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※無料記事※一級建築士製図試験対策#3:私が試行錯誤したこと~課題発表前編~

■令和6年度試験用に更新しました(2024/4/9)■

こんにちは。
今回の記事は、2年目の製図長期クラスを受講することを決め、教材が送られてから課題発表までの間に試行錯誤した色々な方法についてお話をしていきます。

私が通ったのはS資格学院でして、製図の手順はS資格学院のものをベースにしています。NさんやTさんなどに通われている方には、少しわかりにくいところがあるかもしれませんが、ご了承下さい。
また、ご紹介するのは私の体験談になりますので、私のやり方が全ての受験生にマッチするわけではありません。私が選ばなかったやり方のほうが合う人もいると思います。製図の手順や解き方は一つではないということを知って頂き、私の記事をきっかけに、より広い視野で自分の製図手順を確認し、再構築して頂ければと思います。


一番最初にやること

一番最初にやること、それは・・・落ちた去年の自分ときちんと向き合うことです。え、わかってるって?
自分が落ちたポイントについては、ほぼ皆さん把握されていると思います。
「ミスした部分の正しい解答を覚えたから、次は絶対ミスしないぞ!」と思っている方・・・危ないです!
製図受験生は難しい学科試験を通過しているので、製図で必要な学科の知識は頭のどこかに残っていたはずです。また、ミスした内容は初めて見たものではなく、課題で何度かやっていたかもしれません。つまり・・・本番で出来ていた可能性はあったのです。
大事なことは、「できたであろうその箇所を、何故間違ってしまったのか」という原因を、分解して分解して突き止めることなのです。まずこれが最初にやるべきことです。分析できていなかったら適切に対策が打てず、結局同じようなミスをしてしまうことになるのです。

例えば私の話ですが、令和3年の本試験では書き漏れを幾つかしてしまいました。そのうちの一つが、断面図への道路斜線関連の記載でした。
斜線は書いていたものの、斜線勾配を書いていませんでした。(計算式は書いてました)
ここで、「斜線関連の図示が次回も求められるかもしれないのね。忘れずに必ず書くようにしよう」で終わらせてしまうのではなく、「なぜ同じ課題文を読んで描けている人がいるのに、私は描けなかったんだろう」と考えるのです。そうすると、「設計条件や要求室を読んで理解することに気をとられて、"要求図面"をしっかり読んでいなかった」という事が分かりました。また、「作図後のチェックで、道路斜線についての項目をチェックしていなかった」という事も分かりました。

青字は復元会の時に気付いて自分で書いたもの
(令和3年 一級建築士製図試験問題より(掲載許諾済))

見よこのスカスカっぷり(恥)。チェックが出来ていないのは勿論ですが、
マーカーの引き方もダメダメですねコレ。ダメな例として御覧ください。

そして更に考えてみると、1年目の製図は、エスキス3時間、作図2時間半、記述1時間で完成できればいい方、という感じの仕上がりでした。学校の課題では、チェックまで辿り着いた事がほぼなかったんですよね・・・。
迎えた試験本番。プラン自体は比較的簡単だったこともあり、初めてチェック時間が30分とれました。30分チェック時間がとれた!と思った次の瞬間。「で、チェックって何やるの?」そう、私はチェックの仕方が分からなかったのでした。

(令和3年 一級建築士製図試験問題より(掲載許諾済))

一応、1/1000チェック(/)と1/400(\)と最終チェック(〇)と3回チェックしていますが、これ、全然チェックになってません。更にマーキングもひどいものです・・・(これもダメな例の参考です)

そんなわけで、「道路斜線勾配が書けなかった」ミスについては、
・読み取り時に適切に読めていない+適切にマーキングできていない
・"要求図面"の重要さに気付いていなかった
・作図後のチェックが出来ていない
のが原因であり、
・読み取りの仕方を見直す必要がある
・チェックの仕方を覚えて実戦を積む必要がある
・そもそもチェックの時間が30分では少ない
 →エスキス、作図の時間短縮が必要
という対策をとらなければいけないという事が分かった、というように分析を行いました。

