- 運営しているクリエイター
#国際文化
VERBE(動詞的教養教育)は「静」の中で創造性を発揮する
今年はオンライン授業と子育てしかしなかったので、まったくもって「静」の年だった。家でYouTubeを取り、合間に乳児の世話をし、長男の送り迎えをして、保護者会の仕事をする……なんとネタに事欠く日々。
とはいえオンライン授業をYouTube主体としたことは、それなりに意味があった。当初は学生の機材の状況やパケットの問題を考慮し、学生にとってもっともハードルの低いYouTubeを選択した。しかしこの
トークセッション準備中
「フランス日和〜マルシェ2020」が近づいてきている。弘前大学の学生が中心となり、弘前の土手町(蓬莱広場)で毎年マルシェイベントが行われている。弘前大学出身のフランス語教師という縁もあり、二年ほどマルシェに関わっているのだが、今年はウツケネェCOVID-19のおかげで弘前に行くことができない(ウツケネェわかるかな?)。そこでオンラインのトークセッションを企画させていただき、昨日はそのメンバーである
もっとみる「遠く」と「近く」のあいだに存在するもの
とりたてて理由もなく、陳舜臣の『中国の歴史』をめくっている。この本に限らないが、中国文化を扱う作品に関心が向く。思春期には定番ではあるが吉川英治の『三国志』を夢中で読んだ。情景描写、漢詩の引用、書き下し文などに心が奪われる。
そもそもフランス文学を研究対象としている。ヨーロッパという「遠い」世界は、若い頃の自分にとって完全なる未知の世界であり、ファンタジー小説のような風景には強い憧れを持った。そ
文化触変を繰り返すこと
次男の誕生を機に断酒をしてみて気づいたのは、結局「水」が好きだったという事実だ。良い酒は良い水で造られる。酒の味は水と深く繋がっている。実は酒の土台となる水に魅力があるのだという当たり前の事実を知るに至った。酒の代わりに水を飲む日々が続き、それはそれで非常に心地よい。
自宅でバーテンダーの真似事をしていた時期もあり、世界には様々な種類の酒があることを理解しているが、共通項は「水」であり「アルコー
対話の中で見えてくるもの
オンライン授業の取り組みの中に「フィードバック動画」というものがある。受講者との双方向性を実現させるために、提出された課題にコメントなどをつけるのが一般的だが、僕は解説動画を作成してアップしている。
近畿大学に着任してから、毎年どこかで発表や講演をしているが、質疑応答がもっとも楽しい。想定質問を用意したことはなく、毎回頭を空っぽにして質疑応答に向かう。日本国際文化学会などは専門領域が大きく異なる
移動無き時代の国際文化学
次男が無事に誕生し、妻の入退院のバタバタの中で長男の保育園を再開させてもらった。オンライン授業と家庭のことをこなすと時間が尽きるのだが、同時に30分〜1時間ほどの研究時間が取れるようになり、ようやく自分の仕事が戻ってきた。時間を工面しなければ仕事ができないところが大学に所属する研究者のつらさだろう。
産院は感染症対策で立ち入りを制限されている。家族に会うことも難しい世相だ。ましてや国を跨いだ移動
個別文化としてのオンライン
息子とポケモンの新シリーズを見ている。新キャラのヒバニーがラビフットに「進化」することで、一転してクールな性格になる。こんな描写も、来るべき息子の思春期の表象として受け取ることができる。近い未来だ。
あらゆるものは自分に「紐付け」可能であり、自分ならではの「見方」へと変わる。それがポケモンであろうと、ウイルスであろうと、本質は変わらない。
にわかに「オンライン」という五文字のカタカナが飛び交う