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【episode1:死んだときの後悔(2)】劇場エンターテイメントものがたり 人生を「最高」に変える「リトル・エンマ」降臨

~ナレーション~

コエンマ「大変なお役目をもらってしまいました、、これから、どうなることやら、ですねえ、」
老紳士「心配するでない、私が君とバディーを組むことになるんだからな」
コエンマ「ちょっと出番が早いですよ、老紳士さん、本編では僕とあなたはまだ出会っていませんよ」
老紳士「こりゃ失敬、失敬」

火の玉
「おいおい、お前たち、勝手においらの役目をとってんじゃねーよ!どけどけ、さあさあ、舞台に戻るんだ・・・ったく。よし、そこの君たち、それじゃあ気をとりなおしていくぜ」

「渋々人間界に降り立ったコエンマ、今は気が乗らねえだろうが、心配するな。これから想像をはるかに超える、人間の奥ゆかしさ、素晴らしさに気づくってもんだ。よーっし、元気を出して行ってこい、ついに出会うときがきたのだ。」

コエンマはどれくらい歩いただろうか、にぎやかな街がみえてきた。
この街の中でもひと際にぎやかな場所。大きなテントがみえる。

老紳士はサーカス団の団長、世界各地を旅してきた。生まれてこのかた65年、もういい歳だ。
家族・友人には久しく会っておらず、引退間近、第二の人生を考えはじめたところである。

コエンマの歩くその先、老紳士をみつめる。
「はあ、、みつけました、見るからにあの世で話が長そうな人です、自分の心に嘘をついている人」

さあきた開口一番
「このままでは死ぬときに後悔しますよ」

突然の来訪におどろく老紳士
「なんだね、君は。はじめて見る顔だな、しかし貧相な、肉は食べているのかね?これでも私はサーカス事業の成功者なのだよ、失礼なことは控えなさい」

傲慢な態度、適当にあしらおうとしているが、さすがにこれまで多くの人間の話を聴いてきたコエンマ。老紳士、心地よくなりどんどん身の上を語る。

「ほぅ、そろそろ引退するのですね、この先、何をするつもりですか?」
「そんなこと知らん、また時間を取って考えればよい、みんなそうだろう。そもそも君のほうは何者なんだね、今日サーカスはしていないから観客でもないなら、そろそろ出ていってくれ」

「多くの死んだ人間と話してきたのでわかります、、」
(何を言っとるんだこいつは・・。死ぬ前の人間を看取ってきた、医者か、看護師ということか、、)

コエンマは茶色のシルクハットを指差し言った
「それ、貸してもらえませんか」

(はて、茶色のシルクハットなんぞあったか?)
「・・・まあ、好きにせい」

コエンマ、シルクハットをかぶる。するとあら不思議、魔力がみなぎる、時が止まるほどの衝撃、ってほんとに止まってる、時が!!さすがエンマ大王の息子、ちゃーんと血は受け継いでいた。

魔力を帯びた茶色のシルクハット、びっくり仰天しゃべりだす
「イテテ、、せっかく気持ちよーく寝てたのによう、すこぶるわるい目覚めだ。まだ頭がクラクラするぜ」

「やはり上手くいきました、ここの煙突の部分がちょうどいいんですよね、魔力を生むには、お久しぶりです、、」


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