ヒラノマリエ

北海道の端っこ、斜里町に恋をした人です。 斜里で暮らす中での出来事や感じたことなどを書…

ヒラノマリエ

北海道の端っこ、斜里町に恋をした人です。 斜里で暮らす中での出来事や感じたことなどを書き綴っています。

マガジン

  • 日々を綴る

    「書くことを続ける」ために、特にテーマは決めず毎日その瞬間に書きたいと思ったことを書いてみています。2023年1月スタート。どれだけ続くかな。

  • わたしの好きな斜里

    Twitterで「#わたしの好きな斜里」というハッシュタグを使い、北海道斜里町の好きなところをつぶやいています。 ここでは、そのタグと一緒に載せた写真をひとつずつ振り返りながら、ちょっとした文章を添えてみています。

最近の記事

日々を綴る(45)6月18~20日

6月18日 言葉を尽くして尽くして尽くしまくっているつもりだけれど、まだまだ足りないところだらけだなと思う。かと言ってなんでもやみくもに伝えればよいというわけでもないので、気を付けること。 焦りも心配もほんの少しの楽しみな気持ちもごちゃごちゃにかき混ぜられた状態、でも、心地よい空間で仕事の話ができて、ほっとする夕方。 6月19日 まだまだ多感なお年頃ゆえ、人のことをまったく気にしないという境地へはいけていないけれど、人のことを気にしすぎてはどこへもいけないということも、実感

    • 日々を綴る(44)6月14~17日

      6月14日 船に乗った。もっとしっかり解説を聞いて理解を深めながら海の様子を見るのがよかったのだろうけど、「なんとなく肌で感じてみる」という受け止め方をしたくて、あまりよく話を聞かないまま船の上で過ごした。 映像や写真でしか見たことのなかった生きものが目の前の海にいるという事実に、静かに感動する。一方で、過剰に近付いて執拗に追い回しているわけではないものの、数艘の船に取り囲まれているようにも見えて、少し複雑な思いも抱く。 それでもゆったり気ままに泳ぐ彼らはとても心地よさそうで

      • 日々を綴る(43)6月12〜13日

        6月12日 仕事後に海岸へ行ったら、学生の姿があった。波打ち際のあたりを行ったり来たりしながら何だか楽しそうな様子の高校生がふたり。わたしは生まれてから海のない街で18年間を過ごしたので放課後に制服のまま海岸へ行くなんて経験をしたことがない。どんな会話をしているんだろうなあ。町ですれ違う見知らぬ人へ声を掛けることに対してはずいぶん抵抗がなくなったけれど、若者に対しては気を遣ってしまう。 気付いたらまわりにはいろんな花が咲いている。原生花園を歩きたい。 6月13日 雨。午後に

        • 日々を綴る(42)6月10~11日

          6月10日 雨の日。空気がぬるい。考えて少しずつ進んでまた考えて、を今日も1日繰り返して、気付いたらあっという間に夜だった。 誰もいなくなった職場から出ると、時間のわりに空がまだ明るくて好きな青さで嬉しくなる。雲のかかり方と月も美しい。こういう瞬間に感動できる自分でいられることも、嬉しい。 6月11日 少し密度の濃い話をした。言葉や文章と実際に会ったときの温度感が違う、というようなことを言われて納得する。どちらが本当ということはたぶんなくて、どちらも本当の自分だと思っている

        日々を綴る(45)6月18~20日

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        • 日々を綴る
          45本
        • わたしの好きな斜里
          10本

        記事

          日々を綴る(41)6月6~9日

          6月6日 数年前から変わり始めていたことが最近は目に見えるようになってきていて、周囲の大人たちの反応や発する言葉も少し変化している。思わぬ提案を受けて、そういう道もあるのかと驚いた。それは自分の中に存在しなかったような単語でつい背中がむず痒くなってしまうけれど、遠い昔の子ども頃の自信のなさが根底にあるせいか、なんであれ評価されることは本当にありがたく、さらに期待に応えたいなどと、つい思ってしまう。40代に向けて、わたしはどうなっていくのだろう。 6月7日 大人の社会科見学の

          日々を綴る(41)6月6~9日

          日々を綴る(40)6月4~5日

          6月4日 久しぶりにいくつかの場所へ顔を出してまわった。仕事というフィルターを通して話すシチュエーションが圧倒的に多いから、仕事というフィルターを通して見られることが圧倒的に多い。そこにいるのは等身大の自分ではないかもしれないけれど、自分の一面であることは間違いなくて、仕事としてやっていることであっても褒められれば嬉しいし、喜んでもらえたらこちらも嬉しくなる。つくづく、何事もコミュニケーションに尽きると感じる。足を運んで話すことで得られるもの。適度な距離感。気遣いと尊重の姿勢

          日々を綴る(40)6月4~5日

          日々を綴る(39)6月3日

          品質を適切に管理しながらゴールに導くこと。方向、管理、指示、指揮。 「何かに特化したこと」をしたことがなく、特化して何かを学んできた経験もないし、誰かに従事して現場で経験を積んできた、というようなこともないので、苦手意識のある物事が多い。 それらを避けて違う道に進むことも不可能ではないし、無理にやろうとする必要もないと思うけれど、なんとなく、見よう見まねでもいいからちょっとやってみようかな、という気持ちが、いつもほんの少しだけ勝る。中途半端だし、クオリティも高くないけれど。

          日々を綴る(39)6月3日

          日々を綴る(38)6月2日

          イベントの広報物を持って、ふたつの場所を訪れる。 3ヶ月ぶりに訪れた美術館の周りはすっかり緑が豊かになって花もたくさん咲いていた。風が強くて、ざわざわと賑やかだ。 一度見ている作品であっても、季節や空間への光の入り方、展示されている場所が変わったりするだけで受け取る印象が違って面白い。自分自身の状態によっても違うのだろう。次にまた作品を迎え入れるとしたらどれがいいかな、などと考えながら、しばしぼんやり過ごした。 もうひとつの場所では、歩くことについての話を少しだけ。必ずしも

