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時のない世界

英語学習、現在完了形でつまづいたことがある人は多いのではないだろうか。
過去形があるんだから、それで良いじゃないかとお怒りはごもっとも。私もその口であった。
しかし、スペイン語やフランス語を学んでみると、ひとつの時制に対して動詞の活用を6つ覚えなくてはならないのだから、英語がいかにシンプルに出来ているかがよくわかる。
ここはひとつ、そういうものだと収めていただきたい。

アマゾンの奥地に、アモンダワ族という少数民族が住んでいる。
彼らの言語には、時間に関する言葉がない。年や月や週しかり、とにかく時間や期間に関する言葉がないという。
雪が降らない地域に雪と言う言葉がないように、言葉がないということは概念そのものがないということだ。
時間に追われて暮らす私たちには、彼ら・彼女らがいったいどうやって暮らしているのか想像がつかない。

さて、この記事、実は8月31日に書いている。
普段はだいたい8時台に書き、翌朝6時台に投稿しているが、外出する日は執筆時間が取れず、また帰宅後書けないかもしれないことを想定して、木曜日には準備をしておく。


すると、記事を書いている今この瞬間と、記事の公開に少なくとも1日かそれ以上の「時差」が生まれる。
つまり私は、今日のことであっても、「昨日」や「先日」と書かなくてはならないし、「こんなことが起きている」を「こんなことが起きた」と書かなくてはならない。
未来を想像しながら過去を想い、過去からまた未来をみているという不思議な体験をしている。
時制なんて小難しいことを学ぶとき、頭の中がごちゃごちゃになるが、人間はもっと高度なことをやってのけるのだ。

先に紹介したアモンダワ族の人たちは、明日のために準備するとか、昨日起きたことを回想するなんてことはしないのかもしれない。食料貯蔵や、してしまった後悔はどう処理しているのだろう。明日雨が降ったら狩りにいけない、だから今日中に出来る限り獲物を捕らえようなんてこと、考えるのだろうか。
時制なんてものに苦労しない彼ら・彼女らをちょっぴり羨ましく思う。


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