コーポレート・ガバナンス関連ニュース(2020/3/9)
物言う株主VS.ツイッター エリオットがCEO交代要求
【注目ポイント】米著名アクティビスト(物言う株主)のエリオット・マネジメントが米ツイッターに対し、共同創業者ジャック・ドーシーCEOの退任を求めていることが、1日までに分かった。取締役の派遣も提案している。エリオットが経営に深く関与するようになれば、ハイテク業界の再編機運が高まる可能性がある。
前田建設 TOBの高い代償と陰の主役たち
【注目ポイント】前田建設工業の前田道路に対するTOB(が混迷を深めている。前田道路が同業最大手のNIPPOとの資本業務提携の検討入りを発表。535億円の特別配当に次ぎ、TOB撤回を促す一手を打った。着地点はなお見えないが、前田建設の企業価値向上という側面からは、誤算の代償は高くつく可能性がある。
豊田社長が後継育成を本格化 トヨタ、最高幹部一本化
【注目ポイント】トヨタ自動車が4月1日付で副社長職を廃止し、最高幹部を執行役員に一本化する。幹部の階層を減らすことで豊田章男社長と次世代の社長候補らとの直接の議論機会を増やし、自ら育成していく狙いがある模様。副社長職の廃止でトヨタの執行役員は現在の18人から21人となる。それぞれ「チーフオフィサー」や「カンパニープレジデント」、「地域最高経営責任者(CEO)」などの名称で各機能をつかさどる体制に変わる。
キリンHD、経営モデルで物言う株主とすれ違い
【注目ポイント】キリンホールディングスが成長の柱に掲げた健康事業でもがいている。2020年12月期の健康分野の事業損益は品質管理問題が響き、20億円の赤字(前期は20億円規模の黒字)となる見込み。キリンHDは酒類の市場縮小を懸念し多角化を進めるが「物言う株主」の英投資運用会社フランチャイズ・パートナーズ(FP)はビール事業に集中し医薬・健康事業の売却を迫っている。
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