どうでしょうか。「斜線勾配を書き忘れないようにしよう」というのと、着地点が全然違うことが分かりますよね。この分析作業を、是非やって頂きたいと思います。

ちなみに、令和4年の対策を立てたマーキングとチェックは、別の記事でお見せできればと思います。お楽しみに♪


見直したもの 道具編

作図時間の短縮に、使っていた道具も見直しを行いました。
数千円の出費で合格が掴めるなら安いもんだと自分に言い聞かせながら…

製図用シャープペンシル/記述用シャープペンシル

長期クラスの開講直後は、芯の濃さと太さを試行錯誤しました。誰しも通る道ですよね。
1本使い、2本使い、0.5~0.9✕HB~2Bの組み合わせ、などを色々試しました。大事なことは、
・試行錯誤中は、何を使って書いたのか、必ず作図用紙に履歴を残す
・全体的な見栄えを、周りの人と比較する

ことです。
前者は私の製図の先生の受け売りです(笑)。これを書いておくとですね、先生がコメントしてくれるんですよ。「次は2Bにしなさい」とか。自分のチェック用としてはもちろん、先生の御言葉を頂けるかもしれないので、是非履歴を残すことをおすすめします。
ちなみに、不器用でもともと筆圧がかなり弱い私は、「0.5のBと0.7の2Bの2本使い、ある程度重みのあるペン」で落ち着きました。
友人は0.7B1本にしていました。持ち替え時間短縮とのこと。
1本でメリハリがつけられる人は、1本のほうがいいと思います!

後者は、可能であれば壁に貼るなどして少し離れた所から見て比較すると良いです。図面がキレイで見やすい人って、メリハリのつけ方が上手なんですよね。あと総じて濃い(笑)。上手い人のメリハリを目に焼き付けて、対策を練りましょう。

記述で専用ペンを使うことも検討し、振って自動で芯が出るものや、芯が自動で回るものも試しましたが、書き心地が合わなくて使用しませんでした。


蛍光ペン、その他のペン

私は持ち込んだペンの種類は多いほうだったと思います。増やしたくはなかったのですが、妙なこだわりがあって、「〇〇専用のペン」が増えていきました。(なぜ増えてしまったのかは別途で・・・)
しかし皆さんご存知のように、令和5年度の製図試験から、道具入れの持ち込みが禁止されますので、私の戦略は令和5年度以降は通用しないものになりました。。。ペンについては、いかに本数を絞って効率よく使用するかが勝負になると思います。

私が令和4年に使用したペンをご紹介しますが、参考程度に見て頂ければと思います。

【作図用】
・ステッドラーとグラフ1000を、右腕の調子と気分で使い分け。
口金(先金)が交換できるタイプがおすすめ
 (芯がポキポキ折れるようになったら交換の合図。予備の口金を常に携帯)

・ナカトシ産業「ソフトグリップ」装着必須。

・ペン型消しゴムは、いろいろ試して丸型に落ち着きました。

ちなみに、普通の消しゴムはmono dust catch一択。

シャー芯はuni一択。


【読取用】
この中で削るとしたら紫の蛍光かなあ。。。緑は「公園」用、青は「河川」用だけど、これも削ったほうがいいのか??

【1/400で敷地を描く専用】
ペンテルのENERGEL0.5。乾きの早さが決め手。

【1/400で柱を描く専用】
フリクションカラーペンの黒。太い水性ペンのような書き味で且つ消せるものなので採用。

【1/400で延焼ラインを描く専用】
フリクションボール0.5のオレンジ。学科で暗記シート用に買ったものの使い回し。

【最終チェック用】
フリクションカラーペンのバイオレット。太い水性ペンのような書き味で濃いめの色なので採用。黒だと印刷してある課題文の黒と混同するのでチェック用には不向き。
柱用のブラックをバイオレットにすれば手持ちが1本減らせますね。


さて、これらは全部製図版の溝に入るのでしょうか・・・

あかん、完全に溢れとるがな・・・
これは、「読取時」「エスキス時」「作図時」など、シーンに応じて溝に入れ替えをするしかないのかしら。。。良い知恵があったら教えて下さい!

