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【開催報告】「ジェンダーやセクシュアリティのこと、どこで話せる?早稲田大学の相談できるところについて知ろう!」(2024/01/31)


皆さんこんにちは!GSセンター学生スタッフルーです。

今回は2024年1月31日に開催したトークイベント「ジェンダーとセクシュアリティのこと、どこで話せる?早稲田大学の相談できるところを知ろう!」の開催報告をお届けします!2023年度のGSセンターの最後の中規模イベントで、うまくできるかどうかドキドキしていましたが、無事に開催できました。参加してくださった皆さん、誠にありがとうございました!

参加したかったけれど他の用事があってできなかった方もいらっしゃるかもしれませんが、この開催報告をご覧いただいて当日の雰囲気を感じられたらと思います!



1.イベント概要


皆さんは普段、悩みについて相談したいとき、誰に話しますか?

学業、進路、対人関係や家族…中身は違うが、誰しもがなにかしらに悩んだことがあるのではないでしょうか。それらの悩みの中で友達や家族と話すことで解消されるものもあれば、その分野に詳しい専門家に相談することでより整理ができたり、適切なアドバイスが得られることもあります。

ジェンダーやセクシュアリティについての悩みも、専門家との相談でより効果的に解決できるものの1つかもしれません。自分の性のあり方をもっと理解したい、家族・友人・恋愛関係の中で自分がどうあれるか整理したい…そういう話の相談に誰かに乗ってほしいけど、どこに行けばいいかわからない…皆さんは、そんな体験をしたことはありますか?

「ジェンダーやセクシュアリティのこと、どこで話せる?早稲田大学の相談できるところを知ろう!」と題した今回のイベントでは、早稲田大学でジェンダーとセクシュアリティのことについて相談できる窓口を紹介するため、早稲田大学スチューデントダイバーシティセンター・GSセンターの専門職員の向坂あかねさんと古堂達也さん、そして保健センター学生相談室専任職員(臨床心理士)(GSセンター兼務) の中川浩子さんから早稲田大学の相談施設の情報やジェンダー・セクシュアリティとメンタルヘルスの話をしていただきました。


2.イベントコンテンツ


①テーマ1:GSセンターと学生相談室について


テーマ1の冒頭では、GSセンターと学生相談室の紹介を登壇者のGSセンターと学生相談室の職員にしていただきました。それぞれの役割やアクセスする方法、そして相談できる内容について詳しく参加者の皆さんにお伝えいただきました。

早稲田大学GSセンターの個別対応で話せることの例

GSセンターと学生相談室の紹介を終えたあと、登壇者の3名に早稲田大学で相談員になるまでの歩みについてお話しいただきました。GSセンターの専門職員になるにはジェンダー・セクシュアリティに関する知識やLGBTQ+コミュニティでの経験が求められる一方で、学生相談室では臨床心理士や公認心理師のような心理職の専門資格が必要になっていると教えていただきました。また、登壇者の職員の皆さんは全員社会福祉系の支援の経験とスキルがあるという共通する点がお話からわかりました。

テーマ1の最後では、大学の相談窓口でありそうだと企画者のルーが考えた相談例を出して、その例に対してどのように相談を進めるかについて聞きました。職員の3名が出した答えの共通しているポイントとして、「クライエントのこれからしたいことを聞く」ことです。これを通して、参加者の皆さんに相談の流れのイメージを持っていただくことができたのではと思いました。

イベント当日で扱われた架空の相談例

②テーマ2:LGBTQ+とメンタルヘルス、エンパワーメント


テーマ2では、LGBTQ+の人のメンタルヘルへのリスクファクターとプロテクティブファクターについて紹介しました。リスケファクターとして、NPO法人ReBitさんのアンケート調査の結果を踏まえて説明し、LGBTQ+のユースが家庭・学校・そして就職などの場面においてよく遭遇する問題やよく抱く悩みについて共有しました。プロテクティブファクターについては、The Trevor Prjoectさんのリソースを引用して説明し、4つのポイントを共有しました。

