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職員が定着する職場づくり:成功のカギは『場づくり』にあり!

今回は、これまで支援してきた職場改善プロジェクトを振り返って、職場を変えていく「場づくり」について考えてみます。
職員が定着する職場を、自分たちの手で作ろうという全体の行動のきっかけとなるのは、職場全体での研修でした。情報共有や意思統一を図るためには、「全員が参加する場」が必要です。職場を変えることが目的の研修は、リーダーだけの研修よりも、職員全員が参加する研修が最適です。改善の当事者が、同じ時間と空間を共有することには大きな意味があります。コミュニケーションも「場をつくる」ことから始まります。
たとえば、1分間対話も場づくりの一環です。聞き手と話し手を決め、しっかりと相手の話を聞き、自分の思いを言葉にして相手に伝える。これはコミュニケーションの基本ですが、「場」がなければ意識することはできません。また、二人が向き合う空間は、親密感を築く上で大きな効果を生みます。これも「場の力」です。

各事業所のリーダーの皆さんとは、快適な職場づくりを進めるために、何をすべきかについて何度も話し合ってきました。日常業務が忙しい中、1回につき1~2時間という貴重な時間を確保していただきました。その時間の中で、良いアイデアが突然浮かんだり、自分たちの強みに改めて気づいたりして、自信を取り戻し、新しい行動が生まれてきました。この時間と空間も「場づくり」の一環です。
どんなに忙しくても、確保しようと思えば時間を確保することは可能です。実際、これまで行われたリーダー面談が、忙しさのためにキャンセルされたことは一度もありません。このリーダー面談の時間は、日常業務から離れ、1ヶ月先や1年先の職場の在り方について考える貴重な時間でした。
管理職研修でよく取り上げられる「緊急ではないが、重要な仕事」を行う時間です。この「リーダーとの面談」は、少なくとも月に1回、年間12回は確保すべきです。あらかじめ年間予定に日時を組み込み、決めた時間は、万難を排して守るべきです。

職員が定着し、働きがいのある職場づくりにゴールはありません。これからも、常に改善を重ね、昨日よりも少しでも良くなった今日、そして今日よりも少しでも良くなった明日を作り続けていきましょう。

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