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大トルコ、ポカだらけでも楽しい旅

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持病をかかえながらも、旅がやめられないヨシオ。塩野七生「コンスタンチノープルの陥落」を読み、いざ出発。自身が陥落することになるか、それとも…。「街猫街犬パラダイス」の姉妹編。
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#トルコ

恐るべし!人波に沈没

恐るべし!人波に沈没

 さて、いよいよ世界遺産イスタンブールの歴史地区へ繰り出すのだ。
 股関節に問題を抱えているヨシオは、無理して歩き回ると痛みが出る。このため散策用に折りたたみの杖を持ってきた。
 イスタンブール観光といえば、旧市街のオスマン帝国時代へのタイムスリップから始まる。トプカプ宮殿、アヤソフィア、ブルーモスク、グランドバザールが定番中の定番だ。
 しかし、ヨシオは昼までにイスタンブールの甘くない現実を思い

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トラブルのパターンにはまった?

トラブルのパターンにはまった?

 ヨシオがイスタンブールの地を踏んだ2023年10月、黒海を挟んだ北ではロシアによるウクライナ戦争が泥沼化の様相を深め、南ではイスラエルとハマスの紛争が激しさを増していた。
 「旅行にはタイミングが悪いか…」とヨシオは思ったが、現地では表向きに戦争の影は見えなかった。後で知り合った日本語ガイドのトルコ人も「確かにウクライナ人の観光客は来なくなったが、ロシア人は変わらず来ている。中東からも特に影響は

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いざ!イスタンブールだったけど…

いざ!イスタンブールだったけど…

 イスタンブールは、2カ月後に満70歳となるヨシオを手荒く歓迎した。
 羽田夜10時前発、イスタンブール早朝5時すぎ着。時差6時間、13時間あまりのフライトだ。うつらうつらとはしたもののエコノミー席はきつい。LCCの乗継ぎ便だったら途中でぶっ倒れていたかもしれない。
 初めて降りる国際空港はどこまでも広く感じてしまうものだ。預け入れ荷物引き取りひとつにしても、勝手が違うと疲れた頭が麻痺してくる。し

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