見出し画像

「だれ」という背景

 染色作家、玉井佐知さんの個展に行ってきました。トップ画はぼくが買った作品ですが、他にも素敵な作品がたくさんありますので、以下のリンクからご覧ください。

 ぼくは3年前から、人生を通してリビングの白壁をアート作品でパッチワークのように仕立てようと、好きな作品を集めています。アートで彩られてゆく白い壁は間接的な社会性を象徴しているように思えます。
 そんな壁を眺めていると、アートには門外漢のぼくが作品を買う1番の動機は、それの資産価値、技巧などではなく、作家さんだとわかりました。だから、必ず作家さんとお話をして、その人の前で作品を買います。逆に、実際に話して、あくまでぼくにとってはですが、魅力を感じなかったら買いません。接客が悪いと味が不味くなるように、一目惚れしていた作品でも一瞬にして輝きを失うから不思議です。
 玉井さんは、ぼくにとって魅力的な方で、作品もとても素敵です。ぼくのような素人の感想もとても喜んでくださる方です。もちろん、それは背景に依ると思います。つまり、「いつどこに」在る作品かということ。しかし、玉井さんは、あるいはその作品は、「いつどこに」によって見る人を拒まないと思います。強烈なこだわりがありながらお高くとまらない寛容さを彼らから感じます。
 そして、そんな玉井さんに出会わせてくれたアトリエの黒澤さんにも感謝しております。黒澤さん、玉井さんという2人の「だれ」という背景こそ、ぼくが見る作品をいっそう輝かせてくれています。

あなたの何かを、心許り充たせる記事をお届けするために。一杯の珈琲をいただきます。