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【円安】ドル紙幣でヨドバシカメラの冷蔵庫を購った話

15年連れ添った冷蔵庫が壊れたのに気づいたのは8月の上旬、夏真っ盛りにアイスも買い置きできないという憂き目にあいました。
仕事の繁忙のピークも去った今、ようやく世の中に目を向けてみれば世間は円安の流れが止まらない様子。
…手元には十年以上前、1ドル90円やそこらで両替したドル紙幣が。

これ、今使うべきなのでは?
ということで、さっそく冷蔵庫に使ってきました~

この記事の前半は、海外旅行で余った外貨を持て余している、同じような状況の人の参考になればと思い、ヨドバシカメラに至るまでに調べたことをざっくりと記録しています。

1.手元に外貨がある人の選択肢まとめ

①円に両替する

〈銀行〉
外貨両替と言えば銀行が当たり前だと思っていましたが、なんとここ数年で軒並み、店舗での取り扱いを終了していました。

外貨両替ショップ6店舗の営業終了のお知らせ ─ みずほ銀行
https://www.mizuhobank.co.jp/retail/oshirase/gaika_ryogae_close.html

「外貨両替」のお取り扱い終了について ─ ゆうちょ銀行
https://www.jp-bank.japanpost.jp/news/2021/news_id001713.html

ほかにも、三井住友銀行も店舗での取り扱い終了、三菱UFJ銀行は空港にある店舗のみ両替可、という感じです。

〈ポケットチェンジ〉
空港や駅で余った外貨をポイント等に換金できる手頃なサービス。
https://www.pocket-change.jp/ja/

これも初めて知ってかなり興味があったのですが、最寄りの設置場所からはすでに撤退しており、保留に。

〈金券ショップ〉
レートはともかくとして、金券ショップという手段もあります。
ただ、市内の大黒屋は外貨の取り扱いがなく、こうなったらもう次のことを考え始めますよね。

〈その他〉
他に、ネットで両替するなどの方法もあるみたいです。
https://doru.jp/

②ドルのまま使う

両替にも手数料がかかるし、そもそも市内に取り扱いがないからといって、両替やポケットチェンジのためだけに交通費をかけるのもナンセンス。外貨のまま使えるお店を探したところ、米軍基地や横須賀のドル街のほか、ドン・キホーテの一部店舗(※)とヨドバシカメラが候補に上がってきました。わたしの場合現実的なのは後者のような量販店での使用でしたが、市内のドン・キホーテは外貨対応不可だったので、残るはヨドバシカメラです(2.へ)。

※ドン・キホーテの外貨対応店舗では、中国元や米ドル、台湾ドル、韓国ウォン、タイバーツなど7つの通貨に対応とありますが、マイナー通貨はどちらにしてもへ。

③次回の海外旅行のために置いておく

わたしも十年間はそう思っていたんですが、パスポートが切れる前に、と台北に行ったのがコロナ前の2019年。海外旅行の規制は緩和されてきていますが、この円安のタイミングで余暇に海外、というのはなかなかハードルが高いもの。
手元には米ドルのほかにもユーロ、台湾ドル、チェコ・コルナ、トルコリラがありますが、米ドル以外は大した額ではないこともあり、これらは思い出とともに引き出しに戻しました。

2.ヨドバシカメラで米ドル紙幣を使う

ヨドバシカメラ店舗でのお支払い方法
https://www.yodobashi.com/ec/support/beginner/payment/index.html
ページの下の方に、現金で日本円と米ドルが使えることが明記してあります(ただし米ドルは紙幣のみ)。

手元には300ドル以上ありました。一人暮らしの冷蔵庫を求めるのに、十分な足しになります。
当日の円相場は1ドル=144円台。140円台後半まで下がるだろうとは思いましたが、冷蔵庫を週末に受け取りたい気持ちを優先してここでパッと使ってしまうことにしました。早くアイス買い置きしたい。

冷蔵庫のフロアに行く前に総合案内でレートを尋ねてみたのですが、驚いた様子で「確認します」と言われたうえ、ここではわからないので各レジで聞いてみてください、とのこと。このような問い合わせは少ないようです。

