有酸素運動だけで効果的に脂肪を燃焼できる? 科学的な真実と効果的なアプローチ
はじめに
多くの人が脂肪燃焼を目指して有酸素運動に取り組んでいますが、有酸素運動だけで本当に効果的に脂肪を燃焼できるのでしょうか?
今回は、有酸素運動の効果と、それを補完する筋力トレーニングやその他のアプローチについて解説します。
有酸素運動の基本
1.定義と種類
有酸素運動とは、酸素を利用してエネルギーを生成する運動のことを指します。
代表的な有酸素運動には、ランニング、サイクリング、水泳、ウォーキングなどがあります。
2.脂肪燃焼のメカニズム
有酸素運動中に体は主に炭水化物と脂肪をエネルギー源として使用します。
特に低から中強度の有酸素運動では、エネルギー源としての脂肪の割合が高くなります。
有酸素運動の限界
1.実際のカロリー消費
低から中強度の有酸素運動は総消費カロリーないでの脂肪燃焼の割合は高いのですが、そもそも総消費エネルギー自体が低いのです。
実際には30分のランニングで消費できるカロリーはおおよそ200〜300kcal程度です。
2.筋力のアンバランス
有酸素運動は主に下肢を使うため、上肢の筋力低下や全身の筋力のアンバランスにつながる可能性があります。
このアンバランスは、日常生活での動作や姿勢、さらに体型に影響を及ぼすことがあります。
3.ストレスホルモンの分泌
長時間にわたる有酸素運動はストレスホルモンであるコルチゾールの分泌量を増やし、脂肪の蓄積につながります。
特に40分以上の運動ではそれが顕著です。
そのために1回あたりの有酸素運動の継続時間が長くならないようにし、その分何回かに分けて運動するようにしましょう。
筋力トレーニングの補完的役割
1.筋力トレーニングとは
筋力トレーニングは、筋肉に負荷をかけることで筋肉を強化する運動です。
代表的なものにはウェイトトレーニング、プッシュアップやスクワットなどの自重トレーニングがあります。
2.筋力トレーニングのメリット
筋力トレーニングは筋肉を維持・強化し、動きやすくケがの防止につながるなど生活の質を高め、体型の改善が期待できます。
ただよく「基礎代謝を上がるからジッとしていても脂肪が燃えやすくなる」などと言われることもありますが、実際には筋肉量の増加により向上する基礎代謝は若干に過ぎず、その効果はダイエットに対しては非常に限定的です。
3.生活活動強度の増加
筋力トレーニングによって体力が向上すると、日常生活での活動量が増える傾向があります。
例えば、階段を使う、長距離を歩くなどの非エクササイズ性身体活動(NEAT)がしやすくなり、それによって総エネルギー消費量が増加します。
繰り返しになりますが、ダイエットしたい人が多少の筋トレをしたからといって、じっとしていても脂肪がメラメラ燃える体になるわけではありません。
メタボリックコンディショニング(MetCon)の役割
1.メタボリックコンディショニング(MetCon)とは
MetConは短時間で高強度の運動を行い、心拍数を高めるトレーニングです。
バーピー、ジャンプスクワット、ケトルベルスイングなどが含まれます。
2.MetConによるEPOC効果
MetConを含む高強度の代謝性運動は、トレーニング後も長時間にわたりカロリーを消費し続けるEPOC(運動後過剰酸素消費)効果が期待できます。
これにより、運動後のカロリー消費が増加します。
総合的なアプローチの重要性
1.有酸素運動の役割
有酸素運動は効果的なカロリー消費と心肺機能の向上に優れています。
脂肪燃焼を目的とする場合、有酸素運動は非常に重要です。
2.筋力トレーニングの役割
筋力トレーニングは筋肉の維持と強化に役立ち、体の形を整えるために重要です。また、体力向上によって日常生活での活動量が増えるため、総エネルギー消費が増加します。
3.MetConの効果
MetConを取り入れることで、短時間で高いカロリー消費と脂肪燃焼効果を得られ、心肺機能と筋力・持久力の同時向上が期待できます。
また、運動後もカロリー消費が続くため、効率的にダイエットをサポートします。
4.食事管理の重要性
脂肪を落としたい人にとってある意味最も重要なのは食事管理です。
カロリー摂取のコントロールと栄養バランスの取れた食事がダイエット成功の鍵となります。
運動だけでなく、食事管理も併せて行うことで、より効果的な脂肪燃焼が期待できます。
効果的なダイエットアプローチにおける具体的なプランとは
1.有酸素運動
週3〜5回、トータルで30分から45分のランニング、サイクリング、またはスイミングを行います。
ただしストレスホルモンの増加につながるので1回の運動時間が30分以上にならないように小刻みに運動することが重要です。
2.筋力トレーニング
週2回、全身を鍛える筋力トレーニングを行います。
3.高強度メタボリックコンディショニング(MetCon)
週1〜2回、短時間の高強度インターバルトレーニング(HIIT)を含むMetConセッションを追加します。
4.食事プラン
摂取カロリーが総消費カロリーを下回ることが重要です。
その際のマイナスカロリーは1日あたり100~200kcalにし、それ以上摂取カロリーが少なくならないようにしましょう。
また加工食品や高カロリー食品を避け、野菜、果物、タンパク質を多く摂取します。
科学的エビデンス=現在の定説
多くの研究が、有酸素運動と筋力トレーニング、さらに高強度のMetConを組み合わせたプログラムが脂肪燃焼に関して最も効果的であることを示しています。
実践のためのアドバイス
1.目標設定と計画
自分の体力レベルと現在の体重、これまでの運動及びダイエット経験に応じて、現実的な目標を設定し、計画を立てることが重要です。
例えば、最初は短時間のエクササイズから始め、徐々に時間や強度を増やしていくことを推奨します。
2.継続のコツ
運動を習慣化するためには、あなたにとって習慣化を阻むパターンを理解することが重要です。
もしそのパターンを掴むことができない場合は、経験豊富なトレーナーなどから的確なアドバイスを得るようにしましょう。
決してTikTokやInstagramなどに溢れている短絡的な情報は鵜の無にしないでくださいね!
まとめ
有酸素運動は脂肪燃焼に効果的ですが、筋力トレーニングや高強度のMetCon、そして食事管理を組み合わせることで、より総合的かつ効果的なダイエットが実現できます。
もちろんベースになる有酸素運動を欠かすことはできませんが、それにプラスして筋力トレーニングによって体型の変化につながり、怪我を防いだり動きやすくなり生活の質が向上すると共に、生活活動強度が増加し、総エネルギー消費量が増えるため、持続可能な健康的な体重管理が可能です。
また体力の維持・向上にはMetConは不可欠です。
そして何よりも重要なのは食生活の管理です。
これに関しても「ダイエットしたいなら〇〇にだけ取り組めばOK!」といったマインドショートカットを誘発するような短絡的な情報には惑わされないで、本当にあなたに最適な科学的エビデンスに基づいたアプローチを実践し、運動と共にバランスの取れたフィットネスプランを立てるようにしましょう。
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