あ、こんなのはどうかしら。だめかなあ。

転がり防止にシンデレラフィットな感じなんだけどなあ。。。

定規・テンプレート編

写真汚くてすみません・・・

【バンコ 三角定規テンプレートプラス】
【タカラ 製図マルチ定規】
受験生はみんな持っているコレ。1年目はこれを愛用していました。
が、2年目に先生に「一回り小さいのがあるよ」とおすすめされ購入したのがタカラ製図マルチ定規。
2年目は両方使いました。通り芯や延焼ラインを測るのと柱を書くのはバンコ、それ以外はタカラを使いました。比率的には1:9くらいでタカラの方を使いました。

バンコ(大)
〇 大きいので寸法を測るのに便利。避難経路も測りやすい。
△ 大きいので取り回ししにくく、細かい部分を描く作図後半
 はあまり使わなかった。
△ つまみの形状が好みではない。

タカラ(小)
〇 小さいので、図面後半で使いやすい。
〇 つまみの形状が好み。
〇 斜め45度の四角が何気に便利(カフェのテーブルとか)
△ 寸法を測るのには慣れが必要、小さいので大きい所を測るには
 ずらしながら何度かに分けて測る必要がある

私は、タカラのつまみを追加購入し、バンコのつまみにに付け替えて両方使用していました(写真は改造済のもの)が、もし一つだけ残せと言われたら、タカラかなあ、と思います。

※2023/5/19追記※
バンコに一回り小さいものがあるらしく!

去年知っていたら!間違いなく使ってました!
Twitterにアップされていた方、ありがとうございます!

※2023/7/28追記※
ウチダからも似たような商品が出ていました。円が直径5cmまであるのは
素晴らしいのですが!四角の3.5がないのが惜しい!あと、長い辺である底辺に目盛りがない・・・

【三角定規 小】
ステッドラー 三角定規 15cm目盛りなしを使いました。
家具など細かいものの線引き用なので目盛りは不要です。
目盛りがあると下図が見えにくくイライラしました。
また、15cmが取り回りしやすかったです。

つまみを自作でつける方もいますね。私はメルカリで買った製図板のおまけにつまみ付三角定規があったので使ってみましたが、合いませんでした。
(つまみ付、目盛り有の18cmなら、ウチダが商品化しています。)

【三角定規 大】
譲って頂いた30mの三角定規です。
ウチダの45cmも買いましたが、通り芯を引かない戦略をとったので、
結局使いませんでした。


【テンプレート、ヘキサスケール】
常備していたのは以下のものです。
・トライテック 製図 円テンプレート定規003-001
・ウチダ テンプレート No.140F 建築士・受験者用定規 012-0015
・ドラパス テンプレート 総合A (小) 31-105 E-105
・総合資格学院 1級・2級建築士設計製図試験用テンプレートVer.3
・ウチダ ヘキサスケール15cm型(一般用)

それぞれ紹介しますね。

■トライテック 製図 円テンプレート定規003-001

最大で直径5cmの円があるので、直径10mの円まではこれで描けます。
これは絶対はずせない定規でした。
 私はamazonで買いましたが、現在(2024/4/9)取り扱いがないみたいなので、他のショップからどうぞ。

■ウチダ テンプレート No.140F 建築士・受験者用定規 012-0015

他のテンプレートで事足りてしまい、買ったけど殆ど使いませんでした。
ただ、道具入れが使えない令和5年以降は、コンパクトに納まっている
このテンプレートは有用かもしれません。

■ドラパス テンプレート 総合A (小) 31-105 E-105

楕円があるのがこちらなので、楕円のミーティングテーブルを描く時に
使ってました。総合資格のテンプレートと結構かぶってますが、四角が
12mm,15mmあり、必要最低限揃っている良品だと思います。

■総合資格学院 1級・2級建築士設計製図試験用テンプレートVer.3

細かいピッチでテンプレートが揃ってるので、万能です。
周囲の定規部分は、私は全く使いませんでした(ヘキサスケール、バンコ、
タカラを使ったため)が、それらを使わない方には便利だと思います。
 
もし持ち込み数を減らせと言われたら・・・残すなら、私は
・トライテック 製図 円テンプレート定規003-001
・ドラパス テンプレート 総合A (小) 31-105 E-105
を残します!(タカラ製図マルチ定規小orミニバンコある前提で)

※2024/4/9追記
上記3つを網羅したようなテンプレートを発見。
ウチダテンプレート No.140E です。


【ヘキサスケール】
私はインテリアコーディネーターの試験用に買った15cm型サイズを愛用していました。エスキスでめっちゃ使います。 
・目盛りの部分が15cm、端から端までの全長が20cmのものです。
・スケールは2種類あります。1/100,1/200,1/300,1/400,1/500,1/600のものを
選んでください!(土地家屋調査用は1/400がないのでエスキスの縮尺と合いません!)

