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話題の○○フリーとその周辺の重要ワード

こんにちは。Good Tideメンバーの山下です。

最近、エシカル界隈では「○○フリー」という言葉が多く聞かれます。○○フリーとは、『○○がないこと』を示します。最近特に話題の「プラスチックフリー」とは、プラスチックを使わないことを意味します。

他にも沢山の○○フリーがエシカル界隈では話題です。消費者が購入時の基準の一つとしていくと考えられる、○○フリーとその周辺のキーワードについてご紹介します。

1. プラスチックフリー

1つ目は一番聞くことが多い、「プラスチックフリー」です。2019年にウミガメの鼻にストローが刺さった衝撃的な映像が世界を駆け巡り、プラスチックの海洋汚染問題が周知されるようになりました。その後発表された、「2050年には魚の総量よりもプラスチックの総量が多くなる」との予測はさらに多くの市民を驚かせました。その結果あらわれた考え方がプラスチックを使わない、プラスチックフリーという考え方です。

プラスチックフリーなアイテムとして最近多くの人が取り入れているのが竹製の歯ブラシやエコラップ、ステンレスストロー、ジップロックのシリコン版のスタッシャ―バッグなどです。


同時に、『生分解性』という言葉も周知されました。これは、自然界で分解できるという意味で、生分解性の素材で作られた商品が使い捨て用品の中でも好まれるようになりました。

他にも全くゴミを出さない『ゼロ・ウェイスト』や、包装をしない『パッケージフリー』という考え方もプラスチックフリーと付随して普及しています。

2. クルエルティフリー

2つ目はクルエルティフリーです。クルエルティとは残虐性という意味で、クルエルティフリーは商品の生産過程で動物を傷つけたり殺していないこと、動物性の素材を使っていないことを示します。

クルエルティフリーは特に化粧品業界の動物実験や、アパレル業界での動物性素材に関して言及されることが多く、人間の美しさのために動物が犠牲になることに対しての反対意見を示すためにも使われます。

ただし、中国が輸入化粧品の市場参入に対して動物実験を条件として課しているため、中国の巨大市場を逃したくない化粧品ブランドが中国での販売のために動物実験を余儀なくされているといった現状もあるようです。

それでも、美容マーケットではクルエルティフリーやサステナビリティに配慮したブランド・製品を指す『クリーンビューティ』というトレンドが起こっており、今後クリーンであることがスタンダードになる予感がしています。

ファッション業界では、動物性素材を使わないエコ/ヴィーガン/フェイクレザー・ファーが当たり前になってきており、有名なロンドンファッションウィークは「ファーフリー」を宣言しました。
2019年には、ハイブランドのプラダ・ミュウミュウなどがファーフリーを宣言しており、この流れはハイブランドにも押し寄せています。他にも多くのブランドが同様の表明をし、クルエルティフリーはどんどん浸透してきています。ブランド創設当時からヴィーガンファッションブランドを貫いてきたステラ・マッカートニーはその代表ブランドと言えます。

同時に語られるのは『アニマルウェルフェア』という言葉です。

アニマルウェルフェア:動物の立場に立ち、人間が動物に対して与える痛み・苦痛を最小限に抑えることで、飼育されているすべての動物の「生活の質(Quality of life)」を高めようとする考え方
(参照:https://pedge.jp/reports/animal-welfare/)

この考えに基づいているのが『ケージフリー』で、「採卵鶏を平飼い、放し飼いすること」を意味します。
アニマルウェルフェアの考えに基づいて経営・運営される動物園や動物系カフェを求める声もあがっています。

3. コンフリクトフリー

3つ目はコンフリクトフリーです。コンフリクトとは紛争を意味し、コンフリクトフリーとは商品に使われる金属が紛争鉱物ではないことを示します。

紛争鉱物:紛争地域において産出され、鉱物を購入することで現地の武装勢力の資金調達につながり、結果として当該地域の紛争に加担することが危惧される鉱物の総称
(参照:https://www.weld.nipponsteel.com/initiatives/conflict_minerals.html)

元々はコンゴ共和国(DRC)における紛争鉱物問題が顕著だったためDRCコンフリクトフリーと呼ばれていましたが、現在はコンフリクトフリーという用語が一般化しています。コンフリクトフリーは主にジュエリー業界・金属部品業界・家電業界で重要な指標となります。国産時計メーカーの「シチズン」はコンフリクトフリーを宣言しているメーカーの1つです。



いかがでしたでしょうか。
エシカル・SDGs周辺で現在話題となっているキーワードは○○フリーを起点に幅広い業界に関わっています。企業の担当者の方であれば、自社の商品で同じキーワードで語れる商品があるか、もしくは商品開発の際に上記の基準に配慮してみることも可能かと思います。

消費者の購入の際の基準はどんどんアップデートされ、エシカルな方向に向かっていると感じています。今後、消費者が当たり前に使っていく指標 = 共通言語となりうるキーワードをしっかりとキャッチアップしていきたいですね。

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