今年のゴールデンウィークは

朝、目が覚めてスマホを開くとGoogleフォトの「去年の今日は何していたか」の通知が来ていた。見てみるとバスツアーで行った飛騨高山の写真。そういえば去年のゴールデンウィークは最後の三日間が連休で、大学時代の友達と岐阜に行ったのだった。夜は山頂で星空を見て、次の日はかんかんに晴れわたって観光日和だった。今年の状況と比べて少し悲しくなった。

私は一人暮らしをしている。実家から会社へは通える距離なのだが、満員電車で通勤するのが嫌ということと、25歳には実家を出るというルールがあるため入社1年目で一人暮らしを始めた。

そんな一人暮らしの今年のゴールデンウィークは、まあ暇である。

通常通り仕事があればゴールデンウィークの休みなど皆無なのに、今年は何もない。こんなこと仕事を続ける限り一生訪れないんだろうな…と思うばかり。みんな何をやってるんだろうか…

5/02は祖母の誕生日で毎年親戚が集まりお祝いをするのだけれど、今年は無し。だから電話をした。久しぶりに祖母と祖父の声を聞いて安心した。祖母は今まで私が旅先から送ったはがきを見返して、気に入った文を書き写して楽しんでいるらしい。面白い遊びやな…

5/03は映画を見ていた（今必死に思い出した）。午前中に『エリザベス』、夜に『何者』。『エリザベス』は高校生の時にも見ているので2回目。ちょうど世界史の授業でヘンリー8世を扱っていた時に、先生が教えてくれた映画でめちゃくちゃ面白い。というか時代背景とか人物像とかきちんと学んだうえで見ると面白い。『ブーリン家の姉妹』を見たうえで見るとさらに面白い。魅力的な世界史を教えてくれた先生に感謝です。

『何者』は本当は本で読みたかったのだけど、試し読みで読んだ限り、あまり好きな感じでなかったため映画で見た。作者の朝井リョウさんは好き。ラジオも聞いている。たぶん思考が私と似ている気がする。

大学の社会学科の先生が『何者』は就活中の諸君は見るな！と声高に叫んでいたのを覚えている。まさしくそうだった。就活のあの独特の雰囲気がにじみ出ていて私は見ながらひえ～と叫んでしまった。あの雰囲気はなんなんだろうね。本当に嫌だったなとしみじみ。

5/04は午前中に豊島ミホさんの『日傘のおにいさん』を読んだ。これも中学生のころに読んだ本で、久しぶりに読みたくなってkindleで購入。豊島ミホさんは学生の細かい心情とか独特の雰囲気を書くのが本当にうまいと思う。中学生のときにわかるわかるわかるー！！！と思いながら、出ていた本は全部読んだ。もう一度読んでもやっぱり好きだなあと実感した。

お昼過ぎに食料調達をしに行った。ただせっかく外に出たから散歩に行こうと思い、前から気になっていた家から荒川河川敷まで何分でいけるのかということに挑戦。思いのほか散歩にちょうどよかった。

午後はYouTubeでくるりのライブ映像が配信されていたので見た。こんなにくるりが好きなのに一度もライブに行ったことがなかったのだが、ライブに行きたいと心から思った。liberty&gravityからの流れが最高で、さよならリグレットが始まったときは叫んだ。

今日は『アデル、ブルーは熱い色』を鑑賞。ずーっと気になっていた映画。素敵だったな。アデルが海に浮かんでるシーンがすごくよかった。

この前、神田伯山さんのことを調べていたとき（NHKのファミリーヒストリーを見ていて気になった）、伯山さんの奥さんが子供の性別を「生まれてきた子自身が自分で決めるものだから」公表していないと言っていたらしく、この考えにいたく感動した。セクシャリティにはさまざまあって女と男のくくりじゃどうにもならないことがわかってきた今、女の子の身体だから生まれた子供は女の子です、は違うんだなと。私ももし子供が生まれたらこの考えでいきたい。子供が生まれなくてもこの考え方はすごく大切な気がする。

アデルとエマの物語を見て、人と愛し合うって本当に複雑で難しいんだなとおもった。女とか男とか本当に関係なくて、ただその「人」が好きと思えるのっていいな。わたしはまだそんな人と出会ってはないけれど（気づいていないだけかも）いつかそんな風に想える人ができたらいいなと思う。

最近、同級生が結婚をし始めたり同棲をし始める第一の波が来ているけれど、妬ましいとかそういう気持ちではなく、ただただこの人と一緒に生きていこうとこの年齢で思えるのがすごい。みんなに幸あれと心から思う。

あと映画を見てボロネーゼのパスタが食べたくなったのでぐつぐつ煮込んで作った。赤ワインがなくて代用でグリューワインを使ったのだけどやっぱり少し甘くなった。コクと塩気が欲しいと思い、中濃ソースを入れたところビンゴ。料理って楽しい。

明日1日休んだら、会社が始まる。明日は何をしようかな。