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オーストラリア人姉妹が日本の部活動から学んだこと②

オーストラリア在住の日沖いささん。前回紹介した日沖みあさんの妹です。日本留学中には中学駅伝にも参加した彼女。日本の部活動、駅伝は彼女の目にどう映ったのでしょうか。

彼女がランニングを始めたきっかけも8歳の時に経験した学校のクロスカントリーレースにあります。最初に始めたスポーツは体操でしたが、そこで培った競争心がランニングの中でも芽生え始めたと言います。
次第にスポーツへの熱量と喜びが増していきました。トレーニング通して多くのことを学んだという彼女。特に意思を強く持ち、我慢する大切は現在も人生のレッスンになっているようです。

お姉さんと一緒に日本への留学。世田谷記録会では初めての3000mも走りました。

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日本での部活動経験を以下のように話してくれました。

「今までとは異なる環境、文化に身を置くことは新たな学びの場であり価値観の違いを受け入れる最高の経験でした。陸上部に入部したことは、今まで私が経験したことのない世界を知る機会であり、何より朝練と放課後の練習があるにも関わらず練習に対して愚痴を言う人がいない光景はオーストラリアの日常では経験できないものでした。言い訳をして走るのをやめるは簡単ですが、強いアスリートになる上では欠かせないものだと思います。オーストラリアとは違ったタイプの練習を経験できたのも面白かったです。シドニーのクラブでは芝生の上で走ることが基本ですが、日本では土のグランドやアスファルトの上で走ることが多かったです。シドニーでは時期によってスピード、坂道、テンポ走、ロング走と目的を明確にした練習に分かれ、日本では全体的に長く走る練習が多いように感じました。ただこうやって違うタイプの練習を経験できたことは、いろんなスタイルを取り入れて総合的に鍛える必要性に気づくきっかけとなりました。両足のすねを疲労骨折して走れない期間があったのは辛かったですが、休む大切さを学ぶいい機会だったと思います。練習中はみんなが掛け声を出してお互いを励ます姿はシドニーでは見られない光景で、練習を乗り越える大きな力になりチームが団結する上ですごく重要な要素だと思います。シドニーに帰ってからも練習中は積極的にチームメイトに声をかけるようにしています。日本での日々は今でも練習を頑張る大きなモチベーションになっています。」

またお姉さんと一緒に経験した大学駅伝部での経験も話してくれました。

「大学の駅伝チームの文化を知れたことは本当に素晴らしかったです。部屋には買い物、食事、洗濯の当番表がありチーム内で支えあう文化はオーストラリアでは経験できません。また試合や大事な練習の前には、それぞれが自分用のご飯を準備している話は興味深かったです。練習ではみんなが同じメニューを行うのもシドニーとは違って、その分コーチが集中して選手を見ることができると思います。大学生との繋がりもできて本当にいい経験となりました。日本でのランニングの経験はすごくポジティブな経験になると思うので、こういったツアーがあればたくさんのオーストラリアのジュニア選手は関心を持つと思います」

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去年はシンズプリントの怪我に悩まされることが多い1年だったと思いますが、そこから学びを得て前向きに動き出す彼女の姿勢には感心します。また新しい経験に恐れることなく、楽しむ様子は中学生とは思えないほどです。

日本の部活動の形には賛否両論ありますが、その国の中でもいろんなスタイルが存在していて、どちらが良い、悪いで比較するのではなく一つの方法として学び自分にとって活かせるところを取り入れていくことが大事なのではないかと改めて考える良い機会でした。


日常からの学び、ランニング情報を伝えていきたいと思います。次の活動を広げるためにいいなと思った方サポートいただけるとありがたいです。。