見出し画像

高校1年生の冬休みの小論文課題を解いてみた

書名『ビッグデータと人工知能』
可能性と罠を見極める
西垣通 著(中公新書)

課題1 「ビッグデータと人工知能」を200字以内で要約しなさい。
課題2 「A Iと「I A」の違いを踏まえて、将来「I A」をどのように活用すべきか、本文を引用しながら500字程度で自分の意見を書きなさい。

課題1 「ビッグデータと人工知能」を200字以内で要約しなさい。
<解答>
 I A(知能増強器)は汎用目的ではなく、「専用人工知能」である。A Iを人間の知能を増強するために使うものととらえる。現代は知識量が急速に増え専門が分化し、大局的な判断が難しくなってきた。I Aの役割はビッグデータを分析し、専門家にヒントを提供し、分散知を集合知に統合することである。そのためにも情報の摂取の方法ではなくI Aを媒介に人間の創造的活動を刺激する方法を生み出す知性を育てなくてはならない。(197文字)

課題2 「A Iと「I A」の違いを踏まえて、将来「I A」をどのように活用すべきか、本文を引用しながら500字程度で自分の意見を書きなさい。
<解答>
 I A(知能増幅器)は国際の平和および安全を維持するために活用すべきである。
 現在ウクライナと中東で戦争が行われているが停戦にいたっていない。これはこれまで培ってきた人類の知恵ではこの問題を解決できないことを露呈した。そしてこの難問はA Iにも解決できない。なぜなら「A I」は「人間の大脳におけるこの論理的機能を忠実に真似」し、「人間から外注された仕事を(中略)実行しているに過ぎない」からである。
 「今目指すべきなのは、人間の衰えていく生命的なコミュニケーションを、ビッグデータや専用人工知能を使いながら回復させ、できれば活性すること」と筆者は主張しており、この主張に賛同する。「生命的なコミュニケーション」が崩壊したため、紛争が勃発したのである。まず実施しなければならないことは基本的人権の教育である。偏見を排除し公平性を確保した教育プログラムをI Aに作成させ、世界中の子どもたちが視聴できるような環境を整える。次にコミュニティー内での活用である。I Aは人間とは異なり感情を持たない。合理的な意見を述べることができ、その意見は新たな解決の糸口を提供する可能性がある。平和を永久に維持するのは、歴史から見ても、簡単ではない。しかし新しいテクノロジーを開発、活用する知能はまだ人類に残されている。(544文字)

※付録
この問いのパターンは慶應義塾大学文学部小論文入試試験と同じであった。この課題を出した先生は、慶應卒業生か??

以上

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?