではありません。話にもテンポがあるので同じことだと思います。

スピーチだと、話始めてから終わりまでが一つの流れだと思います。その流れを途切れさせてはいけないという不安から緊張する。

一時停止して自分のペースでやり直すことはできません。

そのほかの物事にも当てはまることがあると思います。スポーツだと、このテンポが瞬発力に置き換えられるでしょう。

どうやって解決する?

ではその緊張をどうやって取り除けばいいのでしょうか。

簡単、もう答えは出ています。

自分で自分をコントロールできるようになればいい。

言うのは超簡単。やるのは難しい。


よく「場数を踏めば緊張しなくなる」と言う人もいますが

当たらずも遠からずだと思ってます。

むやみやたらに数だけこなしてもおそらく緊張しなくなることはないです。

場の状況や何をするか、そこで起こる物事の数によっても大きく変わります。

同じ状況に慣れることはあってもなくなるとは思いません。

特に年をとってからだと尚更無理でしょう。

そこで緊張との付き合い方を身につけることを考えなくてはなりません。


結論から言うと、できることとできないことを掘り下げ

自分を理解すること。そして自分をコントロールすること。

これができれば納得のいくパフォーマンスを発揮できると思っています。


例えば、先ほど書いた

行ったこともない場所に、いつまでに行って〇〇をしてきて欲しいと人に頼まれれば、ちょっとは不安になるでしょう。

これに対して、自分をコントロールするために

「行く場所を事前に調べる」のも一つの手だし、「迷った時はGoogleマップ見る」ことができるスキルを身につけるのも一つ。

「困った時に頼れる人を身近に置いておく」のも手です。そうやっていろいろな事を身につけて、

迷わずゴールまで行けるように自分を自分でコントロールできるようにします。

迷ってたけど親切な人が助けてくれた!はただのラッキーです。


そもそも人の気持ちはそれぞれなので、抽象的な言葉を自分自身の言葉に変えて取り込んでほしいのですが。


もし始まったら止まってくれないテンポに左右されるのなら、テンポをコントロールできるようになればいい。

その曲の中で、自分の冷静さを保てるようになればいい。

アンサンブルの場合

知らない曲を演奏するとして、ついて行く側の人に不安はあっても、引っ張って行く人に不安はありません。


自分を知ると言うのは、極限の状況の中でも変わらずに自分ができることを理解すると言うことです。

そして、できることを増やして行くこと。

どんな人にどんな目で見られても、できることを持つための訓練。これが練習です。

人からの目はコントロールできなくても、その場での受け止め方は自分でコントロールできます。


ありふれた言葉で言うとそれで身につくものが自信です。

その練習の成果を披露するのが本番で、それを繰り返すことを本当の意味で「場数を踏む」といえるのでしょう。


「緊張しやすい人」の特徴とは何でしょうか?

おそらく空気が読める人は緊張します。

空気を読むことは、自分がその場に適応することなので自分が主体ではありません。

逆に空気が読めない人は緊張しないでしょう。自分が空気を作る側だから。

空気を自分でコントロールしてるから。(自覚がない場合でも)

人から受けるものよりも、自分の中にあるものが上回った時に緊張はなくなるのです。


それを実際にどうやって身につけるか。

レッスンでは技術面以外に、こういうお話もしています。

自分は精神科の専門家ではなく一音楽家ですので、自分がプロとして経験してきたこと伝えています。

役に立ててもらえると嬉しいです。

その分、自分の勉強にもなります。


今日からベース始めるよって方も多く来られています。

よければコチラからチェックしてみてください。

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ではでは。


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