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歯磨きのおはなし〜1日に何回磨くの?〜

「1日3回、食事後すぐに磨きましょう!」という時代があったそうです。
しかし近年、食後すぐの歯磨きは、エナメル質を削ることになる、唾液の能力を低下させてしまうなど様々な理由ですぐに歯磨きをしないことが推奨されてきています。

実際は1日何回の歯磨きが良いの?


まず、予防のための歯磨きとたしなみのための歯磨きを分けて考えてください。

歯磨きに対する2つの捉え方


とにかく1日食後に磨かないと虫歯になる!歯周病が心配・・・と思い磨いている人は、上記2つの歯磨きの目的がぼやけて混在していませんか?
さらに唾液の存在も忘れているかもしれません。

1日1回の確実な歯磨きで口腔疾患を予防できる理由には、唾液の能力と食べ方・飲み方にあります。


1日に3回歯磨きをしていても食べ方・飲み方を見直さなければ、口腔衛生環境をベストな状態に保つことはできません。また、食後口腔内のpHが酸性に傾いているところ中性に戻そうとする唾液の能力(緩衝能)を鍛えることはできません。

唾液には、歯の石灰化作用、粘膜保護作用、口腔内を酸性から中性に戻そうとする緩衝作用、感染防御のための抗菌・抵ウィルス作用、その他にもたくさんの作用があります。


さらに日中の活動時唾液と就寝時の唾液の質は、全く異なります。まずは、食べ方・飲み方を見直し、唾液の能力を鍛えなければ、1日に何回歯磨きをしても、予防のための歯磨きにはなりません。


1日1回の確実な歯磨きはいつ?
寝る前です。就寝時の唾液の能力が落ち、口腔内の細菌が暴れ出す時に細菌の餌となる食べ物やプラークは徹底的に除去しなければなりません。


一人一人の患者さんのあらゆる習慣を伺いながら、一口腔単位で見続ける院長の下に働き、毎日の習慣の積み重ねで私たちの今が作られていることを学びました。

最後まで読んでいただきありがとうございました。



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