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「大きな嘘の木の下で」を読み終えて。

著者であり、OWNDAYS株式会社代表取締役社長でもある田中修治さんの
前著「破天荒フェニックス」に衝撃を受け、本作も迷わず購入。
どのくらい衝撃を受けたかというと
私自身これまでの30年間、幸いにも視力は1.5以上をキープ出来てきたため
メガネを視力補助役として購入することは一度もなかったが、OWNDAYSでメガネを買ってみたい!と思い、度なしのブルーライトカットを買ってしまうほど、著者の人としての魅力とOWNDAYSの再生劇に惹かれました。

■本作をざっくり言うと(概要)
田中修治さんが20年間の会社経営を通じて得た考え方をもとに
世の中の当たり前や常識、所謂"ウソ"、を疑い、著者の独特な視点と分かりやすい言葉で「自分にとっての真実」を見つけに行く旅である。

■目次
CHAPTER1 幸福論のウソ
CHAPTER2 お金論のウソ
CHAPTER3 仕事論のウソ
CHAPTER4 成功論のウソ
CHAPTER5 人生論のウソ
CHAPTER6 経営論のウソ

■本著からの3つの学び
①仕事と労働(CHAPTER3 仕事論のウソ)
仕事=誰かのニーズを叶えるために、自分の価値を最大限提供すること
労働=主に収入を得る目的で体や知能を使って働くこと

上記をもって、今の自分自身は「仕事」をしているのだろうか、それとも「労働」を強いられているのだろうか。言い換えると、自分の使命としてやっているのか、意味を見出して楽しみながらやっているのか、と、生きていくためだけに仕方なく会社に行ってるのか、自分の"時間"だけを提供しお金をもらっているのか、の違いだと思う。
また、著者は、「労働」と「遊び」に境界線はないと言う。
自分自身の捉え方で、仕事というものは労働にも遊びも変えられるから
お金をもらうためだけの「労働」はやめて、自分の使命や意味あることに集中し、提供できる価値を高めいかなければならない。

②人生における「選択」(CHAPTER5 人生論のウソ)
「選択」することに大した意味はない。「選択」の先には、どちらも天国と地獄が待っている。
著者が倒産寸前のOWNDAYSを買収した時も、その選択自身に大きな意味はなく、買収した後にたくさんの苦悩や困難を乗り越えた結果として今のOWNDAYSがある。
経営に失敗した=選択を間違えた
再建に成功した=正しい選択だった
ということではない。
そういう意味で著者は、選択に迷った時は「面白そうな」方を選べ!と。
→面白い=その物事にハマる=夢中になる=結果が出るまで努力できる。

③目的と目標と手段の違い(CHAPTER6 経営論のウソ)
目的=実現しよう、成し遂げようと目指す最終地点(状態)
→達成不可能。終わりがなく、主に企業理念やビジョン。
目標=意図している事柄を達成する為に設けた具体的な指標(数字など)
→達成可能。
手段=「目標」を達成するための方法
→達成不可能。

これは著者が会社の売り上げ・利益だけを追い求めた結果、社員の心がバラバラになり社内の雰囲気や状態が悪化した際に、「企業理念」について見つめ直すために読んだ「失敗の本質」という本から得たヒントである。
目的と手段を履き違えた時、組織や集団は崩壊し始める。よく耳にする「手段の目的化」ということだ。
これは個人にも言えることで、本来、目的や目標達成のためだった手段が
それを遂行することが目的になってしまうことだ。
今の自分自身も振り返ってみる必要がある。今の会社を選択し働いていること、自身の価値やスキルを高めるために"努力"していること、所謂"手段"が目的になっていないだろうか。



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