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ぐっばいカサンドラ

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カサンドラ症候群でもっとも苦しんでいた当時(2017年~)に書き起こした手記群です。カサンドラ当事者の生々しい苦悩を垣間見ることができます(不適切だと思われる表現や注釈が必要な個… もっと読む
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#ASD

ぐっばいカサンドラ~最終章~

カサンドラ症状に悩まされていた当時、発達障害者の思考や気持ちを知りたいと思っていた。当事…

兄
2年前
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ぐっばいカサンドラ~あとがき~

ぐっばいカサンドラを最後までお読みいただきありがとうございます。 心を病んでいた当時の手…

兄
3年前
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【ep19】自己評価の低さの功と罪

発達弟は、自己評価がすこぶる低い。 そのせいか性格は大人しく控えめで、一見すると謙虚にす…

兄
3年前
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【ep17】注意欠陥障害の例

人間誰しも、忘れ物をすることがあればついうっかりもある。交通標識が目に入らなかったり、道…

兄
3年前
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【ep16】多動性障害(過活動)の例

発達障害者である私の弟には、多動性注意欠如とASDの複合的な症状がある。本項ではその中でも…

兄
3年前
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【ep15】発達障害者の最悪な結末

社会的な責任を人並みに負っている人間が発達を愛するというのは、ひどく現実離れしたファンタ…

兄
3年前
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【ep14】発達障害は先天的か、後天的か

発達障害は先天的なものなのか、それとも後天的なものなのか。議論されることは多いようだが、今のところ医学的には先天的なものと考えるのが普通のようである。 人体の中で、出生時から著しく機能性が変化しないのが眼球と脳といわれている。脳は学習することで多くの情報を格納し活発になるが、もともと持っている機能は変わらないというのが現代医学的な考え方である。つまり、定型の脳がいきなり発達の脳になることはないし、その逆もまたないということである。 とはいえ病気やけが、事故などで脳機能の一

【ep13】発達障害者と共にどう働くか

「発達とは付き合わないのが一番」などと一刀両断してしまっては元も子もない。今一度原点に立…

兄
3年前
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【ep12】カサンドラ症候群、最善の選択とは

いくら理想論を並べたところで、所詮それは机上の空論。現実として発達障害に苦しむ当事者やカ…

兄
3年前
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【ep11】発達障害者が嫌われる理由

発達は自己評価が低いケースが多いと聞く。というのも、幼少のころから人間関係や恋愛、社会活…

兄
3年前
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【ep10】カサンドラが僕から奪っていったもの

カサンドラになってもっとも苦しいのは、フラッシュバックである。 発達弟とかかわって、僕の…

兄
3年前
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【EP8】発達障害者の歩む道

「弟を正しい場所へ導く」という明確な目的ができてからは、比較的物事がスムーズに運んだよう…

兄
3年前
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【EP6】ターニングポイント

僕はある意味、境遇としてはまだ恵まれている方かもしれない。いくら発達に迷惑をかけられても…

兄
3年前
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【EP5】僕がカサンドラになった理由

発達弟の象徴的なエピソードとして、こんなものがある。 彼に事務所の掃除を頼んだ際、彼は物置からほうきを取り出すと、いきなり目の前の床を掃き出した。エアコンや窓から入る風、あるいは人の動線や間取りなどを無視して、何の脈略もなく目の前の床を掃き出したのである。普通であれば、部屋の四隅から掃き掃除をしたり、区画毎に掃いたりするはずだ。効率よく掃除するためである。 彼は「ゴミやホコリが気流にどういう影響を受けるか」というのをまったく考慮していないように見える。物事を順序だてて考え