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抱っこしながら、洗い物しながら。手ぶらで「ちょこっと雑務」できるってすごくいい

ある朝の風景

朝のコーヒーを淹れながらリビングのスピーカーに「おはよう」と声をかけるとリビングの照明がつき、スピーカーが今日の予定について話し出す

「おはようございます、まゆさん。今日は"ルンバのゴミ捨て"のリマインダーがあります。今日の枚方は午後から通り雨が降るようです」

その後、Spotifyの最新チャートをBGMに5分ほどコーヒータイム。ルンバのゴミを捨て、朝ごはんの準備をしている最中、寝室で目を覚ましたニコ(1歳)が「ママ、ママ」と呼ぶ。両手で抱っこするとずっしりと重い。大きくなったねえ、と声をかけながらリビングと続きになっている子ども部屋のソファに腰掛け、スピーカーに「プロジェクターをつけて」と伝える。Spotifyの音楽が止まってプロジェクターがつき、こどもちゃれんじの動画を見ながら、ニコがだんだん乗り気になってひとりで動き出すのを気長に待つ。

ごはんを食べ終わって洗い物。洗剤がもうすぐなくなりそうなことに気づく。泡だらけの手でそのまま皿を洗いながら、スピーカーに向かって「ショッピングリストに洗剤を追加して」とリクエスト。思い立ったときにメモしておかないと買い忘れてしまうのだけど、仮に手を止めてスマホを触りだしたり、紙にペンでメモしようとすれば、ほぼ確実にニコに見つかってお絵かきやスマホで遊びたがる。知られないうちにさっと終わらせたい。

洗い物も終わりかけ、ふと時間が気になる。9時から小児科に予約を入れてあった。場所はだいたい覚えたけれど、間に合うかな

「今何時?」
「現在の時刻は8時34分です」
「小児科まで何分?」
「徒歩で行く場合、10分です」

よし、時間ぴったりで着きそうだ。着替えて準備して「行ってきます」の声でプロジェクターと照明が消える。リュックを背負い、ニコと手をつないで家を出る。玄関のドアはオートロックなのでそのまま駐輪場へ一直線。

小児科の後はスーパーで食材と洗剤を買って帰宅。ちょうど野菜が安くて買いすぎてしまった。左手に大きなレジ袋を2つ、右手はニコの手をしっかりと握ったままドアの前に立つ。ウィーン、ガチャリと音がして玄関のドアが自動解錠

「ただいま」

照明がつき、ニコはおもちゃに駆け寄る。

スマート家電はハードルが高い?

これは今の我が家の日常風景です。

先月の引っ越しを機に、スマートスピーカーとスマートリモコンを使ってルーティン作業をできる限り音声操作&自動化しました。家電は買い足さず、以前から使っていた家電をスマート家電化。そして、玄関のドアにはスマートロックを取り付けています。

スマート家電とは、インターネットを通じてスマホやタブレットから遠隔操作できる家電のこと。と聞いただけでは正直、「別になくても困らないな」という印象かもしれません。実際、昨年5月のマクロミルのリサーチでは全世代のスマート家電所有率はたったの6.2%だったそう。たしかに、スマート家電で調べると、専門的な情報ばかり出てきて、ガジェット好きや家電好き、理系男性がロックオンされているように感じます。

でも、私は育児中のご夫婦こそスマート家電の良さを実感できると思っています。出産を控えたプレパパ、プレママに今贈るなら間違いなく候補に入れます。

参考価格
スマートスピーカー 3,240円
スマートリモコン 5,980円
スマートロック 14,800円
スマートロック Wi-Fi対応 6,000円
※具体的な機種は後述

子育て家庭には食洗機より先にスマートスピーカーだと思う

赤ちゃんや子どもとの毎日には手がふさがって自由にできない瞬間や目を離せない瞬間、体を動かせない、または動かしたくないタイミングが非常にたくさんあります。抱っこしている時、赤ちゃんが部屋を歩き回っている時、おむつ替えや着替えている時、赤ちゃんがひとり遊びに夢中なので気を引きたくない時などなど。

そうした瞬間に、たとえば、午後からの天気や外出先の経路、お店の営業時間が知りたくなったり、照明やテレビをつけたくなったり、エアコンの設定を変えたくなったり、買いものリストに何か追加したくなったりした場合、後回しにするか、赤ちゃんを抱きかかえながら行動するかは悩みどころです。

忙しい毎日の中で後回しにすると忘れてしまいがちですし、赤ちゃんを抱っこしながら立ち上がって何かをするのは意外と肩や腰に負担がかかります。たとえスマホが手元にあって動く必要がなくても、奪おうとする赤ちゃんを抱っこしながら画面を注視し、指先で操作するというのも意外と難しいもの。

そこで活躍するのが「声」という最強の遠隔操作ツールです。

「醤油取って」みたいなノリで「言うだけ」ってめっちゃラク

膝の上に赤ちゃんを乗せて座ったまま、スマートスピーカーに声をかける。洗い物をする手を休めることなく、スマートスピーカーに用件を伝える。「声」は遠くからでも、手が塞がっていても、誰にも邪魔されることなく操作できます。そして、やりたいことと操作が直結しているショートカットでもあります。

スマホで経路を調べたい場合、①フリックで該当アプリのあるページに移動し、②アプリを立ち上げ、③出発地点と目指す地点を入力し、④結果から候補を選んで詳細を確認する、といったステップを踏むことになりますが、音声での検索なら「◯◯から△△までの経路は?」と尋ねるだけです。

