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観光庁事業 臼杵市へ

観光庁による「歴史的資源を活用した観光まちづくり事業」の専門家&コーチング視察から先日戻ってきました。

今回は、大分県臼杵市へ。採択された城下町とその周辺を訪れました。

臼杵市は、イギリス人貿易家ウィル・アダムスが初めて日本に上陸した場所で、この日本で初めてのイギリス人は、後に徳川家康のアドバイザーになった人物。私は彼に不思議な親近感を感じました。

島津家は、天正6年(1578年)の「耳川の戦い」で豊後のクリスチャン大名・大友宗麟と決戦。勝利を収めます。その後臼杵城を陥落させますが、1877年の西南戦争では、鹿児島の侍たちが再度臼杵を侵略し、西郷隆盛の部隊が城を占領したという歴史があります。

この複雑な歴史に思いをはせながら、地元の行政関係者、ならびに旅行開発スタッフと一緒に街歩きをしました。このエリアは、食文化、特に味噌といった発酵食品でUNESCO認定されています。

精進料理と食を通じて仏教を理解するため、人生をかけてきた80代の臨済宗の僧侶にお会いできたことは、非常に光栄でした。


建造物を誇りに感じながらも、どのような経済的方法で観光に繋げるかわからない人々によってとてもよく管理されているものの、それが上手く活用されていない歴史的建造物をいくつか見学しました。

このエリアでの成功事例は、ショッピングアーケードを撤去し、本来の道に戻したことです。これは、日本どこを探してもこれを実施した場所はなく、非常に興味深いと感じました。

ここ臼杵は、歴史、仏教を信仰する地元の人々、そして豊かな食文化が魅力の町ですが、地元の方々にも利益が生まれる形を作る必要があります。実際、これらの建造物の管理費によって毎年赤字で、これでは持続可能であるとは言えません。これから課題が多い地域ですが、ポテンシャルを感じました。

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