冷蔵庫のフロアでお目当ての冷蔵庫のバーコードを取ってレジへ行き、「もしドル紙幣で現金払いするとしたら」というていでレートを尋ねてみたところ、レジのお兄さんは面食らった顔で「ドルでは払えませんよ」と。一応事前に調べたうえで、ホームページにも明記されていた旨を伝えると、半信半疑で「確認しますのでお待ちください」と言われ、ヨドバシで働いている中の人すら知らない支払い方法を試そうとしている状況も相まってドキドキしながら待ちました。「6年ここにいますが一度もなかったことなので…」とのこと。

しばらくして、勤続6年お兄さんが「レート出ました!(ほんとに出るんだ…!)」とまるでラピュタを見つけたような興奮した面持ちで教えてくれました。
提示されたレートは1ドル=141円でしたが、手持ちは300ドル程度ということもあり差額は1000円以下、まあ許容範囲です。そもそも手元にあることも忘れかけていたお金なのです。「レートはあまり良くありませんが…」と言われ、(もしかしてドルはあんまり取り扱いたくないのかな?)とも思いましたが、「1ドル90円の時代に両替したときの余りなのでできればこのタイミングで使っちゃいたくて」と事情を説明すると、勤続6年お兄さんはにわかに破顔、「僕も1ドル78円時代に◯◯行ったときのお金残しておいたらなあ…!」ということで無事受け付けてもらいました。念のため旅行先とその目的は伏せておきます。

配送の申込書を書き込み、いざレジへ。いざなう勤続6年お兄さんの興奮と緊張が伝わってきてこちらもだんだんテンションが上ってきました。お兄さんはことあるごとに「なんにせよ初めてなので」と前置きし、紙幣を数えるのにダブルチェックで応援まで呼ぶしまつ。レジスターからちゃんとレシートが出てくると、「やった!2万9千円が4万5千円に化けましたよ!」場の盛り上がりは最高潮に。さすがヨドバシのお兄さん、計算が早いのです。わたしもつられてつい「写真撮ってもいいですか?」なんて浮かれちゃったりしました。
(足りない分はクレジットカードで支払いましたが、現金扱いのポイントはちゃんと10パーセントつきました)(今回は該当しませんでしたが、お釣りがある場合はちゃんと日本円で出るそうです)

興奮の現場のようす

配送の申込みの際の確認事項で、もし冷蔵庫が玄関を通らなかったら持ち帰り、後日返金しますとのことでしたが、そのときは多分ドルはないので、どうなるのかはわかりませんと正直に言われました。そのときは一体どうなるんだろう。。(玄関幅を測ってから出てきたので大丈夫ですが)

最後に、コロナ前のインバウンド需要でもドル紙幣での支払いはなかったのか不思議に思って尋ねたところ、免税や割引なんかでほぼカード払いなんだそうです。納得。なぜいまだに現金対応しているのか、逆に興味深いところではあります。

そんなわけでそのお兄さんには、冷蔵庫買い替えという面倒なイベントが思い出に残る楽しいお買い物になったことへの感謝の意を伝え、受け取ったハガキも名刺の名前を入れて出そうと心に決めながら帰宅しました。

さっさとネット通販で買ってしまってもよかったんですが、壊れた冷蔵庫の引取りやリサイクル等々ややこしそうだったので、店舗で一括して手配してもらえるのはありがたかったです。ネットじゃドルも使えませんでしたし、手数料のたぐいも一切かからなかったので、今回はこれが最適解だったと思います。なにより、今年一番ぶちあがったお買い物になったことはまちがいありません。

3.まとめ

結果的に安く冷蔵庫が手に入ったことで、世の中の状況を確認したりお金のしくみを調べ直したりして勉強になったとともに、円安の状況を身をもって知れたのも大きかったです。このままいくと日本は貧しくなる一方だし海外にも気軽に行けないしで早く持ち直してほしいところですが、円安の時代に個人レベルで努力できることはなんだろう、と考えるきっかけにもなりました。

そういうこともあり、しばらく海外にいけないけど米ドル紙幣余ってるな~という方は家電の買い替えを検討してみてはいかがでしょうか。いろいろと書きましたが、国内でドル紙幣で買い物できるというのは単純にめちゃくちゃ楽しいのでおすすめですよ。

後日無事搬入され、さっそくアイスを買いました


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