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大阪万博問題は他人事ではない!横浜花博の壮大なる無駄遣い その1

来年開催予定の大阪万博に当初よりも予算が増大していることはご存知の方も多いでしょう。なにせ当初予算より1.9倍となる最大2350億円まで膨らみ、問題視されており、吉村洋文大阪府知事が「万博は国家事業」と言い切って批判をかわそうとしている状況です。

大阪府では万博の予算がこれ以上増えたら、府民税や市民税を値上げして対応しなければいけないところまで追い込まれています。

この話を聞いて「大阪府民かわいそう」と思った横浜市民のあなた。是非我がことだと思って続きを読んでください。

実は、大阪府と同じことが横浜でも起きようとしています

横浜でも博覧会が2027年開催される予定

横浜市では2027年に横浜国際園芸博覧会(通称:花博)が開催される予定です。場所は米軍上瀬谷通信施設跡地になります。

米軍上瀬谷通信施設跡地地図

花博は、万博協会で会長を務める経団連会長の十倉雅和氏が代表理事(会長)を務める『公益社団法人2027年国際園芸博覧会協会』が運営組織です。目的は、園芸文化の普及や花と緑のあふれる暮らし、地域・経済の創造や社会的な課題解決への貢献。国際園芸家協会(AIPH)の認定を受けて開催される国際博覧会です。

ちなみに「国際園芸博覧会協会」の副会長は山中竹春横浜市長です。

事務所を中区本町4丁目に設置し、事務局は横浜市職員が大半を占めています。会場建設費として320億円が計上され、財源は国が3分の1、神奈川県と横浜市が3分の1、民間が3分の1を負担しています。

しかし当初予算は240億円でしたが、2021年4月20日の『横浜市議会建築・都市整備・道路委員会』で、80億円増額の320億円になる試算が報告されると共産党横浜市議団が「建設費320億円・運営費360億円はかけすぎ」と疑問を呈しました。

横浜市側は、運営費には、庭園の維持費や広告宣伝費などを含む。全額を入場料と物販収入などで賄うとしている。コロナ禍で、オンライン参加に対応するデジタルコンテンツの運営費を盛り込む必要があるとして予算が膨らんだ理由を説明しました。

しかも恐ろしいことに、これから予算が膨らむ可能性も出ています。それは資材と人件費の高騰です。大阪万博でも資材と人件費の高騰により当初予算よりも費用がかかるようになりました。資材の値段が上がったのはご承知の通り、円安による輸入品の価格が上昇したことが大きな理由です。

2024年5月現在、円安に歯止めがかかっていない以上、資材の高騰は避けられません。人件費も建築業界の人手不足によって賃金を高くしないと職人さん達を確保するのは難しいでしょう。

つまり開催まで後3年弱ありますが、建設費は320億円以上になるのは確実です。

市民は花博にいくらかかったのか知ることができない


花博のX公式アカウントより引用

花博の問題は膨らむ建設費だけでは済みません。横浜市議会議員の井上さくら氏によると

「まず指摘したいのは、花博協会の事業発注書が非公開のため、国民が発注内容を見られないことです。協会は『公文書ではない』という理由で情報公開請求制度の対象外にしています。そのため、私たち市議会議員も、協会ホームページの『入札情報』を見るしか方法はありません。まさにブラックボックスなのです」

「誰がいつ望んだ?」大阪万博の次は「横浜花博」市の予算は1年で7倍、市議も危惧する「赤字に税金投入の可能性も

なんと建設費や運営費に3分の2が税金で賄われているのにも関わらず、横浜市民が費用の使い道を見ることができないのです。裏取りのために花博を運営をしている「公益社団法人2027年国際園芸博覧会協会」のHPを探すことにしました。

横浜市のHPを見ると以下の記載があります。

公益社団法人2027年国際園芸博覧会協会
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2021年11月15日に横浜における2027年の国際園芸博覧会の準備及び開催運営等を行う「一般社団法人2027年国際園芸博覧会協会」が設立され、2022年12月20日に内閣総理大臣から公益社団法人として認定されました。
◯博覧会協会 公式ウェブサイト
博覧会の開催に向けた準備状況、イベント情報等の情報発信のため、公式ウェブサイトを公開しました。
公益社団法人2027年国際園芸博覧会協会 公式ウェブサイト(外部サイト)

横浜市公式HPより引用

外部リンクは花博の公式サイトです。メニューの協会情報に「財務情報」というページがあるので行ってみますと「事業計画書」「事業報告書」「財務諸表」が公開されていました。見てみますと、「2022年財務諸表」には「正 味 財 産 増 減 計 算 書(令和4年12月20日から令和5年3月31日まで)」があり、事業費や管理費が記載されています。

気になったのは事業費の6億8155万3336円の殆どを占める委託費です。


花博「2022年財務諸表」より引用

なんと6億16万8517円も使っています。どこに委託しているのか財務諸表ではわかりません。

そこで「2022年度事業報告書」を見てみました。ファイル内を「委託費」「委託」で検索してもヒットしません「受注」でも出てきませんでした。

どうして委託業者と費用の内訳を掲載していないのでしょう? 井上市議が言っていたように『公文書ではない』という理由で非公開にするのでしょうか?

そもそも花博は大阪万博同様、我々の税金が投入されているイベントです。どこにいくら使ったのか公開するのが当然です。

そもそも公益社団法人とは以下の通りです。

公益社団法人とは、一般社団法人のうち、公益事業を主たる目的としている法人で、申請により民間有識者から構成される委員会等で公益性を認定された社団法人のことです。

公益社団法人とは? | 一般社団法人設立ドットコム

公益事業を目的としているならば透明性を高くしておく必要があります。横浜市長が副会長を務めているならば、余計に透明度を高くしておくべきです。

花博の問題は予算増額だけではない

今回は2027年に開催される横浜国際園芸博覧会(通称:花博)の問題点を取り上げました。

しかし、花博の問題は予算だけではありません。環境問題、交通アセスメントなど課題山積です。次回以降に一つひとつ取り上げていきたいと思います。これらの問題を知ったら花博なんていらないと思えるでしょう。

そのためにも次回以降に取り上げる問題点もご覧ください。

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