漫画のガチな英語版を(英語圏の方々と)作ってみた所感
総勢4名の英訳チェッカーさん(FANBOX支援者様・Twitterフォロワーさん)の協力を得、先日、漫画の日英版を出すことができました。
※チェッカーさん個々人については(どうしてもここに記しておきたい事以外は)触れません。
きっかけ
たいへんお世話になっている支援者様から「この漫画の英語版も読みたい」と言っていただいたことです。
なので「完成したら英語版も出しますね」と約束していました。
この方の言葉が無ければ、そもそも英語版を作ろうとは思わなかったです。
私って「英語好きな人」?
支援者様やフォロワーさんに海外の方が少なからずいらっしゃるようだ、ということを抜きにしても、私個人が英語が好きなのかということですが…
これは私の作品に添えられた拙い英語(←だいたい「何て言ってるの?」と英語圏の支援者様に訊ねられて、がんばって足しただけ)を御存じの方なら分かると思いますが、
好き嫌いとか言える次元ですらないです。
そもそも私に英語力はありません。すみません。
高校からは、英語の成績はむしろ悪かったです。海外から来た先生と英語で意思疎通できて嬉しかった~みたいなことはあっても(←幼稚園児でもできること)、教科としてはまったく得意じゃなかったです。
邦画や国産ドラマよりも洋画や海外ドラマの方がまだ観ますが、字幕必須ですし。
日本人以外のレスラーキャラも作ってるのに?
※ちなみに海外レスラーキャラはこれからまだ増えます
実際に日本国内のプロレス団体にも外国のレスラーは大勢在籍していますし、国籍も肌の色も色々だと豊かでいいなと思ってキャラデザしているだけで、外国語や外国の事情が分かるから作っているというわけじゃありません。
私自身は海外旅行をしたことさえありませんし、これからも、しようと思うことは無いんじゃないかと。
絵によっては色彩など「海外っぽい感じになればいいな」という思いで調整することはありますが、それは単に雰囲気づくりのためです。
「まったく知らないからこそ、勝手な夢やイメージを持てていいんじゃない?」とゆるく思っていただきたいところです。
洋楽聴く機会が少なくないのに?
私がふだん洋楽ばかり聴くのは、主に、歌詞が頭に入ってこなくて楽だからです(意味を知りたい歌詞は調べますが)。
英語が分かるから聴いてるわけじゃありません。
タイトルや絵の背景にしょっちゅう英語使うのに?
例えば「2022年総集編」「2022まとめ」「2022年全集」などと書くよりは「COMPLETE PACK 2022」の方が、そうとしか言えないスッキリした一択感ありませんか?
パッケージングにあたっては、英語の方が端的にできると思う時はタイトルは英語でつけています。コレクションとか○○エディションとか、CDやDVD等で我々日本人にとっても見慣れた便利な表現も多いですし。
それと英語って、デザインと文字情報の境界が日本語よりは(だいたいの日本人にとっては)曖昧にできる、みたいな便利さもあると思っています。
例えばTシャツに日本語でドーンと何か書いてあれば、(日本国内で)それはだいたいジョークやユーモア的な立ち位置ですよね。
でも英語で何か書いてあれば、それは(日本国内で)意味よりも先にまずデザインとして、とりあえず受け入れてもらえる。極端な話、書かれているのがたとえ日本人にも分かる罵詈雑言であったとしても、(日本国内で)日本語で同じ内容を書かれているよりは、英語の方がはるかに「デザイン的に」とらえてもらいやすい。もちろん、それが善いか悪いかは別問題ですが。
(それと、もちろん、海外でそういう「英語Tシャツ」がどう見られているのか…とか、日本語を知らない人が「日本語Tシャツ」を着ているとどうなのか…というようなことも、また別問題でしょうけれども)
それと私にとっての英語表記は、背景に敷いたり、ある程度は絵に溶け込ませてしまえるというか、自由なデザインの一部として成立させやすい気がしています。
日本語を絵の一部として組み込んでデザインしようとすることももちろん出来るはずですが、スタイルによっては「●ヴァみたい」「BLE●CH?」「キル●キルの真似かな」などと思われてしまいそうで…
↑あくまで私個人の現在の考えでしかないことですが「アイコニックすぎる前例と被ってしまわないこと」をどうしてもまず重視しなきゃいけないような気がしてしまって…
もちろん「日本語のかっこよさ」を私なりに絵に組み込む挑戦から逃げるつもりはなく、これから試みたいこともありますが、明らかにオマージュであるような時を除いて「○○で見たやつだ!」などと思われてしまうようなものをうっかり作りたくはないので、やる時には慎重にやりたいです。
まあとにかく、英語についてはそういう、いい意味での「一択しかないハッキリ感」と「よくわからなさ」を都合よく使わせてもらっている(気でいる)ようなところは大きいです。
英語版のたたき台を自分で作った理由
話を今回の漫画に戻します。
誤訳に対して懸念をお持ちの英訳チェッカーさんのお一人からは「日本語そのままを教えてほしい。それをそのまま英語にしたい」と言っていただきました。
でも私は今回、それを望みませんでした。なぜなら、
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