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GC_#01|「ごみ」を『アート』に!芸術の力で環境問題に取り組む注目のアーティスト&企業

GTFグリーンチャレンジデーは地球環境や生物多様性を意識するためのチャレンジを応援する日として、毎年秋に新宿御苑で開催している環境イベントです。このGC(グリーンチャレンジ)シリーズでは、イベント開催に先駆けて環境に優しい取り組みやサービスなどをご紹介していきます。

2020年7月1日にレジ袋が有料化してから1年以上経ちました。マイバッグを持ち歩く習慣が定着し、レジ袋有料化をきっかけにごみ問題について考えた人が多いと思います。今日は「ごみ」「アート」に変えてごみ問題の解決に取り組むアーティストや企業を紹介したいと思います。

❶あやお(海ゴミアーティスト)

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海ゴミアーティスト あやおさん

「海ごみの問題を知ってもらいたくて」と数か月前から創作活動を開始したあやおさん。ペットボトルのふたや釣り具のルアーなど海岸に漂着したごみを使って、ウミガメ、くじら、ペンギンなどの海洋生物の立体アートを創り出しています。カラフルで愛嬌のあるいきもののアート作品は誰でもオンラインで購入可能。作品がアップされるとすぐに買い手がつく人気ぶりです。

|インタビュー記事|
海ゴミアーティスト・あやお、作品を通じて伝えたいこととは(外部リンク)
海ゴミアート販売 @https://ayao.base.shop/
●インスタグラム @ayaogomi
ツイッター @ayaotsukuru

❷長坂 真護さん(MAGO CREATION株式会社 代表取締役美術家)

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長坂 真護さん

2017年6月、「世界最大級の電子機器の墓場」と言われるガーナのスラム街“アグボグブロシー”を訪れ、先進国が捨てた電子機器を燃やすことで生計を立てる人々と出会い、「アートの力を使って、“我々先進国の豊かな生活は、このスラム街の人々の犠牲のもとに成り立っているという真実”を先進国に伝える」ことを決意した長坂さん。

スラム街の人々をモチーフに描いた作品を次々発表し販売。作品を売って得たお金で現地にガスマスクを届け、完全無料の学校やアートギャラリーを建設するなど、ガーナからスラム街をなくすための新しいビジネスモデルの構築に力を注いでいます。

長坂さんの作品の他、スラム街でアーティストになりたい子ども達が描いた作品も一緒にオンラインで販売されており、誰でも購入することが出来ます。子ども達の作品を購入すると、その売り上げの10%は作家本人に支払われ子ども達の生活を支援することができます。(スーパースターズプロジェクト)

|インタビュー記事|
【現代の奴隷制度に抗う】美術家・長坂真護がガーナのゴミをアートに変え続ける理由(外部リンク)

公式ホームページ @https://www.magogallery.online/
インスタグラム @nagasakamago
オンラインストア @onliestore

❸淀川テクニック(柴田英昭|現代美術作家)

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2003年頃に「淀川フェスティバル」に参加するため、友達と二人で淀川河川敷に落ちているゴミを探しながら作品を制作したことがきっかけで「立体ごみアート」の扉を開けた淀川テクニックさん。岡山県・宇野港に常設展示された「宇野のチヌ」「宇野の子チヌ」は特によく知られ、小学校や中学校の美術の教科書でも取り上げられています。 

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宇野のチヌ/宇野コチヌ@宇野港
宇野港周辺で採取したゴミや、不要品を集めてつくったチヌ(クロダイ)

完成作品だけでなくみんなでゴミを拾って作る過程も含めてアート」と語る淀川テクニックさん。赴いた土地ならではのゴミや人々との交流を楽しみながら行う滞在制作を得意としており、独創的なアイデアを活かした様々なワークショップを全国各地で開催しています。

2018年から世界中のゴミを求めて旅をし、目撃した現状を作品という形で伝えることで、ゴミ問題をより広く考えるきっかけをつくりたいという想いから「ゴミハンタープロジェクト」をスタートさせました。

淀川テクニックさんの立体アート作品は、宇野港に屋外常設展示されている「宇野のチヌ」「宇野コチヌ」の他、淀川テクニックの生まれ故郷である真庭市にある「真庭のシシ」、スターバックス沖縄本部町店(沖縄県)、LINKS UMEDA 2階店(大阪府)、金沢百番街Rinto店(石川県)などに一般展示されており誰でも鑑賞できます。

