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高校生のクラウドファンディング (クラファン)をサポートした感想まとめ

私がサポートさせて頂いた高校生達(3回)のクラウドファンディングについてレポートします。

近しい立場でサポートした経験から、高校生の覚悟と行動力に驚かされると同時に、成長機会としての可能性と限界、リスクも感じたのと、高校生クラファンの成功のコツもシェアしたいと思います。

◯成長機会としての可能性

サポートした結果として、下記の要素を持っている高校生なら、20万〜50万のクラファンを成功させられる感覚値を得られました。

※バイト換算で時給900円とすると、200〜500時間分。夏休みをバイト漬けにして到達出来るか出来ないかの規模感。

そういう意味では、限られた高校生活において、時間を有効に活用すると同時に、成長機会も創出する事が出来ます。

成長機会というのは、クラファン資金で実行予定の活動における成長はもちろん、クラファンを企画し実行すること自体がPBLとしても機能し、生徒の成長を促進します。

クラファン自体のPBL効果に関しては、CAMPFIREさんと新陽高校さんの取り組みが発表されていますが、狙う所は共感です。
https://www.google.co.jp/amp/s/prtimes.jp/main/html/rd/amp/p/000000113.000019299.html

ただ、誰でも彼でも出来る、成功するものかと言えばそうではなく、限界とリスクもあるなと感じました。(と書いていますが、方向性としては、可能性しか感じません)
※一般的にクラウドファンディングの成功率は20~30%

◯クラファン成功の必要要件

各クラファンサイトも成功の為の必要要件を公開しているので、それを眺めつつ、今回の経験から、いくつか追加したいと思います。

□Readyfor
「情熱を持って事業に取り組む人であれば、どなたでも!」
https://sogyotecho.jp/readyfor-mera-nejime/

□キャンプファイア ※主にテクニック論
https://camp-fire.jp/pages/project_ignition#tips1

★あれば成功の可能性があがる要素★
①原体験エピソード
客観的な社会のニーズだけではなく、説得力、納得感に繋がる本人の生のエピソード。なぜ、貴方が、今、それをやる必要があるのかを語る為には、自身の原体験が必須です。

②少しの信頼と高い志(目標)、溢れる好奇心と情熱
大学生や社会人のクラファンは支援者に対する信用残高があるかどうかが大きな要素になるかと思いますが、高校生の場合には、過去の信用残高よりは大人も感心する志(目標)やワクワクするような好奇心、そして信頼にたる情熱の方が大切です。

③共感性の高いテーマ、知名度のあるキーワード、母校愛が強い学校
本人を直接知ってる知人には①②でよいですが、直接接点のない第3の支援者を得るには③がフックになります。

④大学生や大人との人脈
同世代だけではない主な支援者になる大人との人脈は必須。また、そういった人脈を持つ事が学びにも繋がります。

続いてサポート体制について

⑤カウンセリング、コーチング
自分のやりたい事、自分の強み(売り)や可能性を整理してくれる人は必須、更には、引き出してくれる、磨いてくれる人がいるとベター

⑥知識・スキルアドバイザー
やりたい事の専門領域に詳しい人(計画のブラッシュアップ)と
クラファンのテクニック的要素に詳しい人

⑦メンタリング
心の支え。20万位ならいらないかも。50万以上になってくると欲しい。

※Readyforのキュレーター は、カウンセリング、アドバイザー(クラファンテクに限る)、少しメンタリング的役割かと。正直キュレーターの実力次第。

という事で、成功のバーは必ずしも低くはないものの、上記の条件を備えている、もしくは備えられる潜在層はまだまだいるはずだし、高校生のうちにクラファンに一度はチャレンジする事が、自分について、社会について、お金について学ぶ貴重な機会であり、海外体験と合わせてもっと高校生に広げたい機会となりました。

(と書きながら、ふと今想いついてしまいました。キャリア教育や出張授業に興味のある大学生や社会人は多いですが、出張先の確保や交通費の捻出、組織運営の継続性など色々障壁があり継続しない事が多いです。そこで、そういった興味とコーチングやカウンセリングスキルのある彼らにクラファンのキュレーターになってもらい、クラファンを通じたキャリア教育を提供する団体を作ったら面白いこと出来るかも! )

とは言え、高校生がクラウドファンディングする事は、簡単な事ではなく覚悟も必要

事実、サポートした1人は、留学への支払いを先に済ませ、逃げられない状況でのクラウドファンディングとなりました。そのプレッシャーは計り知ず、達成と同時に緊張の糸が切れ、熱を出してしまったと報告を受けました。

また、クラファンを失敗すると、自分が世の中から否定された感覚を受け、ショックが大きいのではないかというリスクに対する懸念の声もありました。

長くなりましたが、この経験が少しでも皆さんのお役に立てば幸いです。

以上。

投稿者は、令和の教育カタリスト※の荒畦(あらうね)でした。

※教育カタリストとは、「人」と「人」、「人」と「機会」の化学反応を促す『触媒』として、発見・成長の機会という刺激を与える人です。今は3700人のFacebookグループ「高校生のGRWOTH HUB」を運営しています。



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