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『Christmas (Baby Please Come Home)(クリスマス(ベイビー・プリーズ・カム・ホーム))』と『All I Want for Christmas Is You(恋人たちのクリスマス)』/ちょこっと思い出話も。

クリスマスソングは数あれど、ド直球に『クリスマス』とタイトルの付いた曲があることをみなさんご存じですか。ド直球のタイトル過ぎてどんな曲かピンとこない方も多いかもしれません。

12月も2週目も残すところわずか。私の方は大好きなクリスマスソングに耳を傾けつつも、師走の忙しさにキリキリ舞いの今日この頃です。
いかがお過ごしでしょうか。ぐっでぃテレビのモーリーです。

さて今回の『クリスマス』というタイトルの曲。正式には『Christmas (Baby Please Come Home)(クリスマス(ベイビー・プリーズ・カム・ホーム))』といったタイトルになっております。ド直球に『クリスマス』っていうタイトルなんて、ちょっと過大解釈しちゃいましたね(笑)

この曲は1963年に発表されたフィルスペクターのプロデュースによるクリスマスアルバム『A Christmas Gift for You from Phil Spector(クリスマス・ギフト・フォー・ユー・フロム・フィル・スペクター )』に収録されている曲で、ダーレン・ラブという女性シンガーによって歌われ産声を上げた曲です。

それでは早速、『Christmas (Baby Please Come Home)(クリスマス(ベイビー・プリーズ・カム・ホーム))』について紹介していきましょう。

Christmas (Baby Please Come Home)(クリスマス(ベイビー・プリーズ・カム・ホーム))/Darlene Love(ダーレン・ラブ)

フィル・スペクター節炸裂の、ウォール・オブ・サウンドのクリスマスソング『Christmas (Baby Please Come Home)(クリスマス(ベイビー・プリーズ・カム・ホーム))』。

この曲を歌っているのはダーレン・ラブ。実はこの方、フィル・スペクタープロデュースのガールズグループ『クリスタルズ』の影武者(※)として『ヒーズ・ア・レベル』という曲をボーカルをとっておられた方で、ダーレン・ラブという個人名が有名になる前に、影武者として世に出てしまった不運なキャリアの持ち主です。ちなみに影武者で録音した『ヒーズ・ア・レベル』は最終的に全米1位を取ってしまいます。

(※)その後クリスタルズは、本物のクリスタルズによりレコーディングされる曲もあれば、ダーレン・ラブを中心とした影武者クリスタルズによるレコーディングの曲もあるという何とも不思議な運命をたどります。
ちなみに『ヒーズ・ア・レベル』という曲はこちら。曲を作曲したのは『ルイジアナママ』のヒット曲で有名なジーン・ピットニー。『ルイジアナママ』は日本では飯田久彦さんのカバーで有名です。

話は戻りまして、『Christmas (Baby Please Come Home)(クリスマス(ベイビー・プリーズ・カム・ホーム))』の収録されている『A Christmas Gift for You from Phil Spector(クリスマス・ギフト・フォー・ユー・フロム・フィル・スペクター )』というクリスマスアルバム。本当に出来が良く、クリスマスアルバムなのに、ロック・ポップスアルバムといった観点でも名盤として語られるアルバムで、フィル・スペクターがプロデュースしているグループ・シンガーによって収録されています。

ドリーミーでアメリカンポップスがお好きな方。ビーチボーイズがお好きな方。大瀧詠一さんなどのナイアガラサウンドが好きな方。もちろん楽しく暖かいクリスマスソングがお好きな方には絶対おすすめのアルバムです。

フィル・スペクターとは60年代にウォール・オブ・サウンドと呼ばれる、独自のサウンドを作った音楽プロデューサーです。ウォール・オブ・サウンドとは、通常ギター・ベース・ドラムの3人で演奏するところを、例えばギター3人、ベース3人、ドラム2人と複数人で同じパートを同時に演奏することで音圧を高めパンチのある音を作るという音楽技法のことを指し、その音が壁のようにドスンと迫ってくるように聴こえることからフィル・スペクターの作る音をウォール・オブ・サウンドというようになりました。

Christmas (Baby Please Come Home)(クリスマス(ベイビー・プリーズ・カム・ホーム))/Mariah Carey(マライア・キャリー)