【サンスケ】
15cm、長い30cmとも、一回も使いませんでした。

【ウチダ フローティングディスク】
よくお勧めされていますが、私には合わなかったです。貼ったら剥がすのは結構大変です。ディスクの有る所と無い所の段差に紙が引っかかることがあったのと、製図版が斜めだと定規がするーっと滑って落ちてしまったのが理由です。

※2024/4/9追記
もし私が令和6年度製図を受験するなら、選ぶのは・・・
・三角定規30cm目盛りなし
・バンコ 三角定規テンプレート(小)+タカラのつまみ
・ステッドラー 三角定規 15cm目盛りなし
・ウチダテンプレート No.140E
・ウチダヘキサスケール15cm一般用
・(筆箱代わりに ウチダ テンプレート No.140F)
になるかと思います。


その他

【タイマー】
 Canon CT-50。ネットで紹介されているのを見て使用しました。
 
※2024/4/9追記
 X(旧Twitter)で知ったこちらも便利そう。(持込OKかどうかは不明)

【ハケ】
 小さめのもの。柱を入れ終わった後と、壁の線が書き終わった時に
 必ずハケをかけました。
【グローブ】
 図面が汚れにくくなります。私には必須でした。

【電卓】
 私はアスカの電卓が合いませんでした。早押し対応とあったので購入
 しましたが、自分の速さには対応せず、イライラしました。
 (イライラしすぎ?)
 簡単な式ならメモリーを使えばいいので、電卓検定で使うタイプ
 のものを使用しました。

【滑り止めマット】
 小さく切って、製図板の脚に両面テープで止めていました。
 凸凹が小さいものより大きいもののほうが滑りにくいです!


見直したもの 読み取り編

開講迄に、日建学院のやり方、ウラ指導のやり方にも目を通してやってみましたが、総合資格のやり方に慣れていたので、結局そのまま継続しました。1年目は「20分で3度読み」を目標にしていましたが、2年目は「30分で3度読み」と、読む時間を長くしました
ランクⅢⅣになるのは、大半が読み間違い、読み落としなので、1年目の時より時間をかけることにし、エスキス時間を短くすることで帳尻が合うようにしました。


見直したもの エスキス編

 ウラ指導の本を読み、何度かやってみましたが、基本的には読み取り同様、総合資格のやり方を継続しました。ただ、ウラ指導をヒントに、アレンジしたことが幾つかあったので、参考までにご紹介します。

(1)エスキス用紙の使い方

S資格では、4つ折りにして、左上→左下→右上の順で使うのがセオリ―ですが、私は左下→左上→右上の順で使うように変えました。
1/400で時間がかかる理由の一つが、1/1000が左下、1/400が右上だと
場所が離れていて時間をロスすると考えたからです。(あとイライラする)
それなら、左上→左下→右下のほうが理にかなっていると思うのですが、気付いた時にはもう慣れてしまったので(笑)、もし同じストレスを抱えている方がいたら、左上→左下→右下をお勧めします

(2)1/1000の代わりにチビコマで計画する

S資格では「チビコマ」という単語は使いませんが、要はエスキス用紙の5mm方眼の1コマを1グリッドとしてプランする、という事です。

私は1年目、1/1000に時間がかかりました。原因のうちの一つに、エスキス用紙の罫線が私には濃く、エスキス用紙の5mm方眼と、自分で描いた1/1000の通り芯が混在すると、何がどの線かわからなくなってプランに集中できない、ということが分かりました。線が多すぎて見にくいということですね。
なので6mだろうが7mだろうが1グリッドは1グリッドとするチビコマで計画しました。
これをやると、通り芯を書く時間も短縮でき、一石二鳥でした。
先生にはいい顔されませんでしたが。

(3)1/400も通り芯を書かない

1/400でも、通り芯と方眼のグリッドと壁の線が混在して何がなんだか分からなくなるのが遅くなる原因の一つと分析し、通り芯を書かない方法に変えました。
敷地境界にメモリを入れ、それを元に、消せるフリクション水性ペンで柱を全部落とすようにしました。

