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1/27 1-SHINE現体制ラストLIVE「夢の途中」


「こんにちは!僕たち次でやるイシンってバンドなんですけど、みんなでタオル回す曲があるんで良かったらこれ使って一緒に回してくれませんか?」

それが、私と1-SHINEの出会いでした。

推しグループがFinallyでなければ、おそらく対バンで一緒になることもなかったでしょう。

女性ライブアイドルの現場に通うようになってしばらく経ち、男性バンドの音から離れていた身体に、規格外のカッコよさと興奮の熱波がぶつかってきました。

その前後に見たどのグループの印象も霧散する、美しく心地よい旋律と荒々しい野生味の融合したステージ。

こんなところで出会えるとは思ってもみなかった、理想そのもののサウンド。

じっとしていたら絶対に後悔すると、我を忘れて波に身を委ねました。

汗だくでタオルを回収しにきて笑顔でお礼を伝えてくれたYumaの、笑ってしまうほどに謙虚で柔和な姿勢を、今でも覚えています。





それからイシンのLIVEを観ることができたのは、4回。

もっと見ておけばという後悔は、してもし足りません。



2回目、サーキットイベントで半年ぶりに見たイシンのLIVEは日頃の鬱憤を吹っ飛ばしてくれるエネルギーに満ちていました。

これほどか、と思わされました。

Finallyから来ました、と伝えたときのBITの嬉しそうな笑顔をよく覚えています。

これからもっと頻繁に来ようと翌月のカレンダーをチェックして、3回目の予定を入れました。




11月に見た3回目もサーキット。

公式Twitterを見ていなかった私はこの日のMCで初めて、HiroとBITの脱退を知りました。

せっかく出会えたのに、好きになれたのに。

そんな自分勝手な思いを、たった3回しか見ていない身で抱いてしまいました。



けれど、それよりもこの日印象に残ったのは、Yumaの別の言葉でした。

「もっと重いサウンドを求めて来てる人もいるかもしれないし、俺たちの音は他の出演者に比べたら軽いかもしれない。だけど、音楽にかける想い、熱はどこにも負けていない」

その言葉の通り、現体制終了に向かって走りきることを決めたイシンの音は、この日見た誰よりも段違いに重くて熱いものでした。






どうにかして、ワンマンの前までに一回でも多くのステージを見たい。

そう決めて、4回目のLIVEには主現場をキャンセルして向かいました。

45分という長尺で、チル&メロディアスな聴かせ曲からバカ騒ぎまで、最高のフルコース。

年が明けてすぐにこの形が変わってしまうなんて到底信じられない、完璧なバンドによる幸せな時間でした。




1月27日。

昨日初めて、1-SHINEのワンマンライブに足を運びました。

今でも熱と衝撃が身体に残っていて、とても客観的なコメントはできません。

ただ、記憶の生きているうちに、生きている分だけ書き留めていきます。




前半部にあえてバラードを固めることで、ゆっくりと会場を暖めていくセトリ構成。

Yumaのファルセットの美しさには常々驚かされますが、この日はどこか痛みに耐えるような、そんな響きも感じました。

序盤の「If I Die Tonight」から既に胸を掴まれて始まりましたが、個人的に山場だったのは「Take U Back」です。楽器のことは全く分からない身ながら、同曲でのShinのドラムには琴線を思い切り揺さぶられました。言葉よりもずっと雄弁な、あれほどの演奏に触れたのは初めてです。



折り返しのMCでの挨拶は最後まで礼儀正しく、芯が通った言葉で綴られていました。自分がイシンを好きになった理由の一つも、カッコよくてイカつくてアツいのにどこまでも真摯で謙虚な、そんな彼らの姿でした。



その後はもう、ノンストップです。バンド一組に一曲あるかどうかという超キャッチーなキラーチューンの群れが連続して襲ってきます。

けれどそのラッシュの中にも、言葉のひとつひとつが重みを持って、質量を持ってぶつかってきます。

君がどんなに強く願おうと
敗れた夢がまだ尾を引くなら
俺らにその想いだけ託して
一緒にその夢も連れていくから

1-SHINE「Stay Or Dive

イシンのリリックの中で私が最も好きなパートです。

Yumaの決意が滲んだ、惚れ惚れするほど気高い言葉でした。


Nadiaをゲストに迎えての完全版「ALIVE」の豪華さも素晴らしく。

そして待ちに待った「Run Run Run」!

そう、タオルの曲です。

サビの変調による驚異の二段加速。

これを打っている今も、足の痛みが一向に取れません。

これほどバカで愉快な筋肉痛は、カラオケオールに明け暮れていた学生時代以来でしょう。

今後どこかのバンドでタオルを取り出すときは、必ずこの曲のことも思い出すに違いありません。



ラストはもちろん、「TOKYO」でした。

エモーショナルだけどパワフル、クールなのにワイルド。

音源とLIVEで全く違う印象を受ける、唯一無二の最高の曲です。

ただただ、完璧でした。

それ以外の言葉が浮かびません。

BITのソリッドなラップも、Yumaのサビも、もはや叫びにも似た凄まじさで、けれどどこまでもイシンの音楽は心地よく、優しくて、そして笑っちゃうくらいにカッコいいままでした。




「今も納得していない」とYumaは語っていましたが、それでも全員が様々な思いを抱えたまま、この最高のLIVEを見せてくれたことに、今はただ最大限の感謝を伝えたいと思います。


1-SHINE、ありがとう。


5人のイシンは最高にカッコよくて、熱くて、俺の好みど真ん中の、信じられないくらい理想のバンドでした。

今は、彼らが残した余韻にもう少しだけ浸らせてください。


そしてその先は、この最高を更新すると宣言してくれたYuma兄貴の言葉を信じて、1-SHINEの新生を楽しみに待ちたいと思います。

幼き日々に
夢に見た理想郷
ネオンと裏腹
空虚なストリート
彷徨う一人
Please tell me what we’re living for
Always talking to myself
Stay forever young in TOKYO

1-SHINE「TOKYO


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