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フランス語が「聞こえる」

映画『パリの調香師 ~しあわせの香りを探して~』を観たのは、去年の9月だった。
フランス映画を観てみようと思ったのか、調香師に興味を持ったのか、そのどちらでもないか、どのようにこの映画と出会ったか覚えていない。どなたかのnoteで知ったのかもしれない。
覚えているのは、配信で観られないかと検索した時に、WOWOWオンデマンドがヒットし、しかも配信終了まであと少しというタイミングだったことだ。
その時の感想はこちらに書いた。

この映画にはミモザ畑のシーンが出てくるが、それがあまりにも美しく、そして「ミモザ タヌロン」という名の香水とリンクして、この映画は忘れられないものとなった。

折しも今はミモザの季節。先日、ミモザのブーケが売られているのを見つけ、香水ではない、本物のミモザの香りを知ったこともあって、この映画のことを思い出していた。
そして、たまたま開いたAmazonPrimeで、たまたまprime特権の仲間入りしているのを見つけてしまった。これも何かのご縁。

面白いことに、聞こえるのだ。フランス語が…

この映画を初めて観た当初、フランス語学習をするなんてことはひとつも思っていなかった。さすがに簡単な挨拶とか”マダム”や”マドモアゼル”くらいなら聞いてわかるが、字幕だけが理解の助けだったのだ。
今もって字幕は頼りだが、字幕の日本語からフランス語の予測聞きができたり、フランス語そのままでわかる部分や、字幕とフランス語が違うところも、映画全体のほんのごく一部ではあるが、「フランス語が聞こえる」という感覚をはっきりと自覚することができた。

語学が楽しいのはまさにこういうことだ。
単なる音の羅列が意味を持って聞こえてくる瞬間、それは学習者にとってちょっとした”ご褒美”のようなものである。
街にあふれるフランス語の看板や、商品のパッケージに書かれたものなど、気が付けば少し読めるようになっている。
たとえ、ほぼフランス語のみのレッスンで撃沈しようとも、多少なりとも”わかる”という感覚は、果てしない語学という旅の途中のカフェのようなものだ。

フランス映画をたくさん観たい。
これから公開される『ノートルダムの消防隊』や『パリタクシー』、上映される映画館が限られているので、私は観に行くことができないが、配信やレンタルが始まったら必ず観ようと思っている。
その時には、今よりもう少し、フランス語が理解できるようになっていますように。

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