PC梁は蛍光グリーン、PC梁を受ける柱は蛍光ピンクでマーク、
柱がない箇所は✕を入れました。


見直したもの 作図編

作図に2時間半かかっていた私ですが、S資格でいうところの「第3段階」、壁・階段などが描き終わって次が断面図、というタイミングで10~15分目標から遅れるということがわかりました。しかも1年目は寸法線を後回しにしていたので(2年目で直しました)、実質15~20分遅れている、という事です。
「第2段階」、壁の補助線を引くところまでは順調なので、単純に第3段階に時間がかかりすぎています。なぜ時間がかかるのか、開講前の宿題を作図しながらずっと考えました。
すると、第2段階目で壁の補助線を入れているにも関わらず、エスキス用紙と作図用紙を交互に見ながら作図していることに気付きました。
つまり、補助線が意味をなしていないということ。
そして、なぜ意味をなしてないのか考えると、
先ほどのエスキス用紙と似た理由で、柱を書いた時の通り芯と壁の補助線が
ごっちゃになって自分にとっては見にくく、どの線が何の線か分からないからだということがわかったのです。
なので・・・1/200の作図も通り芯(補助線、捨て線)を描かないという方法を取りました。
ネットの描き方を参考にした記憶がありますが、同じ描き方が見つからなかったです・・・すみません
やり方は、柱の箇所全部に軽くポチっと点を描く→その位置に柱を描く です。
詳しく言うと、

1) 一番上と一番左の列だけ、グリッドをカウントしながら点を入れる
2) 1)をガイドに、全ての柱に点を入れる。但し、
  PC梁が取り付く長方形柱は○、柱のない箇所は✕にする
3) 2)の位置に柱を描く

の3ステップ。
デメリット:
・通り芯を引く人より2分遅れる
メリット:
・でもその分第3段階が10分早くなるから(自分比)OK
・〇✕があるので、柱の書き間違いが減った
 →消しゴムを使うケースが減った→時短、図面が汚れない

慣れが必要なので、開講前の宿題で慣らしました。
この描き方は先生の理解がありました(笑)

他に作図で工夫したことがありましたが、
本番直前に行ったことだったので、これは別記事でご紹介します。


見直したもの 記述編

記述の解き方で見直したことは2つです。
1)2回目の読み取りは、記述で使えそうなキーワードをメモしながら読む
2)記述の解答は、余白である程度構成を練ってから本番の記述を行う

1)記述で使えそうなキーワードをメモしながら読み取りする

記述の解答って、「あ、これ書こう」と思いついても、書き留めておかないといざ書く時に「あれ、さっきのなんだったっけ」となることがありました。
特に2回目の読み取りになりますが、課題文を読んでいて「このキーワード、記述に使える」という箇所が出てきたら、問題用紙の「計画の要点等」のところにそのキーワードをメモしながら読み進めます。
省エネに配慮したパッシブ技術を3つ考慮せよ、とかだと、1/200の作図にも影響したり、記述用紙の詳細図が求められたりするケースもあります。
その場合は、作図に入る前に、エスキスに入る前に、先に考えちゃってください。
私が通った長期クラスでは、読み取り→エスキス→作図→記述の順が推奨されていたので、先に考えないと手戻りが発生する可能性がありました。

2)記述の解答は、余白である程度構成を練ってから本番の記述を行う

ぶっつけ本番で書いて、「行が余った」「行が足りない」という経験、きっとありますよね。
定型文(構造計画とか)ならともかく、長文を要求される問題はちょうどいい長さで、ストーリーを作る必要があります。
私は記述用紙の問題の隙間で文章の構成をメモし、それを見ながら清書し、消しゴムでメモを消す、ということをしてましたが、今から振り返ると消しゴムの時間がもったいなかったですね・・・
問題用紙の裏を使うのがよさそうです。問題用紙を裏返し、「記述の要点等」だけ見えるように折り返すとよさそうかもです。


あとがき

いかがだったでしょうか。
この記事を書いているのは2023年5月16日ですが、1月頭から製図を開始した私にとってはちょうど中間くらいの時期でした。振り返ってみると作図枚数も今頃が折り返し地点でした。

課題が発表されると、その建物用途と関連施設に特化した知識の学習はもちろんですが、設備や駐車場、屋上庭園の難易度が上がったり、特有の言い回しによるひっかけが増えていき、読み落とし、読み違いを誘発したり、良いプランが出来たと思ったら、法規にひっかかるように誘っていた・・・などの仕打ちをうけるので、いかにチェックをきちんとやるかを練習する日々となっていきます。

1年目はエスキス3時間、記述1時間、作図2時間半、チェック出来ず、だった私が、2年目はエスキス2時間半、作図2時間、記述1時間、チェック1時間の目標にのるよう、試行錯誤してチェック時間を捻出しました。
読者の方の参考になると嬉しいです。

このnoteの記事は、個人での学習利用を目的としています。無断転載、転売等はお断りいたします。もし間違い等ございましたらご連絡頂けると嬉しいです。

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