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妊娠希望している人は甲状腺機能を調べよう!

妊娠3か月になる頃、
衛生病院から電話がかかってきました。

「先日の採血の結果で思わしくない結果が出たので、急ですが受診をしていただきたいです。」

所長業務に勤しんでいた平日の午前中のことでした。

健康診断に行けばいつでも問題がなかった私。
うーん、急に言われてもなぁ。仕事中なんだから行けないよ。

そんな風に楽天的に捉え、「すみません…今日はちょっと難しいです。」と答えました。

恐らく連絡をくださったのは看護助手さんや看護師さんだったかと思いますが、私が今日は難しいと伝えたところで電話口の方が医師に変わりました。

「甲状腺の値がかなり悪いので、早く受診してください。」と。

数値に関しては具体的に教えてくれないのですが、お医者さん直々に言われるとなんだか急にドキドキしてきて、仕事の都合をつけて午後に急遽受診しました。

診療室に入ってすぐに渡された、採血データの用紙。


TSH: 27.92
(正常値:0.34~4.0)
TSHとは甲状腺ホルモンの一つですが、私の数値を見ると、正常値の上限である4.0から考えると単純に7倍くらいの数値になっていました。

病院の先生から「私は産科医だからというのもあるけど、こんなに高い数値は見たことないからね。今すぐ治療を開始してもらいます。」と言われました。

正直、甲状腺機能に関してってそんなに詳しくなかったこともあって、この数値を見たときにびっくりしました。

後に代謝内分泌科を受診し「甲状腺機能低下症」と診断されています。

甲状腺について色々調べていくと、甲状腺抗体の有無にかかわらずTSHが高いと流産率が上昇し、TSHの値が2倍になる毎に流産率が60%ずつ上昇する(1.6倍になる)という報告があるということがわかりました。

また、妊娠初期の方に甲状腺機能低下症があると、流産や早期産、妊娠高血圧腎症、低出生体重児、死産や、児の知能や精神運動に対する悪影響などが起きるとされているそうです。
(※児の知能や精神運動に対する悪影響について、私は、はっきりとしたエビデンスは見つけていないので詳しくはわかりません。)

そのため、甲状腺機能低下症の妊婦さんは妊娠初期に甲状腺機能の補正を内服にて実施することが提唱されています。
私の場合、妊娠13週の最後の方で内服を開始したので、妊娠初期のギリギリの方で補正開始となりました。

もう少し早く治療が開始できていたらよかった・・と今でも思います。

何も知らなかったので特に気にもせず過ごしていましたが、その事実を知った途端、流産したらどうしよう?と次の妊婦検診で赤ちゃんの心音を確認するまで、いつもドキドキしていました。
そして今でも、これから先、私の子供が知能や精神発達に問題が出てきたらどうしよう?と考えることが度々あります。

そして、今の旦那との将来を見据えたときに、妊活サポートをしているようなクリニックでホルモン検査を受けていれば、妊娠期間中にこんなに不安になることはなかったかな~という後悔もしています。
後の祭りなんですがね…。

健康診断の採血項目に甲状腺機能が入っていないので、なかなか自分の甲状腺機能について知る機会は少ないですよね。
甲状腺機能低下ではだるさや眠気などの症状があるようですが、他人と比較のしようがないので気づきにくいと思います。
(現に自分が人より疲れやすいんじゃないか?とか、気にしたことがなかったです・・。)

一般的に、甲状腺機能低下症の方はおおよそ200人に1人、潜在性甲状腺機能低下症の方は50人に1人程度の頻度でいるようで、
なんと 男女比は 1:7~10 と圧倒的に比較的若年の女性(15~50 歳)に多く見られるのです!!!

例によって自覚症状が分かりにくいのと、妊娠でもしなければ甲状腺のデータを確認する機会なんてないので、

「少子化や不妊治療が進む日本でなんとか早期に女性が発見できるような仕組みやできるといいなぁ・・・」
と個人的に思った妊娠期間中の思い出でした。

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