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コーポレート・ガバナンス関連ニュース(2020/3/11)

旧村上ファンドはなぜ、突然、「途中下車」したのか

【注目ポイント】レオパレス21は2月27日、臨時株主総会を開き、旧村上ファンド系の投資会社レノが求める取締役1人を選任する株主提案を否決、取締役2人を選任する会社提案を可決した。総会直前、レノがレオパレスの全取締役10人を解任する提案を取り下げ、取締役候補を1人に絞ったことで、勝負はついていた。レノは、なぜ、振り上げた拳を下ろし、「途中下車」したのか。


東芝機械が汎用型工作機械の買収・提携検討、背景は?

【注目ポイント】東芝機械は工作機械事業の再編案をまとめた。2023年度までに汎用型の工作機械部門で同業の買収や提携を検討。生産数量をまとめ価格競争力を高める。強みの大型機や特殊機、超精密機には開発費など経営資源を集中する。同時に生産体制を見直し、静岡県沼津市と同御殿場市での生産を御殿場に集約する。再編案をテコに、工作機械事業の売上高を23年度に19年度比約2割増の340億円に増やす。また2030年度までの長期経営計画ではコーポレートガバナンスの強化も掲げる。指名諮問委員会は「飯村幸生会長兼CEOが委員長を務めていて批判がある。独立社外取締役が就くよう検討を始めた」(坂元社長)。独立社外取だけで構成する会合を定期開催し、経営計画の進行を確認するようにする。



関電がガバナンス強化策 委員会等設置会社6月株主総会で提案へ

【注目ポイント】関西電力役員らが福井県高浜町の元助役から多額の金品を受け取っていた問題を受け、関電は社外取締役の権限を強める会社形態へ移行する検討に入った。再発防止策の一環として、経営を監督する機能を高めてガバナンス体制を強化するために、指名委員会等設置会社への移行を検討している。


キリンHDと英投資会社の対立、“日本的”企業統治が争点に

【注目ポイント】キリンホールディングスと英投資会社の経営方針を巡る対立が深まっている。医薬や健康分野への多角化が成長エンジンだと改めて表明したキリンHDは、英社の株主提案を拒否する方針。ガバナンスの強化に全力を傾ける姿勢も強調しており、社外取締役の在り方が今後の争点になりそうだ。


米ツイッター、物言う株主と和解 ドーシーCEOは留任

【注目ポイント】ツイッターは9日、共同創業者でCEOのジャック・ドーシー氏の解任を求めていた米著名アクティビスト(物言う株主)エリオット・マネジメントと和解したと発表。ドーシー氏はCEO職にとどまり、エリオットなどから取締役を受け入れる。株主還元策として20億ドル(約2000億円)規模の自社株買いを実施することでも合意した。

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