60年代にフィル・スペクターの手によって作られたウォール・オブ・サウンドを堪能できるこの『クリスマス(ベイビー・プリーズ・カム・ホーム)』は数々のカバーがあります。その中でも割と有名なのものにマライア・キャリーのカバーがあります。

マライア・キャリー版はソウルフルなゴスペルをベースとしたボーカルスタイルではありますがウォール・オブ・サウンドの香りも残しつつ、60年代のガールズポップ然とした雰囲気ある、こちらもなかなか素敵なバージョンです。

この曲が収録されているマライア・キャリーのクリスマスアルバム『Merry Christmas』には 日本でも大ヒットした『All I Want for Christmas Is You(恋人たちのクリスマス)』も収録されています。

この曲も大好きなクリスマスソングの一つ。60年代フレーバーが効いたフィル・スペクター風のピアノアレンジにモータウン風のリズム。そこにマライア・キャリーのパンチのきいたボーカルが乗るのでめちゃくちゃ良いに決まっています。ちなみに私恥ずかしながら、当時この曲で初めてマライア・キャリーの存在を知りました。
このアルバムはマライア・キャリーの圧倒的なボーカルが楽しめるクリスマスアルバムとなっています。ゴスペル風のアレンジが効いた曲も多く、割と伝統的なクリスマスアルバムといった内容になっています。

『All I Want for Christmas Is You(恋人たちのクリスマス)』にまつわる思い出話。

ここで『All I Want for Christmas Is You(恋人たちのクリスマス)』にまつわる思い出話を一つ。

私は学生時代、気の合う仲間とバンドをしていて、下手っぴなりに色々なところでライブをやったり、バンドコンテストに出場したりしていました。

そんなある日、楽器屋さんで見つけたバンドコンテストの張り紙。私たちはそれに応募し、なぜか舞台上で演奏できることに(応募者が少なかったのかなぁ?)。そのコンテストはクリスマスムードいっぱいの12月に行われました。

周りは見るからにカッコいいバンドばかり。服のテイストがしっかりと揃えられたグループ。(当時ビジュアル系バンド全盛期だったので髪型もみんなサラサラかツンツンで一目瞭然でバンドやってますって感じできまってました!)めっちゃ高価そうな楽器を持っている人たち(ギターがハードケースに入っている!!)。舞台裏で発声練習をするボーカリスト。現場に入った瞬間、私たちは場違いなところに来たと気づきました。

私たちのバンドはというと、見た目も冴えず(みんなその辺にいる眼鏡男子(笑))。もちろん服もみんなバラバラの普段着。腕前も微妙。しかも演奏する曲は無謀にも貧弱なオリジナル曲。強者揃いの他の出演バンドに私たちみたいなバンドに勝ち目なんてありません。

そんなコンテストで、私たちの出番の前に演奏したバンドが季節に合わせて『All I Want for Christmas Is You(恋人たちのクリスマス)』を演奏し熱唱していました。ボーカルの女性の歌唱力はプロかって思うほどうまく、演奏も音の厚みもありグルーヴに満ち溢れていました。演奏後話を聞くと高校生といっているじゃないですか。私たちより年下でこれだけのパフォーマンスできるなんて凄すぎ。

そのあと演奏するのがめちゃくちゃ恥ずかしかったことを今でも覚えています。もちろん私たちのパフォーマンスは曲のクオリティーも演奏力も思いっきり素人レベル。場違いなところに来た身の程知らずの学生4人組丸出しで、演奏後に司会のお姉さんもめっちゃ私たちに気を使っているのを身にしみてわかりました(笑)(褒める要素がほとんどないのでコメントが難しかっただろうなぁ~!確か「楽しそうに演奏していますね」みたいなことを言ってもらった記憶があります。)ちなみに私たちの後に演奏したグループは超絶なギターテクニックを駆使しディープ・パープルの『Burn』を演奏していました。

とはいえ今となってみては仲間内では微笑ましい思い出話です。仲間と一緒に場違いなところに乗り込んで、一緒に恥をかく。まさにバンドメンバーは戦友ってやつですね(笑)この経験をきっかけに恥をかくのが怖くなくなったかも(笑)若いときにこういう経験するのって意外と必要なのかもしれませんね。

クリスマスソングとそれにまつわるちょっとした思い出話でした。
忙しい毎日を過ごしながらもクリスマスまでもう少し、音楽でクリスマスムードを楽しみたいと思います。

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