もうひとつ、日中ワンオペ育児をしている私にとっては、「話しかける」という操作は「ひとりで全部やらなければ」という孤独感が薄れる気がしています。もちろん相手はただの機械ですが、普通のリモコン操作はあくまで「私が操作しなければならない」のに対して、スマートスピーカーは私はリクエストするだけでいい。その存在が心強いです。

どんな人に向いている?スマート家電

じゃあ万人に受けるか?というと、実際使ってみてそれなりのハードルはあるなと感じています。

コスパを感じられるのはこんな人

まず、コスパの面でいうと、ルーティンワークや日課が多いほど「買ってよかった!」と思う瞬間が増えます。天気とかニュースとか、音楽をかけたいとか。

続いて、使っている家電リモコンが多いこと。我が家は私の強いこだわりでテレビを置いていません。で、その代わりにプロジェクターを使っています。(電源オフ時の圧迫感ある黒い塊にスペースを割くのが嫌なんです…)プロジェクターは場所も取らないし迫力があるし、ライブ映像とかイケメンが出ているドラマとか臨場感があっていいのですが、テレビのように一台で完結せず、電源を入れてから起動までにちょっとタイムラグがあります。どうってことのない些細なストレスですが、毎日使っていると微妙にやりにくい。それが、声で操作できるようになってかなり楽になりました。

もっというと、複数のタスクを「一声で」連続して終わらせたい場合もかなり有効です。「おやすみ」と言うと明日の天気を教えてくれた後にリビングと子ども部屋の照明とプロジェクターを消す、など。一声で完結すると非常に楽です。

設定に慣れとコツが要る場合も

専門知識は必要ありません。が、状況に応じて公式サポートに問い合わせて、言われた通りにできること。また、「スマートスピーカーやスマートリモコンは機械である」ことを理解してクセをつかめると簡単に使いこなせます。Excelなど融通の効かないソフトを使いこなすのに似ています。

たとえば、スマートスピーカーに「おはよう」と言うと照明とエアコンをオンにしたいのにできない場合、「なんかわからない!」と投げ出す前に「この子どういう解釈をしてどこで躓いてるのかしら?家電は認識できてる?声は認識できてる?」と原因を考察するか、公式に問い合わせるかできる人なら大丈夫。高度な設定をすることも可能ですが、私はプログラミング的なことは一切していません(そのうちやってみたいけど)。それでも、便利さを実感できています。

必要な環境

スマート家電化するためにゼロから環境を整えるのは正直しんどいと思います。コスパも実感しにくくなるでしょう。あくまで、今の生活にちょっとプラスアルファくらいの感覚で追加できる家庭に向いているかなと思います。

必要なのは、スマートフォン。Wi-Fi。リモコン操作する家電。以上!

あとは、スマートスピーカーとスマートリモコンを買えばOKです。

スマートロックが便利すぎて愛を感じる

スマートスピーカーとスマートリモコンがあれば声で家電を操作することは可能になるんですが、冒頭で紹介した「玄関のドアがオートロック」「手ぶらで自動解錠」ってめっちゃよくないですか?いや実際、スマートスピーカーより先にスマートロックかも?と思うほど、私の心を鷲掴みにしています。本当に便利です。

冒頭で触れませんでしたが、Wi-Fiと繋ぐことによって「出先から施錠されているかチェック」「開閉履歴のチェック」というセキュリティ面のメリットもあり、さらに家族が鍵を忘れた時に「出先から遠隔解錠」も可能だったりします。

もうひとつ、我が家でもまだ試していないのが、期間限定の鍵を友だちのスマホにシェアできる機能。スマホの専用アプリに家族をマネージャー登録することでアプリから施錠解錠ができるのですが、友人をゲストとして招待すると友人も一時的に施錠解錠できるようになるよう。ベビーシッターさんに子供を見てもらう時、鍵を預けなくても自由に外出してもらえるようになったりします。Airbnbなど民泊でも活用できるみたいですね。

我が家で使っている機種は?

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最後に、我が家で使っているスマートスピーカー、スマートリモコン、スマートロックをご紹介します。スマートスピーカーとスマートリモコンはリビングの棚の上にまとめています。

スマートスピーカーはGoogle Home mini

今、スマートスピーカーを買うならGoogleかAlexaが主流でしょうか。LINEやFacebook(中身はAlexa)も出していますが、私はサービスの汎用性が一番高そうなGoogleにしました。

スマートリモコンはLive Smart Mini(第2世代)

スマートリモコンは安さとカスタマイズの自由度が高いらしいLS Miniにしました。IFTTTにも対応しているらしく、ゆくゆくもっとカスタマイズも可能ということで。

スマートロックはSESAME

スマートロックもいくつか候補がありますが、オフィシャルサイトを見て細かく比較することなくSESAMEにしました。おしゃれ!グローバル!対応しているサムターン(玄関ドアのロック)が豊富!しかも他のより安いらしい!

買ってみて大正解でした。私はTumblrやSlackみたいな海外サービスっぽい「和訳セリフ」が好きなのですが、そんな雰囲気もあり。機能は先述の通り盛りだくさん。さらに、我が家のサムターンが低すぎて取り付けられなかった時に公式に問い合わせたところ、我が家のドアに合ったアダプターを無償で送ってくれるという太っ腹!代表の方が無償にこだわっているんだそうです。思わず久々にAmazonでレビューしました。

参考価格
Google Home mini 3,240円
LiveSmart Mini 5,980円
SESAME 14,800円
SESAME Wi-Fi対応 6,000円

いかがでしたか?参考になるといいなあ。ちなみに我が家では、パパママをまだ正しく使い分けられていない頃のニコがGoogle Homeにだけ「ぐーぐゆ」と呼びかけていました。とほほ。

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