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真庭のシシ@久世エスパスランド
※写真は旧遷喬尋常小学校で行われたお披露目会の時に撮影されたもの。

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梅田みらみらの木@LINKS UMEDA 2階店
「SHINRIN-YOKU TREE」をコンセプトに大阪産の木材の端材や枝、木の実などを使用。制作には梅田地区のバリスタたちと大阪府内の子どもたちが参加。“みらみら”という聞き慣れない響きのなかに“みんな” “未来”というニュアンスが込められている。
アートワーク:淀川テクニック「梅田みらみらの木」(外部リンク)

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スターバックス金沢百番街Rinto店
コーヒー生産地であるグアテマラの国鳥「ケツァール」をイメージし、金沢の海で集めたプラスチックごみと、スターバックスで働くパートナーさんや地域の皆さんが持ち寄った割れたり不用になったりした地元の九谷焼、店舗から出るプラスチック廃棄物を組み合わせて制作した作品。

海を想い、タンブラーを大切に使う。金沢発Reuse & Respectアクションの輪(外部リンク)
|インタビュー記事|
生き生きしてくると面白いじゃないですか、要らないって言われていたものが(外部リンク)
●公式ホームページ @https://yukari-art.jp/jp
●公式ブログ @blog
●Twitter @shibatahideaki

❹みんなでつくる海洋プラスチックモザイクアート(流山おおたかの森S・C アートプログラム)

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アーティストだけでなく企業が地域住民と一体になって生み出した美しいゴミアートもあります。

“Co-creation”をコンセプトに、地域参加型のアートプログラムとしてスタートした「流山おおたかの森S・Cアートプログラム」では、海洋プラスチックの問題に関心を持ってもらう機会として、「みんなでつくる海洋プラスチックモザイクアート」をテーマにワークショップを開催。

海洋プラスチックでアクセサリーの制作・販売を手がけるクリエイターチーム「sobolon(ソボロン)」をゲストアーティストに迎え、参加者と一緒に海洋プラスチックを用いて大きなモザイクアートに挑戦しました。

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縦/約1.8m、横/約6mの巨大なクジラが描かれたモザイクアート

作品は、流山おおたかの森S・C FLAPS 4階の特設会場に展示されており、誰でも鑑賞することができます。流山おおたかの森S・C FLAPSにお立ち寄りの際はぜひ作品をご覧になってください。

❺2021キッズアート展(アクアマリンふくしま)

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アクアマリンふくしまでは、プラスチックゴミを材料としたアートを制作する活動を通して、子ども達に身の回りのプラスチック製品やそこから派生するプラスチックゴミの存在に気付いてもらうこと、その作品を館内に展示することで来館者に海洋プラスチックゴミ問題について考える機会を提供することを目的に「2021キッズアート展」を今秋に開催します。

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応募は福島県内の小学校以下、施設単位のみとなりますが、作品は2021年10月9日(土)~11月28日(日)にアクアマリンふくしま館内に一般展示され、入賞作品はHPで発表される予定です。近くに行った際にはぜひ足を運んでみてください。

【イベント情報】GTFグリーンチャレンジデー2021 in 新宿御苑

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地球環境や生物多様性を意識するためのチャレンジを応援する日として、毎年秋に新宿御苑で開催している環境イベント。今年は新型コロナウイルス感染症予防の観点から、11月6日・7日の2日間オンラインで開催いたします。

イベント期間中、新宿御苑中央休憩所・イベントスペース「MuSuBu」@白金台にポップアップ会場をオープンします。ポスター展や物販など環境に優しい企画をたくさんご用意してお待ちしております。お近くに来た際にはぜひお立ち寄りください。

イベント詳細
日程:2021年11月6日(土)・7日(日) 10:00~16:00 両日とも
参加:無料
会場:①
オンライン(メイン会場)
   ②新宿御苑中央休憩所(ポップアップ会場)
   ③ポップアップ型ショールーム「MuSuBu」@白金台
参加:無料 
URL:https://www.gtfweb.com/gcd2021/

文責:イリオモテヤマネコ

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