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課題解決のためのクリティカル・シンキング(1)

このnoteについて

先日、GLOBIS Unlimited(英語版)で全てのマイクロラーニングのコンテンツが無料で提供されていました。
※グロービス学び放題とは別の、英語版のラーニングです。

その中で、クリティカルシンキングについて学びなおす機会があったので、特にクリティカル・シンキングを使った課題解決のプロセスについて
全5回のnoteにまとめました。

クリティカル・シンキングとは?

クリティカル・シンキングとは、
物事の結論を導く過程において、「それはなぜなのか?」「本当にそうなのか?」を批判的に問いつづけることを通じて、結論に到達するための思考法です。

ロジカル・シンキングとの違い

ロジカルシンキングは「物事を筋道立てて、要素に分解して考えること」
クリティカル・シンキングは「本当にその前提が正しいのか検証したうえで本質を見極めること」です。

なぜクリティカル・シンキング?

経済は人の生産性で成り立っています。
生産性は課題を解決することで向上します。

その意味で、課題解決能力はビジネスをする全ての人にとって基本的に備えるべきものであるといえ、クリティカル・シンキングがそれらをより効率的できるようにするからです。


ではその解決されるべき、課題とよばれるもの、とはなんでしょうか?

クリティカルシンキングは、この批評的立場からはじまります。
「本当にそれは課題なのでしょうか?」

課題とはなんでしょうか?

課題とは、
 現状と理想との差分(=問題)から生まれる、解消すべきことです。

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現状と理想とのギャップなので、
課題は、何を理想の状態とおくか?によって変わります。

たとえば、「利益が5%減少した!」は課題でしょうか?
理想の状態が、利益の増加が+5%以上 であれば課題です。
理想の状態が、利益の減少が10%以下 であれば課題ではないのです。

また、課題は人間によっても変わります。
たとえば、「従業員が適切な結果を残さないこと」は課題でしょうか?
従業員にとっては自身の課題ではありませんが、
経営者にとっては課題です。

このように、課題を課題として認識するには、理想の状態(ゴール)の認識が重要です。
さらにゴールだけでなく、ゴールに至るプロセスを、全てのメンバーが共有することも重要です。

※注意点
そもそも課題が何かわからない、という場合があります。
課題=現状と理想とのギャップが見えていない、
すなわち理想の状態が見えていないということです。
理想の状態が見えていない場合は、課題解決プロセスを利用しても仕方がありません。違った考え方を用いる必要がありますが、それはまた別でお話しします。

課題解決プロセス

課題解決のプロセスは WHAT WHERE WHY HOW から成り立っています。このそれぞれのプロセスの順番で、適切な思考の型を使って物事を見つめることが必要です。

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プロセスの順番

課題解決というとき、多くの人はいきなり最後のステップに飛びつきます
しかし、いきなりHOWにフォーカスすると多くの場合、失敗します。
なぜ失敗するのか?次回 WHATについての回 で詳しく解説します。

WHAT WHERE WHYを先にすることが重要です。
・解決策を見つける際の正確性をあげることができる
・うまくいかなくても、どの判断が間違っていたかを発見し、そこに戻れる
ためです。
間違っていたところに戻れるほうが、
もう一度はじめから全てやり直すより効率的ですね。

そして課題はしばしば主観的なものになりがちです。
課題解決のプロセスで重要なのは、「理想の状態」を明らかにすること。そしてそれを周囲と共有し、話し合い、共通認識をもつことです。

では、WHATはどのように見つければよいのでしょうか?

次回に続きます。

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