育休の思わぬ副次効果

最近世間でよく話題になっている男性の育休。

昨年暮れあたりの小泉環境大臣の育休宣言で認知がさらに広がった感がある。

そう言う私も、第一子である娘ができたことをきっかけに、

昨夏に育休を取ることにした一人だ。

世間の後押しなくては取りたくても取れていなかったように思う。

小泉大臣で世間を賑わす前の頃の話だが、

間違いなくその潮流は確かにあり、

私が本業で努める会社でも、社長自ら社内報で言及するなど、

取りやすい環境づくりの周知がちょうどなされてきていたタイミングだった。

それでも直属の上司に意志を打ち明ける時にはとても勇気がいった。

それくらいまだまだ男性の育休取得は世間の非常識だった。

驚いたのは、当初妻にさえ大反対された。笑

まさか妻が一番の障害になるとは。。。

仕事を失うんじゃないか、社内で目をつけられるんじゃないか、

仕事を休んで楽をしたいだけなんじゃないか、

収入が減るから将来的に悪影響が大きいんじゃないか、

世間の多くのお母さんはひとりで頑張っているじゃないか、

周りから浮いてしまうような道を選んでも大丈夫だろうか。。。

何度も何度も妻と向き合うことになった。

今は育休を取得してもうすぐ7ヶ月になる。

それは今でも変わらない。

いざ育休が始まってからも、

新しいわが子の世話が24時間体制である一方で、

妻とも24時間向き合いつづける日々だった。

私にとって育休の当初の狙いは5つあって、

①子どもとの時間を目いっぱい楽しみたい

②育児の負担を夫婦でシェアして軽減させたい

③仕事一筋だった人生から一歩踏み出し、育児を存分に味わうことで人間としての幅を広げたい

④育休でできたゆとりを使って好きなことを極め、それでお金が入ってくる状態をつくりたい

⑤今の会社から一度距離を取り、外の世界にある多様な価値観や現実を見て回りたい

だった。

そしてこの全てが、

思い通りになっているとはとても言えないが、実現できている。

願う人生を歩めている、心からそう思える。

ただ育休から得られるものは、ここにあるものだけでは足りない。

思わぬ副次効果があるのだ。

それは妻と向き合い続けることで生まれた。

ひととひとの間にある違い。

違いを認め、受け入れ、尊び、乗り越える訓練。

いやがおうにも向き合い続けることを強いる育休生活。

ぞっとする方もいるだろう。

ただ、これは自分の関係を構築する力や自己管理の資質を鍛える極上のジムでもあるのだ。

妻とのスパーリングは一時も気を抜けないスリリングで高負荷なものだが、

自分ひとりではたどり着けない人生へと誘ってくれる。

男性の育休、私はぜひお勧めしたい。




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