          日々を綴る(38)6月2日

          日々を綴る(37)5月31日~6月1日

          5月31日 「聞く」と「話す」が続く1日。対話を積み重ねた上にある信頼関係は自分の糧にも盾にもなることをじわじわと感じている。 写真とともにひと月を振り返っているとあっという間に夜の時間が過ぎてしまった。自分自身が遠出をしたことと、旅先の選び方や旅の仕方について、という話題が出たこともあり、そんなことをつらつらと書き連ねた。 ひとつの場所に留まるよりもあちらこちらと移動する方が性に合っているのだろうな、と思っていた自分がもう4年も定着しているなんて、未だにちょっと信じられない

          日々を綴る(37)5月31日~6月1日

          日々を綴る(36)5月29~30日

          5月29日 名付けることの重みと難しさと嬉しさが頭の中を駆けまわる。まだまだ実感はないけれど、とてもよい名前であることは間違いない。このまま滞りなく誕生できるように願うばかり。 自分の名前には大した意味はないと言われた曖昧な記憶。今となっては悲しさは微塵も感じない。その代わりに、名前を呼ばれるのは嬉しいし、自分ももっともっと人のことを名前で呼びたいなと思った。 5月30日 対象が何であれ、気付いたら中立的な場所に立ってしまっている。好きか嫌いかという個の感性とはまた別の軸。

          日々を綴る(36)5月29~30日

          日々を綴る(35)5月28日

          待ち時間のあいだ、目の前に設置されたテレビから流れるワイドショーにどうしても目がいってしまう。不自然なまでに煌びやかだ。見たくないのに、椅子に座るとどうしても視界に入ってしまう。「すぐ呼ばれるだろうから」と読みかけの文庫本を持ってこなかったことを後悔した。 霧が出ていて、きれいだなあと感じる。跨線橋からの景色と、職場の横の道の海岸の方まですーっとつながる様子が好きだ。このふたつは、霧の日がよく合っている。 海へは出張に行く前日に行ったきりなのでこの道を歩いて海岸まで行きたい

          日々を綴る(35)5月28日

          日々を綴る(34)5月27日

          鈍い灰色の空、と思いながら外に出ると想像よりもずっと気温が高く、肩の力がぐっと緩む。少しだけ雨が降っていて、暖かいというよりも「ぬるい」という言葉がよぎる。初夏と言ってしまうにはまだまだ早すぎることを知っているからそうは言わないけれど、ぽつぽつと降る雨がよりいっそう初夏らしさを思わせた。 仕事前、久しぶりに神社へ寄る。緑が占める面積とその濃ゆさが各段と増していて、鬱蒼とさえ見える。マスクの中で「緑、こゆっ」とつぶやいた。頭の中で、見慣れた冬の景色と比較すると、そのあまりもの

          日々を綴る(34)5月27日

          日々を綴る(33)5月25~26日

          5月25日 好きなコーヒーの味を見つけてから、コーヒーを飲むことが日々のささやかな楽しみになっていたのに、味がわからなくて淹れる気にならない。富山で買ってきた豆もまだ試せていないままだ。しばらくの辛抱、と涙をのむ。先日言われた「人生の楽しみの大半は食だよね」という言葉を反芻する。真理だと思う。 それにしても、においもまったくわからないので異臭がしても気付けないという事実がおそろしい。火を使うたび、元栓のチェックをいつもより入念におこなう。 今月上旬に注文していた棚が届き、組み

          日々を綴る(33)5月25~26日

          日々を綴る(32)5月22~24日

          5月22日 まだ薄暗い朝方、喉の痛みが強くなり目が覚める。枕元に置いてあったトローチに手を伸ばし口に放り込んだ直後に感じる違和感。味がしない。その代わりといってはなんだけれど、体調そのものは少し回復した気がする。 …などと喜んだのも束の間。元気だったのは午前だけで、午後は再び起き上がっているのが耐えがたいほどに倦怠感が戻ってきてしまった。何もせず、ひたすら眠って過ごす。熱に翻弄される1日。 5月23日 完全に味もにおいもわからなくなる。何を食べても感動できない。それ以外はす

          日々を綴る(32)5月22~24日

          日々を綴る(31)5月19~21日

          5月19日 便利な立地というだけの理由で選んだ宿、の、居心地そのものはそんなに悪くなかったものの、やっぱり土地の合う合わないはあるのだと思う。前からなんとなくいい感じはしていなかったけれど、今後この駅の周辺にはできるだけ滞在しないことを心に決めた。 数日ぶりに吸う北海道の空気に、ほっとする。 夕食後、風邪のような予兆を感じ始め、薬を飲んで早めに休んだ。 5月20日 目が覚めてすぐ体の違和感に気付く。発熱。倦怠感がひどい。節々が痛いってこういうことか。1日中横になって過ごす。

          日々を綴る(31)5月19~21日

          日々を綴る(30)5月18日

          ほぼ無計画だったこの日、たまたま見かけた民俗民芸村なる場所へ足を運ぶ。最初に対応してくれた受付の方がとても親切で、少し雑談をした。遠くへ行くと、北海道から来たと話すと喜ばれることが多い気がしている。うちの子が、親戚の子が、北海道の大学に行っててね。といった返答がくることもしばしば。こんな会話が何より印象に残るし、またこの地を訪れようというじんわりした気持ちにつながることを、肌で感じる。 思いがけず出会った素晴らしい景色、きゅっと身が引き締まる空間、今年初の虫刺され。あの山々

          日々を綴る(30)5月18日