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努力とは?野村克也から学ぶ


「がんばります!努力します!」

よく聞く言葉で、自分も使っています。

でも、「努力」するって、具体的にどういうことなんでしょうか?実は、言ってる本人も、聞いてる相手も「努力します!」という言葉があれば、中身がなくても「おっ、前向きだな!がんばってくれるんだな!」って満足してしまっているような?そんな使われ方が多い言葉の様な気がします。

ノムさんの本との出会い

話は変わりますが、先日、野村克也さんが亡くなられました。私は野球に興味をもってませんでしたが、それでも、ニュースや新聞で見るノムさんのボヤキは印象に残っています。でも、ずっとその程度でした。ところが昨年末、図書館でとある本に出会い、一気に読んでしまいました。それが「なぜか結果を出す人の理由」です。

この本のタイトルには、「努力」という言葉は含まれていませんが、まさに「努力とは何か?」と言ってもよい本で、「努力」という言葉を深く分析し、私たちにもわかるよう解説してくれています。「野村さん自身の経験談」そして「監督として多くの選手を指導してきた経験談」の語り部分と、それらの経験から野村さんが、努力というものをどう捉えたか(捉えているか)を解説した部分で構成されています。この本の感想を一言で言うと「努力ってこういうことだったのか!」です。

もっと早く、この本にであっておきたかった。

ご冥福をお祈りいたします。

最後に、この本の努力についての記述を抜粋したメモを残しておきます。

念のため記しておきますが、昨年のメモなので記憶が定かではないのですが、もしかしたら、一部、私が勝手に付け加えた箇所もあるかもしれません。


◆正しい努力

・変わるのは勇気がいる。しかし、努力の方向性を変え、ついに変化を成し遂げたとき、新たな違う結果が得られる可能性が広がっている。
・「才能×努力=結果」という以上に「正しい努力×回数=成果」というのが成長の方程式
・実戦的な努力をすること。努力の量を自慢したり、惰性で練習のための練習をやってはならない。
・「果たして、これが本当に正しい努力なのか?」ということを常に自問自答しなさい。

◆努力の習慣化について

・直ぐに成果がでないこと(努力)は、面白くないから続かない。
・しかし努力している人間と、何もしないで遊んでいる人間とは、1年、2年先になったとき大きな差となって現れる。
・それを知ることが一流になるためには不可欠であり、実際結果を残した人たちは、努力を続けていくための習慣を身に付けている。
・努力を怠ってしまいそうなとき、無理にでも始めてしまえば、ついつい最後までやってしまうのだ。
・これは脳生理学の先生曰く「人間の脳は一度、その作業を始めると、やり続けるようにできている。途中でやめるつもりで始めても、つい最後までやり遂げてしまう。そういうプログラムが脳の中にある」

◆不器用を武器とする

・不器用な人は、不器用であるがゆえに、器用な人以上に努力せざるを得ない。
・それが、経験と知識の幅を広げてゆく。器用な人がやらないことを、不器用な人はやる。
・そこに勝機が生まれるのである。

◆自分で自分の限界を決めない

・自分で決めた「限界だ」を逃げ道としているから、伸びないのだ。
・人間の限界などというものは、そうそう簡単に線を引けるものではないはずだ。
・人間、楽をしたい本能があるから「どうせ俺はこんなもんだ」と思うことで、自ら成長を止めてしまう。自分に妥協し、限定して満足しているだけだ。
・「妥協、限界、満足」は進歩、成長を止めてしまう禁句である。

◆人間性と仕事に取り組む姿勢

・仕事の世界は仲良し集団ではないから、仲が良くても悪くても、各自プロフェッショナルな仕事をすべきだ。これは正論ではあるが、プロであればこそ人間性や姿勢が求められ、その是非によって周囲の評価も、本人の成績も変わってくるのだ。
・一流の人は単に仕事ができるだけでなく、人間として尊敬できる存在でなければならない。
・「この人のために頑張ろう」と思われる人になろう

◆感じる。ことの大切さ

・行動の原理原則として「人は、感じて、考えて、行う」。だから、まず「感じる」ことが大切である。
・自分の事は当然ながら、相手のこと、チームのこと、周囲のことを感じ取り、考え、行うのである。
・これが正しい修正につながり、よい結果を生み、信頼を築くのである。

◆自分を知る。ことの大切さ

・単なる憧れ、流行り、カッコよさといった魅力に取りつかれていないか?
・努力の方向性を見誤っていないか?
・主役になれなくてもいい、ならなくてもいい。自分を知り自分を活かす道を探求し、一流のわき役になれる人が真のプロフェッショナルである。

◆自分の身一つで生きてゆくためには

・まずは何と言っても己を知ること。今の自分に何が足りないのか、どこが弱いのか、どこを磨けばいいか。それを常に正しく認識できるかどうかが勝負だ。そのためには、自分の課題について感じたり、考えたりする習慣を身に付けて、感知するセンス、感性を磨いてゆくしかない。そうやって自分の課題がわかったら、それを補い、克服するための方法論を必死に考える。プロとは、その繰り返しなのである。

◆プロ意識

・「プロなのに、こんなことも知らないのか」「プロのくせにそんなプレーをするのか」と思われることが、どれだけ恥ずかしい事か。
・そのようなことが無いよう、日ごろから正しい努力を心がけるのだ。

◆「わかっている」ことを「できる」にするための努力

・「知っている。頭でわかっている」を「できる」にしていくためには、努力が必要だ。反復練習が必要だ。
・目標設定をして、少しづつでも結果が出るようになってゆく、そういう体験をすることで、努力の必要性の理解、いかに努力するということが大切かを知ることが大切だ。

◆正しい努力と報連相、PDCA

・現状を客観的に捉える。その現状に即した、将来を見据えた最適な方法、アクションを考える。そして、これらを関係者で共有する。
・時間の経過とともに、状況は変わるから、最適な方法、アクションも変わる。(最適な方法、アクションを定期的に、自ら疑う)
・ムリ、ムダを如何に排除するか?
・どんな準備が必要か?
・自らやるのではなく、誰かに頼むことでより目標達成が確実にならないか?(誰に何を依頼するか?周囲を巻き込む)
・リスクは何か?どうすれば小さくできるか?回避できるか?
・目的達成までの道筋が見えているか?(意識して、時間的に遠くを見る)
・目的達成のためには何が必要か?何が足りないか?

◆努力を怠る言い訳の例

・「昔はこれで十分だった」「昔はよかった」:この価値観の多様化と情報化した社会の中では通用しない。




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