LGBTQ+の人のメンタルヘルスのリスクファクター
LGBTQ+の人のメンタルヘルスのプロテクティブファクター

テーマ2の後半では、LGBTQ+の人の支援におけるエンパワーメントすることの重要性についてお話いただきました。そこで、LGBTQ+の人たちによくある悩みや問題ばかり扱うと、LGBTQ+という属性がこれらの悩みや問題に直結するようなものとみなされるようになってしまうおそれがあるため、悩みや問題について見るのと同時にLGBTQ+の人の持っている力やそれを伸ばすことに着目することも大事だという意見が得られました。


③質疑応答

質疑応答のセッションでは、参加者の皆さんからいただいた質問に登壇者の3名にお答えいただきました。登壇者の中川さんが持っている「フェミニストカウンセラー」の詳細、ジェンダー・セクシュアリティの知識や実践の方法を多くの人に届けるためにできること・サポートガイドと配慮対応ガイドで、「セクシュアルマイノリティ学生」と「LGBTQ+学生」と表記が異なる原因など、幅広く質問いただきました。これらの質問を通して登壇者の職員の3名からさらに色々共有し、参加者の皆さんが関心を持っている内容に答えられたと思いました。

早稲田大学のLGBTQ+・性的マイノリティ学生のサポートに関連する配布物

3.学スタ後記・感想

今回のイベントはGSセンターの2023年度の最後のイベントでしたが、企画者のルーが去年の春から考えてきました。とはいえ、イベントの準備期間は卒業論文の作成の時期と重なってしまったため、SNSでの宣伝を前もってスケジュール通りにできなかったり、当日資料の準備に不備があったりして、結構慌てていました。最初は人が集まるかなと心配していましたが、学期末であるにも関わらず来てくださった人がいて安心しました。当日参加してくださった皆さん、そしてここまで読んでくださった皆さん、本当にありがとうございました!

自分は大学で心理学を専攻し、臨床心理学や心理カウンセリングのことを大学で勉強しているので、今回のイベントのアイディアは自分の学んできたものから来ています。クライエントをよりよく支援できるために心理学の知識だけはなく、教育・福祉・司法や産業労働分野のソーシャルワークに関する知識などが授業でたくさん扱われているにもかかわらず、ジェンダーやセクシュアリティのことによる生きづらさとそれと関連する支援のことはまったく紹介されていないことにずっとモヤモヤの気持ちを抱いていました。心理職としてなぜジェンダーやセクシュアリティのことについて学ぶ必要があるか、そしてどのようにこれらの知識を現場での実践に活かせるか、このようなことについて話し合いたいという気持ちがこのイベントを企画したきっかけの一つでした。

また、上記の通り心理師を育成するカリキュラムではジェンダーやセクシュアリティの知識を学んでから現場に行くという体制ができていない状況があるため、早稲田大学にはジェンダーやセクシュアリティのことについて話せるGSセンターや学生相談室のような施設をとても貴重に感じています。ところが、GSセンターの存在をそもそも知らない、知っていても相談はLGBTQ+の学生しか使えないと思っている、学生相談室の方に行きたいけどジェンダーやセクシュアリティの相談ができるかどうかわからない、といった不安を持っている学生が多いのではと、周りの友達などと話してきた中でこう感じました。私たちは日常生活の中でジェンダーやセクシュアリティに関連することで気持ちの変化を体験するのはよくあることだと思います。そのため、何かジェンダーやセクシュアリティに関連することで悩むときに自分の気持ちの整理のために利用できる施設を知ることは、私たちのメンタルヘルスの維持に重要な意味を持っています。今回のイベントを通して、皆さんに早稲田大学の相談施設について知ってもらい、これから何かあったときにより利用しやすく感じていただけたらとても嬉しいです!

最後までお読みいただき、ありがとうございました!


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