僕が骨盤底筋のトレーニングを指導する際に気をつけていること②

はじめに

今回のnoteの内容は決して医学的なアドバイスを含むものではありません
実際に強化が必要な方は主治医のアドバイスに従ってください。

今回のnoteは以下のnoteの続きです。
もしまだの方はこのnoteからお読みいただけたら幸いです。

前回は男性の尿もれ対策としての骨盤底筋強化における重要なポイントについて、特に神経系のつながりに関するお話ししました。

今回は呼吸についてです。
呼吸を理解することは骨盤底筋のトレーニングでは必須の条件なのです。

ぜひ最後までお読みください。


横隔膜と骨盤底筋


横隔膜とは呼吸を司る筋肉の一つで、胸郭の下部を下から蓋をするような構造の部分。
これが腹式呼吸をする際に、骨盤底筋と強調する動きをするのです。

腹式呼吸の際、吸気では横隔膜が収縮し下に下がり、これによって肺が下方に引っ張られるようにして息が入ります。

その際に腹巻きのように胴部を筒状に包む腹横筋が広がり胴部が膨らんで内臓が周囲に広がり、肺が下方に人がるスペースを作ります。

それと同時に骨盤底筋も伸長されます。

そして呼吸では骨盤底筋が収縮して持ち上がるのと同時に腹横筋が収縮しながら胴部を細くし内臓を引き上げます。

この際に横隔膜は弛緩し持ち上がり、肺にある空気が上に押し出さられるというメカニズムです。

つまり横隔膜が収縮して下に押し下がった時には骨盤底筋は伸長して下に下がり、骨盤底筋が収縮して持ち上がると横隔膜も持ち上がるという風に、腹式呼吸の際には この2つの筋肉は連動して呼吸を助けているのです。

人は地上に生まれて体が重力の支配を受けた時から、自然に腹式呼吸をしているのですが、言語を覚え、動作を習得するプロセスで他の呼吸方法も身につけるため、この自然な腹式呼吸の仕組みが失われている人も多いのです。

それは前立腺の摘出手術を受けた男性も例外ではありません。

もし意識的に腹式呼吸をする習慣があれば、その時には横隔膜と骨盤底筋の連動を行う仕組みが活性化するので、骨盤底筋の意識性も高まるのですが、腹式呼吸が失われていると骨盤底筋に対する「マッスルメモリー」も希薄になるのです。

もちろん腹式呼吸は尿もれを防ぐというだけでなく、複数の利点があります。

腹式呼吸の利点

1.ガス交換についての高い効率性

腹式呼吸は他の呼吸法法よりも1度の呼吸で多くの酸素を取り入れることができます。

2.副交感神経優位によりリラックスにつながる

腹式呼吸によって呼吸筋が強化されていると短い吸気で多くの酸素を取り入れることができるようになり、その分長い時間で深く息を吐くことができるようになります。
それによって「短い吸気」「長い呼気」が通常の呼吸になり、副交感神経優位でリラックスした状態を作りやすくなります。

3.体幹の安定性が高まる

運動中には強い呼気によって骨盤底筋と腹横筋の強い収縮を作ることができ、体幹の安定性を高めることにつながります。

より良い発声ができる

腹式呼吸では上気道を締め付けるように収縮させる必要がないため、喉が開いたよく通る声を出すことができるようになります。

ですからどんな人にとっても腹式呼吸の練習をすることは有益なのです。


おすすめは「伸び」をすることです!

腹式呼吸自体を理解できていない場合、仰向けに寝て、お腹を膨らませたり凹ませたりして、腹式呼吸の感覚を掴むところから練習することが大切です。

ただ尿もれを防ぐために骨盤底筋を活性化するなら「伸長腹式呼吸」がおすすめです。

「伸長腹式呼吸」の方法

「伸長腹式呼吸」はQuestでの基本的な呼吸法の一つですが、方法は以下の通りです。

1.仰向けに寝て手足を上下に伸ばし、息を吸いながら大きく全身を使って「伸び」をする

・この息を吸いながらというのが「寝起き」や「リフレッシュする時」に自然に行う「伸び」の方法です。

2.次に同じように仰向けで「伸び」をしますが、今度は大きく吸ってからできるだけ全ての酸素を吐き切りながら全身に力を入れて吐き切ります。

・これが「伸長式腹式呼吸」で腹横筋と骨盤底筋の収縮とその他の腹筋群や脊柱起立筋などの連動を感じることができるようになります。

これによって前述の腹式呼吸の利点の全てをカバーするような方法を身につけることができあます。

Questで「骨盤底筋の活性化」により尿もれを防止するトレーニングを実践している方々の全てが取り入れているのがこの「伸長式腹式呼吸」です。

もちろんクライアントの方のその時の状況やレベルに合わせてそのたのエクササイズも組み合わせますが、その内容は人によって異なります。

ただこの「伸長式腹式呼吸」は全ての方に取り組んでいただいている、非常に重要なエクササイズの一つです。

最後に

もし骨盤底筋の有効なトレーニング方法がわからずに困っている方は一度メールでご相談ください。
メールアドレスは quest.traininglab@gmail.com です。

もちろんご相談は無料です。
その一歩があなたの人生を変えるかもしれません。
勇気を持って一歩を踏み出したいあなたからのメールをお待ちしています。

今日も最後までお読みいただき、ありがとうございます!

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